『Water Mellon』1994.7・・・Remake2012



1994.7 model*jun
          ☆

 時々この写真のことを思い出す。心のどこかで気になっているのだ。夏が近づいてスーパーの果物売り場にスイカが並ぶのを見ると決まってあの日を思い出し、大事にしていたハッセルブラッドのことを懐かしみ、最後にこの写真について考える。あの日に流した汗の意味を考える。僕は夢中だった。写真を撮ることが僕のすべてだと思った。そして、実際にそのとおりだった。

 スイカは僕にとって悲しい食べ物なのだ。ずっとずっと昔のことだ。母の生家に里帰りした時のことだ。生家は決して豊かとは言えない農家だった。そこで食べたスイカこそが僕にとってのスイカ。悲しみが僕の全身にまとわり着いて来るような田舎のお盆の夜、天の川を見上げながら喰らいついたスイカの生臭さ、それが僕にとってのスイカだった。

 『Watter Mellon』この子は僕の女性アシスタントの友達だった。この数年後、アシスタントは他界した。


□作品を今の僕の気持ちに沿った色で出力してみた。『オールガール』に収録した時は、暗い作品だったが、今回は思い切って明るくしてみた。理由は、僕自身明るくなりたいからだ。



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2012-06-05 : Remake : コメント : 2 :
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Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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