30th写真展『共犯者の為のマインドゲームス』

個展開催中です。。
会場が3Fから4Fに移動しました!!
全フロアをゆったりと使っています。
魚返は全日程在廊して皆さんをお迎えします。
是非、お話しましょう。

では、今日もお待ちしています。

2017-09-21 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『娘盛りは夏の始まり』・・・撮影報告



2017.7.30 model*たま子

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 浴衣姿の彼女は娘盛りである。いずれ僕の手を離れてしまうのではないかと想像したら胸が痛んだ。そもそも僕の娘ではないし恋人でもないから離れるもなにもないのだが。それでも心の中に一抹の寂しさがあった。

 彼女が着ているのは白地に桃色の花があしらわれた浴衣で、それがすごく似合っていた。僕は浴衣の前がすっかりはだけて白い乳房を曝したところを撮った。ごく自然な流れの中で浴衣の裾を大きくはだけさせて下半身を撮った。

 最後のお願いをきいてください。とばかりに両脚を大きく開いてあからさまに見せてもらった。そして中指直角に曲げてそっと・・・。

 娘盛りは夏の始まり。確かに寂しさがあったがその理由は定かではない。

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□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。。。
□この作品は30th写真展にて公開予定。(2017.9/19 – 9/24 渋谷ギャラリー・ルデコ3)




            

2017-07-31 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

30th写真展『共犯者の為のマインドゲームス』

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※下記のサイトで展示作品のデザインができ次第、随時公開しています。
30th魚返一真写真展『共犯者の為のマインドゲームス』→→こちら

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 エロスを合い言葉に向かい合うモデルと写真家は、撮る側と撮られる側という立場の違いから完全に理解し合うのは難しい。心理戦の末に残されたエロチックな写真だけが両者を繋ぎ留め新たな写真を撮ることに合意する。やがて両者はエロチックな写真を撮るためにのみ依存し合うようになる。つまり、モデルと写真家は多くのマインドゲームスの後に共犯者となったのである。・・・魚返一真

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 ごく稀に、あの少年の日々を純粋培養して保ち続けている人がいる。魚返さんもその一人なのだろう。むろん、誰でもできることではない。写真という魔法の道具を的確に使いこなすことができる能力と、それ以上に、無償の情熱がなければ、このような写真を撮りつづけるのはむずかしい。もう一つ、魚返さんのカメラの前で、惜しげもなく体と心を開いてくれる魅力的なモデルたちが必要だ。それも簡単なことではない。・・・飯沢耕太郎 / 写真評論家

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□2017.9.19火〜24日 11時〜19時(最終日は17時まで)
渋谷ギャラリー・ルデコ3 http://ledeco.net/

○展示作品は新作中心に過去作も多数ファイルなどでご覧になれます。
○販売作品もいろいろ。全作品の販売。DVD(vol.1〜6)、ミニ写真集(vol.1〜5)、他。。



2017-07-30 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『WATERMELON』・・・撮影報告



2017.7.21 model*美月

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 真夏の陽気。久しぶりに美月を撮る。スイカでしょう。僕にしては珍しく女の子に好みの果物を尋ねることなくスイカを買った。スイカは果物か野菜か、という疑問が心をよぎる。子供の頃は果物だと思ったが、大人になって野菜だと理解していた。しかし、最近になっても諸説ある。いずれにしても夏の食べ物の横綱である。これを買っておけば間違いはない。

「あの、スイカだけどね」
「あ、はい。スイカですか」
「好きだよね」
「あ、あんまり、、」
「えっ?そうなの。。」
 またやってしまった。5年前のことだ。スイカを買って女の子と川へ行った。女の子にはしゃがんで水に浸かった状態でスイカを食べてもらった。傑作のはずだった。撮影が終わった時に「スイカ美味しかった?」と女の子に言うと「私、スイカが苦手で、、、」その時僕は、こらからはスイカに注意しなくてはダメだと思った。あれから5年が経って、僕はその事実をすっかり忘れてしまっていた。

「スイカ、本当にダメなの?」
「ええ、メロンなら好きです」WATERMELONとMELON。英単語的にはあまり違いがないのに。

 僕は撮影を続けた。もちろんスイカを大事な脇役にして。ブラを外して乳房を見せるように言うと彼女はそれに従った。そして僕はスイカを彼女に持たせたがしっくりいかない。つまり食べてもらうわけにはいかないのだから。次にパンティーを脱いでもらい両脚を開くように言うと、あからさまにアソコが見えている。

「美月ちゃん、手に持ったスイカを下げてみて」
「・・・」
「もっとだよ。スイカであそこを隠して欲しいんだ」

 スイカが嫌いなお陰で夏の作品が撮れた。『WATERMELON!』僕はこの作品にめちゃめちゃ満足したのだった。

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2017-07-21 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『夏模様』


2017.7.13 model*Olivia

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 今日はロケハンである。モデルを連れてのロケハンはとても贅沢。お気に入りの雑木林にしばし滞在したあと川へ移動した。全身から噴き出す汗とともにイメージが湧いては去って行く。時々ローライフレックスTのファインダーを覗く。一枚一枚丁寧にアングルを決めてシャッターを押す。今日のすべてが夏だった。そして今日撮影した写真は全部で12枚。少年時代はこの枚数でもとても贅沢な撮り方だった。

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2017-07-13 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『風あざみ』の撮影について


2017.7.12 model*美乃里

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 この撮影のことを文章にしようとしたことは確かで、実際に長文を書き残している。しかし、この場所で公開することには躊躇した。
 
 僕たちは神に背いてしまったのではないか、或いは冒涜したのかも知れない。この撮影は罪だったのではないかという想いがあると同時に強い懺悔に襲われている。だが、僕の心を乱すほど強い刺激を与えたこの写真は、これまで撮ってきたどの写真より作品的なのかもしれないという考えも浮かんで来る。何故なら、そこには人間の性が鮮烈に描かれていたからだ。

 撮影が終わった直後、数分間の放心状態が続き、心中では泣いていた。我に返り猛暑の中を歩いていた時、美乃里が夏のイメージだと言って口ずさんだ陽水の曲の一節をタイトルとした。

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□この作品は九月に開催するグループ展でファイルに入れて密かに公開できればと考えているところです。


2017-07-13 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『七夕に叶うこと』


2017.7.7 model*マリア

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 マリアは難解な女の子だ。敢えてそうしているのか、僕に理解力がないのか、それともそれ以外の問題なのか、今はまだわからない。いずれにしても普通とは違うのではないか、と感じていた。さらにつけ加えれば、近寄りがたいオーラを出す美人である。これが三月に開催した神保町画廊でマリアに会った時の印象だった。それから三ヶ月半ぶりの今日、マリアと再会する。

 駅に現れたマリアは、薄いブルーの半袖ニットとベージュ色のコットンのミニスカートを着て、髪は敢えて手を入れることなく、ただなだらかにウェーブさせて乳房の少し上まで垂らし、顔はあくまでも白く薄く神々しさを醸し出していた。つまり、あの日のマリアとまるで違って地味だった。この僕への裏切りは、この子にしかできない芸当だと思った。それは、強い印象を与えるために仕組まれたサプライズ的なものではなく静かに僕を襲ってきた。マリアは例えば三島の小説を華やかに彩る品のある娘役として僕の目の前に現れたのである。

 実際、マリアの仕草は育ちの良い家庭で育ったことをもの語り、由緒ある家督を継いだ家族の溢れんばかりの愛情を独り占めした結果として備わったとしか言いようのない、品の良い愛らしさがあった。

「君にリンゴをあげる」マリアがリクエストしたリンゴに加えアイスピックを手渡した。
「わたし、リンゴが好きです」
「リンゴをアイスピックで刺してごらん」
「こうでしょうか」マリアはアイスピックをリンゴのヘタのすぐ側に突き刺し、リンゴというものはウイリアムテルが息子の頭上に置いたリンゴのごとく横から射抜くものという常識を裏切った。

 僕には願望があった。それは、叶うことならマリアの乳房と下腹部を見たいということだった。今日は七夕。そのせいのはずはないが、マリアは僕の願いを叶えたのだった。それは、僕の想像を遥かに超えて美しくエロチックだった。

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2017-07-08 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『ロイヤルブルー』撮影報告



2017.7.2 model*ゆり乃

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 待ち合わせ場所に現れたゆり乃の服装が僕の眼を釘付けにした。彼女が着ていたのは青いワンピース。襟や袖にアイボリーホワイトの縁どりがされていて、襟にゴールドの丸いボタンが縫い付けてあった。僕はゆり乃以外の誰も着こなせないな、という感じだった。

 雑木林に、今年の冬に拾った籐椅子を運んでゆり乃を座らせた。ゆり乃は村上春樹の文庫本を持っている。その姿は完璧なハルキストに見えたが、ゆり乃という女の子は意外に難解な面を内包しているから、ある種のフェイクかもしれないとも思う。ゆり乃には、育ちの良さ、耳障りの良い学歴、品のいい仕草や物言い、白い肌と細い肉体、などがごく自然に備わっている。ここまで揃えば完璧なお嬢様を演じきることは容易い。さらに、品の良いTVキャスターだってできるし女優だって当然なれるだろう。あとは、誰にも負けない厚かましささえあれば。

「君、積極的なひと?」
「それが、案外ひっこみじあん、なんです」
「えっ!そうなの」それを聞いて僕は少し安堵した。晴れがましい世界に羽ばたくまでまだ猶予がありそうだからだ。僕にも何度か写真を撮る機会をくれるかもしれない。

「ところで、そのワンピース、似合うね」
「ありがとうございます」
「お母様が選んでくれたの?」
「いいえ、自分で買いました」
「良い色だね〜」
「ロイヤルブルーです」
 いくら彼女が消極的な子でも世間が放っておくだろうか?

 ゆり乃が両足を籐椅子に上げると危うく太腿の奥が見えそうになった。アンバランスな体勢のゆり乃の掌にプチトマトをいっぱいに載せると、ワンピースのロイヤルブルーとトマトの赤が鮮やかに混じりあった。僕はローライフレックスのファンダーを覗き下着が写らない角度を探してシャッターを押した。

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2017-07-03 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『レモンイエロー』撮影報告

2017.7.2 model*麻菜

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 コンビニへ入ると麻菜は何とはなしにレモンを手に取っていた。僕はそのレモンは何かの暗示だと思い、麻菜の手からかすめ取ってレジへ歩いた。

 武蔵野の林に分け入って拾った籐椅子に麻菜を座らせ、さっき買ったレモンを彼女の掌に載せた。やはりレモンを買った僕は正しかった。緑の中でレモンイエローが映えていた。少しふくよかになった麻菜の身体を見て何かに思いを巡らす。そして中世ヨーロッパの誰かの画集で見た女の肖像画に辿りついた。麻菜がカーディガンを肘まで下げると肩から二の腕にかけてと二つの乳房が中世の肖像画のように見事に露出した。そう言えば、梶井基次郎の『檸檬』の中で丸善の棚から引っ張り出したのは画集だったなと思った。

 僕は麻菜に神々しさを感じていた。僕は梅雨時の蒸し暑さで全身から汗が流しながらカメラを覗いた。籐椅子に座った麻菜は涼しげにレモンと戯れている。ふくよかな女を目の当りするとこんなにも幸福感に満たされるものなのか。

「君って美しいね!」
「でも少し太めかなって・・・」
「中世だったら、まだ足りないよ」
「・・・」

 僕は帰宅するとすぐに梶井基次郎の短編集を探し出し貪るよう『檸檬』に読み、中世の肖像画を探してみると、そこに描かれていた女の艶が麻菜のふくよかな身体と似て見えたのだった。

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□この作品はグループ展『ALL GIRL.7』において発表する予定です。




2017-07-02 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『禁断のバード・ウォッチング』



2017.6.29 model*Olivia

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 どうやら僕たちがいる場所は鳥たちの楽園のようなのだった。大木の幹の裏側に二人で息をひそめていると、バードウォッチャーが抜き足差し足と周辺を探しまわっている。僕たちは何も悪いことをしていないけれど、彼らに見つからないようにこうして潜んでいると、次第に禁断なムードに包まれてきた。しかし、それは僕の作品にはかえって都合が良かった。もしこの場所に流れる音楽があるとすれば、トリスタンとイゾルデの前奏曲がぴったりだと感じたのは、曇り空を遮る色濃くなった樹々の葉を撫でて通る湿った風が僕の気分を暗くしていたからだ。この時僕の頭をよぎったのは、ラース・フォントリアの映画『メランコリア』なのは明白だった。というのは、ここへ来る前に娘と同じ監督の『ニンフォマニアック』の話をしたところだったから。

 娘に国鉄時代に貨物操車場で使った緑と赤の手旗を渡し、娘の左後方にある樹の枝におもちゃの釣り竿を立てかけた。僕の心の中では、その意味付けは正しいけれど、この娘には理解できないだろう。

「この作品のタイトルは何だかわかる?」
「いいえ、わかりません」
「『禁断のバード・ウォッチング』っていうんだ」
「わからないけど、そんな感じかも・・・」
「お願いがある。君が着ている服を可能な限り脱いでほしい。もちろん、すべて拒否することも可能だよ」
「???」

 バードウォッチャーが立ち去ると、僕たちの周りにたくさんの小鳥が舞い降りてきた。どうやら、鳥たちは真面目なバードウォッチャーより自慰的な写真を撮ろうとしている僕たちを友だちに選んだみたいだ。

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2017-06-29 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『Welcome back』と『Apple Hill』・・・撮影報告



『Welcome back』

2017.6.25 model*莉菜

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 誰にも、ふと会いたいと思う人がいるはずだ。ある曲を聴くとなんとなくその子のことを思い出してしまうし、今も変わらないでいてくれるかな、みたいにその女の子のことを考えてしまう。中央線に乗っていると青春時代に戻るし、ホームにいるとあの子に会えるのではないかという気がする。ある男性にとって中央線はそういう場所で、まさしく僕もそのひとりなのだ。

 莉菜と吉祥寺の2番ホームで落ち合って、すぐにやってきた各駅の上り電車に一駅乗った。ここは西荻窪、青春の街である。今から四十年前に莉菜のような女の子がこの街を歩いていただろう。ホームに立たせて写真を撮った。莉菜が好きだというリンゴを渡してまた撮った。莉菜って何て可愛らしいヤツ!その時、風がお帰りなさい、と吹いてきた。ああ、またあの子とあの古い喫茶店に行きたいな。

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『Apple Hill』

2017.6.25 model*莉菜

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 莉菜と雑木林を歩いた。彼女といると心が和む。その理由はわからないが素敵な時間がやってきたことは確かだった。これから撮る写真は、ずっと莉菜に撮りたいと伝えていたものだった。いざ撮らせることを承諾した今でも莉菜は迷っているに違いなかった。

 莉菜はリンゴがひとつ入った袋を下げている。彼女が大好きなリンゴの使い方はただひとつだけど、まだ莉菜はそれをわかっていないみたいだ。

「座ってごらん。リンゴを股間に置いてごらん」
「あ、はい」莉菜は従った。
「今度はスカートを上げてリンゴで下着を隠してごらん」莉菜がそれを受入れた横顔を見ると強さが顔を覗かせて今までの彼女から少し脱皮したような感じがした。それとも本当の莉菜が表れただけなのか、僕にはわからない。とにかく良い気分。ありがとう!可愛らしい莉菜と季節はずれのリンゴ。

「Apple Hillって曲知ってる?いや知っているはずはないね」と莉菜に言いながら、僕は静かにジョン・セバスチャンに感謝した。この曲を作ってくれてありがとう、と。。。

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□『Welcome back』と『Apple Hill』とも大好きなジョン・セバスチャンの曲です。このレコードを聴いていたあの時代に感謝したい。
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2017-06-25 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『ALL GIRL.7』

スクリーンショット(2017-06-21 12.00.58)
2016.1.10、写真塾にて撮影



第七回魚返一真写真塾グループ展『ALL GIRL.7』
2017.9.19TUE〜9/24SUN 渋谷ギャラリー・ルデコ(3F)

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梅雨を撮りたい。なぜって?樹の下に雨宿りしていると雨の雫が落ちて来て女の子の髪が濡れるのをみていたいから。そんな状況で女の子の側にいることに価値があるじゃないか。

雨になりたい。どうして?濡れている女の子を見てるだけなんて、もちろんカメラで撮ってもダメだ。雨粒になって女の子の皮膚を這うんだ。女の子を見ているだけじゃ満足できない。触れなくちゃ。

結局どうしたいのか?わからないなら珈琲を飲みながら考える。好きな曲を繰り返し聴くといい。どんな曲を聴きたい?う〜、迷うなあ。聴きたい曲いっぱいある。選べない。。

ポストカードでもデザインしたら?九月に開催するグループ展のだね?それに合った曲を選べばいいよ。タイトルは『ALL GIRL.7』だから。平凡だけどキャロルキングの『You’ve Got A Friend』とかじゃない?いいね〜。

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□思いつきでデザインしました。カメラマンのクレジットは変更がありますし、写真も別のものに代えるかもしれませんが、とりあえずこんな感じのポストカードです。。。



2017-06-21 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『処女のためのレクイエム』



2017.6.19 model*美乃里

                       ﹆

 今日は桜桃忌だ。太宰治を読むべきかとも思ったのだが、美乃里を撮ることになっているから諦めた。美乃里は幾つになっただろうか。もう5年も撮っているけれど、とにかく処女なのである。(本人がきっぱり言っている)ならば、とばかりに処女を葬るがごとくモーツァルトのレクイエムを聴きながら撮影に備えている。

 再度言うが、この女は処女である。がしかし、裸になることをいとわない。カメラを向けると、例えば官能小説のページをめくるように少しずつ肌を露出すると、その白い皮膚の美しいことこの上ない。この女は決して男の言いなりになったりはしない。つまり、女は処女なのである。

「これを挿れなさい。君ならできるでしょう」と言って女にバナナを渡した。
「はい。できますわ。処女の身ですが・・・」女は僕の要求を拒まなかった。
「ほほう、、おもしろい」
「とくとご覧あそべ」という表情のあと、皮を剥くことなくバナナをあそこへ挿入した。挿れたものが男性器ではないのなら、確かにまだこの女は美しい処女なのである。


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2017-06-19 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『美しい娘の釣り模様』



2017.6.16 model*Olivia

                       ﹆

 あの頃、僕の心の中は鉄道と釣りと女の子のことが入り乱れて幾つもの虹がかかったみたいだった。あの頃とは僕の人生でいちばん空気が濃かった少年時代のことだ。三つの中で唯一僕を癒したのは釣りだった。釣りと言っても、僕はどうしても魚を釣りたいという気はなかったから、道具や餌どれもいい加減だった。ただ、心のおもむくままに川へ向い釣り糸を垂れた。青空を眺め雑草を見ては、もう夏が近いのだ、と神妙な気持ちになった。でも、特に夏が好きというのでもなかったし、かといって春を好んだとも言えない。つまり僕が求めたのは、一人っきりになることだった。

 美しい娘と川へやってきた。そう、釣りをするために。だからと言って道具や餌に凝ったりはしていない。つまり魚を釣ることを唯一の目的にしていない。そう、少年時代と同じで「一人っきりになるため」、、あれ?僕はとても違和感があった。娘と一緒にいるからだ。

 美しい娘はシンプルな水着を着て下半身は細いヒダ入った白いスコートを履いていていた。手足はとても細いが健康的で適度に日焼けし髪は馬の尾みたいに長く栗色。顔は少しオリビア・ハッセーに似ていて、もし彼女をミニチュアにしたら、裕福で見栄っ張りな親戚が海外旅行の土産にくれそうな国籍不明のエキゾチックな人形みたいだと思った。娘に釣り竿を渡すと、赤いサンダルを履いた足で水に入り竿を振った。

 青い空の下で眼を醒ますと、そろそろ夏のきざしが見えてきていた。日暮れ時には蛍が舞うのだろうか。眼の前に展開されている、美しい娘の釣り模様を、不調のローライフレックスTでワンロール撮り切った時、写真を撮る幸せというものはシャッターを切る瞬間瞬間に潜むものあって結果ではないのだと思った。

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2017-06-17 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『鉄道ファンだからほのぼの』



2017.6.11 model*たま子

                       ﹆

 僕は1番線のベンチに座って彼女が下り電車でこの駅にやって来るのを待っていた。彼女から15分ほど遅れるという連絡が僕の心にぽっかり空白をくれた。遠い昔のことを思い出した。僕が高校三年生でどこへ進学するか考えていた時期のことだった。僕はこの街にある大学へ進学しようと考えていた。結局、そうはならなかったけれど、もしかしたらこの駅に毎日通って来たかもしれないと思っただけで何となく夢心地だった。ぼんやり線路を眺めていると妙なことに気づいた。あれ?この私鉄のレール幅ってこんなに狭かっただろうか?1067mmしかない!僕はすっかり勘違いしていた。つまり、1372mmのレール幅だと思い込んでいたのだ。眼を凝らしてもやはり1067mmしかない。

 そんな驚きの発見に感心していたら、彼女が各駅停車からホームの方へ降りてくるのが見えた。
「遅くなってすいません」
「いやいや、僕は鉄道ファンだからホームにはずっといられるんだ。それに・・・」そこまで言ったところで、驚きの発見について話そうとした自分をなだめた。

 ホームで、また少し美しくなった彼女を撮ったあと、連れだって改札を出た。少し歩いて踏切の前で立ち止まり彼女を撮った。少し蒸し暑かったけれど、ほのぼのして、鉄道ファンとしてはとてもいい気持ちだった。

「僕はバスで南の方へ向かうつもりなんだ」
「そうですか、私はそこらで買い物でもします」
「ではここでお別れ。さようなら」
「さようなら。またお会いしましょう」

 もう僕は家にいて、細野晴臣の『Hosono House』を聴きながらこの文章を書いている。鉄道ファンとしてとても幸せ。。。


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2017-06-11 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『ホームから中杉通りを眺める』『貨物列車に会うために』・・・撮影報告


2017.6.9 model*オリビア

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 阿佐ヶ谷駅の四番線ホームの娘は赤いスカートが眼にも鮮やかだった。娘は女性専用車乗車口というピンク色のマークの上に立っていた。やがて上り電車がやって来て、そして発車して行ってしまってもまだ娘は同じ場所に立っている。僕はその光景をローライフレックスのファインダーの逆像で見ている。鉄道ファンとして至福の時間だ。

 ホームから中杉通りのケヤキが美しく光って見える。この街が好きで、女の子をここへ連れて来ては撮影したのが昨日のことのようだ。ケヤキはあの頃とまったく同じに見える。僕はホームの娘とケヤキを撮った。あまりにも美しい光景だった。そして時の流れを感じ瞼が熱くなったのである。JR中央線・阿佐ヶ谷駅は、僕が選ぶ美しい駅百選の上位なのだ。

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『貨物列車に会うためには』

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「貨物列車に会いたいんだ。でもダイヤがわからない」
「じゃあ、私は貨物線の鉄橋の見える場所で、貨物列車が来るまで待っています」
「そうしてくれたら嬉しい。もし貨物列車が来たら大きく手を振って欲しい」
「はい。わかりました」

 僕たちは鉄橋の見える河川敷で待つ事にした。ほどなく電気機関車単体と電気機関車の2重連が来たけれど、貨物車両を長く牽引した列車はなかなか来なかった。ついに僕たちは川辺に行って釣り人の様子でも見ようと歩いていると、頭上を貨物列車が通過して行った。
「もう少し待つべきだったかな」
「やっぱり、そうだったでしょうか」

 僕たちは上流に向かってかなり歩き川の瀬の向うに小さく貨物線の鉄橋が見える場所にたどり着いた。そこで待つことにしたがやはりお目当ての貨物列車は来ない。
「来ないね」
「ええ、でも今度は来るまでここを離れないつもりです」
「ああ、僕も付き合うとも」

 暑かった。この子、日焼けするだろうな、などと考えていたら、電気機関車が鉄橋に差しかかるのが見えた。
「来た!早く水辺に立って貨物列車に手を振るんだ!」

 青い空と白い雲、青い電気機関車が牽引する数十両の緑色の貨物車、鉄橋の下の清々しい瀬、そして女の子の白い帽子とロングヘア、そして赤いスカート、それらすべてが奇跡的な光景を作っていた。僕は夢中でシャッターを押した。

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2017-06-09 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『ズッキーニ』『貨物列車』『Cry me a river』撮影報告


『ズッキーニ』

2017.6.5 model*桃

                       ﹆

 桃はキュウリとズッキーニとゴーヤが好きだと言った。僕はそれに加え人参も買って約束の場所で桃を待った。時間より早く着いた桃は、車のラゲッジスペースでカメラにフィルムをつめている僕の背後から気配もなく近づいてきて「こんにちは」と言った。
「びっくりしたなぁ」桃は平然と僕の横に立っている。そもそも冗談などする子ではないのだ。今日の桃は前開きの白いワンピース。清潔感がある。
「あれっ?誰かに似ている気がする」
「笑うと新田恵里に似ていると言われます」
「ああ、なるほど。昭和っぽいもんね」

 これから桃を連れて雑木林の中にある僕のスタジオへ行く。そこで桃は生野菜にかぶりつくと言う。スタジオに着くと桃はズッキーニだけを手にして他は草の上に置いたのだった。そして、桃がズッキーニをどうしたのかを書くことはできない。皆さんの方で想像して欲しい。そして、いざ桃がその行為に及んだとき、僕は夢中でシャッターを押した。そうする以外に仕方がなかった。

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『貨物列車』

2017.6.5 model*桃

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 貨物列車に轢かれた人のことを病気で熱を出したときに夢の中で見た。少年時代のことだ。桃には想像さえ難しいのかもしれない。なぜなら貨物列車を見る機会がないから。都心を走る電車に轢かれるのとはまったく違っているんだ。ぺちゃんこになったり、こなごなになったりするけど、それほど悲惨な感じじゃないんだ。しかも、そのまんま生き続けている。

 河川敷グランドの後方に貨物線の鉄橋がある。黒い日傘をさした桃をグランドに立たせる。ただし、桃はノーブラでおまけにワンピースの前を大きく開いている。やがて貨物列車が鉄橋を渡り始めた。ファインダーの中で桃の乳房が白く光って見える。なんて素晴らしい光景だろう。

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『Cry me a river』

2017.6.5 model*桃

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 少年時代の僕は河に行きやり場のない想いをやり過ごそうとした。来る日も来る日も執拗にやってくる女への夢想。桃を河に連れて行こう。そしてどうしようもなかった想いの決着をつけようではないか。そう言えば、桃は好きな曲の中にジャズのスタンダードをいくつかあげていた。『Cry me a river』はその中のひとつで僕も好きな曲だった。曲調としては、モンクの名曲『Round Midnight』みたいに精神性を追求した旋律の部類に入る。ただし少しロマンチックでムーディーだった。<私とよりを戻したいのなら河のように涙を流して泣いてごらん>みたいな歌詞だ。ともあれ、桃がこの曲が大好きだというには、それなりに似た経験があるのだろうし、その詩に描かれた女とどこか似ているのかもしれない。

 桃を河の中に見え隠れしているコンクリートの足場に立たせた。さあ、乳房を見せなさい。ヘアを見せなさい。後ろを向いてお尻を見せなさい。その先は僕がさっき言った通りだ、と言うと桃はその破廉恥な行為をごく自然にやってのけて僕を驚かせたのだった。僕の眼の前に展開している、光る河の水と初夏の青い空や白い雲に対して、桃の乳房とヘアや尻との組合せを眺めながら、ただただ感動したのだった。

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2017-06-05 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『スローモーション』他2作品の撮影報告



2017.6.3 model*桃

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 ネット上での渇いた出会いだったとしても何処かに温もりを感じることがある。桃の場合がそれで、メールの行間に何かが見え隠れしていて僕の心は揺さぶられていた。その動揺は恋しいとか愛しいというタイプの、いわゆる惹かれる感情に似ていたが何となく違っていた。その理由を知るには彼女はまだ遠い存在すぎた。いずれにしてもこの出会いに運命を感じたことは確かだったから、桃との出会いを作品にしたいと考えたのだった。

 ネット上で出会ってから十日以上の間、ずっと桃のことを考えていた。その時間を合計すればとても長い。僕は今、ホームにいて桃が来るのを待っている。いま僕の頭の中に流れる曲は『スローモーション』で、好きな曲のひとつだと桃が教えてくれた曲だ。もちろん、中森明菜の唄のことだろうけど、僕にとっては来生たかおという感じがした。
 桃が電車から降りて来た。

「はじめまして」
「桃です。はじめまして」
「そこに立っいてください」
「はい」
 桃の後方を中央線の特別快速が猛スピードで通過して行く。ファインダーの中の世界がスーモーションに見えた。そう、出会いはスローモーション。。


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『美しい緑に囲まれて』
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 僕たちはホームを降りて駅を出た。どこで撮るか決めていなかったけれど、何となく二週間前に見つけた線路脇の新緑に囲まれたエリアに桃を連れて行くことにした。そこで僕は桃に「乳房を見せなさい」と命令するのだ。
 
 撮影場所に着くと、僕たちはまるで長くコンビを組んでたみたいに、互いの呼吸があっていた。桃の乳房は思っていたよりずっと大きく白く美しかった。

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『セカンド・ラブ』

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 僕が桃にもう少し撮りたいと提案すると、軽くうなずいた。林の奥へ連れて行き、椅子に座らせた。

「さあ、くつろぎなさい、そしてさっきと同じように乳房を見せなさい」
「はい」
「それから、もし出来るならば下着を脱ぎなさい」と続けた。僕はもっと撮影したいと考え初めていたが、それは違うと撮影を切り上げたのだった。このとき僕の中に流れていたのは『セカンド・ラブ』だった。別れ際に見た桃の表情は魅力的で、さっきホームで会った時とは別人のようだった。


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2017-06-03 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『路地で電車を待つ』『雑木林の向うを電車が通る』2作品を撮りました



2017.5.22 model*リス

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 あの路地は13年前に有奈という娘と行ったことがある。そこで友奈は自慰をした。そして逆光の中で愛液が光って見えたと記憶している。今日は白いワンピース姿のリスを駅で拾って、あの路地を目指している。何となく場所は憶えているのだが。あの路地の先に線路があって行き止まりになっていた。あの日僕はあの路地に迷い込んだのだった。

 あの路地をやっと探し当てた。人影が去るのを確認してリスと路地に入った。行き止まりでリスにしゃがみ込むように言い、太腿や胸元を見せるように言うと、電車がリスの背後を通過した。僕はローライフレックスのシャッターを2度押した。

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 あの路地を離れて雑木林へ向かった。僕が見つけたその場所の向こう側は電車の軌道になっている。これからここでリスは尻を出すのだ。それは、僕が長年撮り続けて来たシーンである。15年前にも同じようにお尻を見せた女がいた。やはりその背後を電車が通過して行った。そうだ、その女の名前は雪絵だった。

 リスが美しい尻をしていることを知っている。白く大きくてしなやかそうで、とても魅力的なのだ。僕が指示すると、リスは雑木林の中に立って白いワンピースを後方にまくり上げパンツを下げて白く大きな尻を出した。そこへタイミング良く電車がやってきてリスの背後を通過して行った。素晴らし過ぎて僕はもはや言葉を持たなかった。

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2017-05-22 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『都電ろまん』



2017.5.20 model*麻菜

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 今日の強い日射しは夏が来たのではないかと思うぐらいだ。僕は下街チックな娘と都電に乗って、はっぴいえんどの『風街ろまん』を口ずさんでいる。

「どこまで行くのですか?」
「わからない。いちおう終点の三ノ輪橋まで行くつもりだけど、突然降りると言うかも知れない」
「そうなんですか」

 車窓を流れて行く線路脇の夥しい薔薇の花を見たとき、次で降りてしまおうと思ったけど、ずっと娘と電車に乗っていたくて、やっぱり降りないよ、と目で娘に合図したのだった。

「君、いつもより可愛いね」
「そんなことありません」
「いや、ほんとのことだよ」
「いつものわたしですよ」

 娘とはいつも東京の西の方で会うけれど、東の方、つまり下街で会う方がずっと可愛らしく感じた。土地との相性によって女の子の可愛らしさの度合いに変化があることがわかった。それも劇的に。

*
ちんちん電車はゆかいだ
女の子を可愛らしく見せてしまう魔法の電車
もちろん、この娘はもともとかわいいんだけどね
ああ鉄道が好きだよ
ああ僕はとても幸せ
都電ろまん 都電ろまん


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2017-05-20 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『緑の妄想鉄道』


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2017.5.18 model*Eva

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 土手に新緑のトンネルができていた。エヴァを立たせるとまるでヨーロッパの田舎の風景みたいに見えた。僕は美しいエヴァを鉄道写真のモデルにできることが嬉しかった。

 実はこの緑のトンネルの先には私鉄の軌道がある。僕は線路に敷かれた砂利の上に何かの死骸があるのではと想像していた。それが僕の少年時代に線路に関するいつもの妄想だった。つまり鉄道の神々は侵入する何者も決して許さない。だから線路の砂利の上にはいつも侵入者の死骸がある。それほど僕にとって線路は神聖な場所なのだった。

 「蒸気機関車の真似をしてごらん」とエヴァに言う。エヴァは笑顔で従う。まるで僕の奴隷のように。僕は悪魔がヨーロッパの田舎に現れて人々を恐怖に震えさせるというストーリーの外国映画のタイトルを思い出そうとしていた。つまり、エヴァは悪魔と闘う美しい娘で、最終的に彼女は蒸気機関車で悪魔をひき殺すのだ。あれっ?悪魔って殺せるの?

美しすぎるエヴァ。
僕の妄想鉄道にようこそ。
ほら、また列車がやってきた。今度は下り列車だよ。
美しいエヴァ、僕の妄想鉄道へようこそ。


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2017-05-18 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『鉄橋の下に棲むアンニュイ』


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2017.5.17 model*美月紅星

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 再び彼女を前にした時、何を要求しても無駄ではないかという感じがしてやはり無気力になった。去年撮影した時もやはり同じような気分になった。それは彼女の意志が並外れて強いことから来ているのではないかと想像している。そのことが決して悪いということではない。相対的に僕の意志が弱すぎるからと考えることもできるのだから。

 僕は彼女を連れて鉄橋の下へやってきた。さあ、自由にふるまってください。僕はそれを写真にしようと思っているのです。そうは言っても、そこはさすがに彼女です。胸の谷間やジーンズを下げて下着を見せるのでした。こうして出来上がった写真には僕の無気力とアンニュイな心の内側が映っているのです。


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2017-05-17 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『君は少年の餌食となる』



2017.5.12 model*ひな

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 昨日一面に咲いていた黄色い花を観に行ったところ早くも咲き終わっていたのである。昨日から気温が高いせいに違いないが、それほどに早いとは想像もしていなかった。一緒に観にきた娘の表情に前回撮った時と微妙な差があった。前回の撮影で娘の弱々しい肌が野草と直接触れ合ったことが彼女の内面に変化をもたらしたのか。それとも幼児体型の内側に冷凍保存してきた本当の自分が融けて外に滲み出てきたのだろうか。どちらにせよ、僕は娘に対して表現に困るような冷酷な感情を持つ自分に驚いた。そんな微妙な気持ちで撮影に入った。

 さあ、始めましょう。少女のようにただそこに座っていれば良いのです。でも下着は見せてはいかがでしょう。あなたを探している少年たちのために。さて、その次の段階を想像してみてください。もちろん、それは無理だと知っています。でも、下着は引き続き見せておくべきだと思うのですがいかがでしょう。それは、あなたが少年たちの性の対象で居続けるために重要なのです。


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2017-05-12 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『たゆけさの中で』



2017.5.11 model*Olivia

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 昨日とうって変わってとても暑く我が身には少し辛いほど。見上げれば完璧なほどの空の青さが怨めしい。つまり、あんなに素晴らしかった初夏が終わりに近づいていることを物語っている。救いは虫たちの動きはまだそれほどではないこと。その時僕は中也の詩からある言葉を引用したい気持ちを抑えた。

 娘を連れて大木の下にやってきた。去年すっかり伐採された大木の周囲の灌木たちは傷口を癒せぬままだった。それでも精一杯小さな枝を伸ばし新緑を付けていたし、地面には黄色い花が群生していた。なるほど、完全でないことの美しさがそこにあった。大木の根元に籐椅子を置きそこへ娘を座らせた。心の中にあったのは「美しい」という感嘆と「決して完全な女になってはいけない」というつぶやきだった。

 娘に花鋏を手渡し、身体の一部を切る振りをするように言った。娘は裸足になった右足の足首を左手で下着が見えるほどの高さに持ち上げて右手に持った花鋏を近づけた。ファインダー越しに花鋏は右足の親指を切ろうとしているように見えた。完全な女のアンバランスがそこにあった。僕はほっとしてローライフレックスTのシャッターを押した。

 返り道、ふと足下を見ると地面に何やらうごめく黒い塊を見つけた。それを見た娘はたじろいだ。近づいて見ると黒い虫たちが集団で交尾しているのだった。とうとう僕は「たゆけさの中で」と中也の『夏』の中から引用して呟いたのだった。


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2017-05-11 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『新緑の樹の下で』


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2017.5.6 model*ゆり乃

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 故郷を激しく想うことがある。まさに初夏こそがその時である。僕が育った九州の山間部にある小さな町は、この時期激しい発芽の熱気に包まれる。そのせいで僕の精神はあたかも狂人になってしまうのだった。そもそも生物は芽吹く事に強く本能を刺激されるものだ。生きなさい、生命を引き継ぎなさいと天が言っている。生物のはしくれである僕もその指令を受けて次第に激しい性的興奮の中に身を置く事になる。そして静かに夏草の中に埋もれながら僕の性は果てて初夏が終わる。僕は今、ヴィバルディの四季の『夏』がト短調で書かれていることに強く同意する。

 僕が持って来たのはユズキカズの『枇杷の樹の下で』だ。数年前にあるフランス人が僕の作品を似ていると評したのを知って古書を探し求め読んだ本だ。異国人の指摘はあたっていた。その時僕は、世界はひとつなんだと実感した。

 久しぶりに会ったゆり乃は初夏が似合っていた。この娘の柔らかい眼差しや落ち着いた物言い、育ちの良さそうな仕草が青春を思い出させた。僕の青春とはコンプレックスの時代である。好きになりそうな瞬間に相手は世界で最も僕から遠くに生息する女の子になってしまうのだった。もし数十年前に今のゆり乃が僕の前に現れたら彼女にとって排除すべき人たちの中に自動的に僕が含まれただろう、とその当時の僕は考えたに違いない。

 名も知らぬ樹の下で、ゆり乃は持ってきたセーラー服に着替えた。そして、草むらに座って文庫本『蛍・納屋を焼く・その他の短編』を開いた。僕はそっと『枇杷の樹の下で』を彼女の横に置いた。理由はない。ただ何となく。次に僕はポケットから爪切りを出して、ゆり乃に渡し爪を切るように言った。爪を切るゆり乃に初夏の風が吹くと制服の折り目正しきスカートが翻った。そして僕は故郷のことを激しく想ったのである。

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□同時に『清純な娘は電車の中でバナナを頬張る』も撮影しました。
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2017-05-06 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『奔放な五月』

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2017.5.5 model*神林あゆみ

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 晴天の五月はすべてのものが輝いていて一年で一番気持ちのいい時である。僕は女を連れて歩いている。会話は素晴らしい五月のことではない。互いの内々の話である。僕たちが出会ったのはかなり前のことだ。十年以上経っていると思う。その間、いつも僕たちは相容れない何かによって互いが隔てられてきたと感じる。しかしそのことにさして不満はない。それどころか、かえって僕たちは写真を撮るという一点だけに接点を見出して時々エロチックな写真を撮ってきたとも言えるのである。

 草むらに布を敷く。そこに女を座らせた。白い肌。小柄な身体には大きめの乳房が眩しい。五月の光がこの女をさらに魅力的にした。太陽でさえ、女は自由奔放が最も美しいと言わんばかりだ。さあ、胸を見せなさい。と言えば、さあ美しく撮ってあそばせ、と挑発的な表情で応えた。では、これをどうぞ、と赤い紐を渡した。この女は自由が似合うし僕の手に負えるはずはなく、これからも自由奔放に生きていくだろうと思いながらシャッターを押した。


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□これは個展で発表する写真ではありません。
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2017-05-05 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

“Early Summer Breeze!” 初夏の風の中で


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2017.5.4 model*Olivia

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 そよ風がロングヘアを乱しながら通りすぎていく。この優しさは1976年の風に似ている、と直感した。あのころ街を歩けば聴こえてきたジョージ・ベンソンの『Breezin’』のメロディー。ディストーションのない滑らかなギターが奏でる軽やかなギターのリフはバリー・ホワイトの名曲『愛のテーマ』のデビッド・T・ウォーカーのようでもありあくまでも涼しく彷徨っている。
 あの頃の僕はこの種のサウンドに対してあえて興味のないふりをしていたことが今になってわかる。何故なら、今聴きながら僕の瞼は熱くなっているしハートは今にも泣き出しそうなくらいなんだ。

 初夏真っ盛りに美しい娘と歩く。髪は子馬の尾ほどに長い。二人で水が流れていない川を歩く。少し歩いたところで上流から水が流れ始めたことに気づいた。僕は娘の靴が濡れてしまわないうちに大慌てで引き返し、去年の秋に見つけた第二スタジオ(勝手に名付けた)まで戻り、雑草の上にゴザを敷いた。寝転んでみると幾種類もの雑草はみんな小さな花が咲いていて美しい。上を見上げると樹の枝には新緑が芽吹き、少し離れたところでウグイスが鳴き声の稽古をしている。何て幸せな時間なんだ。やっぱり雑草が一番幸福なんだな。

 僕はゴザの上に娘を座らせてバナナを渡した。そう、またバナナだ。昨日別の娘の口にくわえさせたことに刺激を受けたということでもないけれど、とにかくバナナなのだ。今の僕にはバナナしかないのだ。さあ、くわえてごらん、バナナをね。僕の頭の中で『Breezin’』と『愛のテーマ』が交互に流れている。つまり、昨日はエロチックなバナナだったけど、今日は幸福のバナナなんだ。Are You Understand?


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□この作品は個展での展示作品ではない可能性があります。



2017-05-04 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

“BANANA GIRL”


2017.5.3 model*たま子

                  ﹆

 バスと私鉄を乗り継いで娘の部屋へ向かっている。私鉄の駅に着いたら近くのスーパーで果物を買うつもりだ。娘に尋ねた。「ぶどう、キウイ、りんご、バナナ、オレンジ、トマト、甘夏の中でどれがいい?」「あ、ぶどうがいいです」「それから何号室だったっけ?」「○○○○号室です」
 僕はぶどうとバナナを買って娘の部屋を訪れた。少し休憩してから撮影を始めた。この日の娘は白いスリップドレスを着ていて肩から胸元にかけてやや痩せた印象を受けた。「君痩せたね。その服似合う」「そうですか。ありがとうございます。でも痩せたのは確かです」

 壁際に立たせると窓からの光が床に反射して娘を下から照らした。娘の立ち姿がとても魅力的に見えたからすぐに撮影を開始した。少し撮って胸を出すように言い、また少し撮った時、買って来たバナナを一本ちぎって渡した。バナナを剥いてごらん、バナナを口に加えてごらん。

 低めの椅子に座らせた。膝を立てて下着を見せてと言った。少し撮ったあと、下着を脱いでと言った。また少し撮って、またバナナを渡し、剥いてごらんと言い、続けて股間にバナナを近づけるように言った。その後は・・・

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2017-05-03 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

“DOLL WOMAN”



2017.5.2 model*Reiko

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“DOLL WOMAN”心の中で女のことをこう呼ぶようになったのは、何回目かに彼女に会ったころからだった。その呼び方を聞いた人は、人形のような容姿の女なんだと思うかも知れないが、そうではない。それは部屋に夥しい数の人形を所有し、それらを溺愛しているからなのだ。その愛は例えば犬や猫などペットに対する愛情のようなのか?と言えば、そうではない。我が子のように?とも少し違っている。人形は女にとってわが身そのものなのではないか、と想像している。人形を愛することは我が身を愛すること、女の内側にある小女を愛すること、なのではないのかと。そんなことを僕に思わせるのは、女が純粋だからである。

 僕は女を人形ように扱ってみることにした。女を裸にしてヒモで縛り人形のように動かないようにして、本物の人形たちの横に置いてみようと考えた。そして実際にその通りにして写真にすると何ともエロチックな作品になったのである。

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2017-05-02 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :

『羊でなくなる時』

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2017.4.26 model*莉菜

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 この娘に密かに備わった魅力は、この娘を探していた誰かにとって、この娘に恋しさを抱き始めた少年にとって、この娘をすでに忘れられなくなった男に対して、あたり前のようにその決断を迫る。冒険であるはずのその決断を雨上がりに出来た水たまりをひょいと飛び越えるぐらいの軽い選択だと錯覚させて、羊たちが持ち合わせていない勇気を出させる。娘の性格からして、恋に関して待ちの姿勢に違いないから、こっちの方から告白するしか手はない、と羊たちは思う。

 僕はこの娘に対して安らぎを感じている。それは何十回も通ったあの喫茶店で過ごした安らぎの時間を思い出す。そこは時が止まったままの喫茶店。その喫茶店には夥しい数の柱時計があるが、動いているのは四つだけで、残りの時計は全部止まっている。あたかも、多数決で時は止められるかのごとく。その喫茶店で珈琲を飲んでいる時、僕の目の前にじっと座っていてくれる愛しい女がいたとすれば、この娘はその女に近い。

 しかし、僕は娘に命令する。
「ブラウスのボタンを外しなさい。カーディガンを脱ぎなさい。その細く白い手首に手錠をかけよう。次は縄。わかるね・・・」
「はい」
「僕はもう羊ではないんだよ」
「・・・」



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2017-04-26 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :
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プロフィール

ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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