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『娘と歌留多(かるた)』・・・昭和三部作/流石編その三

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2019.11.09 model*流石

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 昭和40年代始め頃だったと記憶している。母が小倉百人一首のかるたを買ってくれた。僕はある時は厭世的ストーリーの貸本マンガを読み、ある時は百人一首で坊主めくりをした。そして少年の目に札の絵は怪しく映るようになった。

 畳の部屋で流石の引き締まった身体を見たとき、少年時代に百人一首をめくる度に感じていたものが蘇ったような気がした。



札は肌の感触
女の隠された場所に札の角を刺す
少年は歌留多を介して娘と交わった



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□この作品は来年の個展『妄想浪漫』のために撮ったものです。(展示は無修正版)
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2019-11-11 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『キッチン』・・・昭和三部作/流石編その二

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2019.11.09 model*流石

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 流石はキッチンに立ち包丁を握ると凛々しい表情になった。彼女は甲斐甲斐しく動けるし家事が得意そうだ。僕の少年時代はどこの女の子も最低限の家事が出来た気がするけど、現在はどうなんだろう、などと考えながら次は流石の裸を撮りたいと思い始めていた。
 
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□この作品は来年の個展『妄想浪漫』のために撮ったものです。(ただし展示は別カット)
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2019-11-10 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『放課後の食卓』・・・昭和三部作/流石編その一

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2019.11.09 model*流石

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 女の子は帰宅した。おやつを食べるかも知れないし少女漫画を読むかも知れない。手伝いのできる子なら夕飯の下ごしらえぐらいするかも知れない。そのあと彼女は風呂に入るのだが、入浴中に男子に覗かれてしまうかも知れない。それは実際に僕の少年時代に身近であったことで、覗かれたのは運動が出来て明るくて僕も気になっていた子だった。今日この娘に人参を持たせたことにも意味がある。それも少年時代のある経験に基づくのだけれど、この場で書くことはしない。あのエロチックで息苦しかった青春時代に、今では感謝すらしている。

 さてこの娘の中には古風なところがあって、そこが隠し味になっていることを本人は気づいているのだろうか。前回会ってからわずか1ヶ月半で少し美しくなっていたのに驚いた。とにかく僕はこの娘の胸を撮りました。

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□この作品は来年の個展『妄想浪漫』のために撮ったものです。(ただし展示は別カット)
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2019-11-09 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『なにが言いたいの』

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2019.11.01 model*ヤナモ

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 飲屋街を訪ねた。このエリアで飲んだのは、かなり昔のことだけど自分から積極的に来たことはなかった。言ってしまえば只の飲み屋街であるがそこに流れるややインテリな空気について行けなかった。狭い路地に女を押し込んでカメラを向けた。「こっちを見て」パチリ。素早くシャッターを押す。

 それからラブホ街を歩き周り疲れはてる。「珈琲でも飲もうか」とDUGに向かうがまだ開店前だった。仕方なく他の店に入ると運よくBGMはジャズ。女はとめどなく話しつづけた。僕はクリフォード・ブラウンやコルトレーンのバラードを聴き入ってしまい、度々女に聞き返す、もしくは聞き流すのだった。結局、なにが言いたいのかというと、久しぶりに会った女は相変わらずいいヤツだったということと、昔より胸がデカくなったということ。この女の存在が僕の思い出を全部吹き飛ばしてしまったみたいだ。しかもこの街はどこもかしこも外国人だらけ。いったいあの時代はどこに消えたんだ。

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2019-11-02 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『思い出の街』

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2019.10.28 model*ちいも

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 ロックバー・BYGの前に差しかかったときロックに夢中だったあの日々を思い出し胸がいっぱいになった。僕たちがBYGに通ってウエストコーストのロックを聴いたのは44年前のことだった。自由でありたかったから、まるでヒッピーみたいな身なりだった。

 今日この街にやって来たのは、ホテル街で女を撮るためだ。BYGの数十メートル先にはラブホが乱立している。もちろん、昔の僕たちにとってラブホは無縁だった。そこへ連れて行く女がいないばかりか、そもそも金もなかった。豊かな唇にルージュを塗った女に嬢王様から預かったSMグッズを渡し坂道に立たせ数枚撮った。女は哀愁の漂ういい女でこの街が似合ってもいた。だけど、僕はこの女には自由でレトロな魅力が備わっていることに気づき始めていた。そしてそれはとても重要なことのように思えた。

 撮影が終わってから再びBYGの前を通った。そして女をドアの前に立たせて写真を撮った。女よ、今度ここに来る時はデニムを身につけてロックな女になってくれないか。そして丘の上にある大きな公園まで歩いて行き、草むらに寝転んでCSN &YやDOORSを聴こうぜ。

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2019-10-31 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『花札とわたし』・・・昭和三部作その三

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2019.10.21 model*ちいも

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 古い和室にいる。畳の上だとエロスの質が変わる。ベッドの上より日本的で湿った気持ちになるし、それが自然であり行き過ぎた悪戯でさえ許されるような気がする。ここにいる浴衣姿の女には品があり色気があった。しかし女が内側にひた隠す本性を暴きたいと思うのだった。

 花札に惹かれる。少年時代、家の隣の文房具店で任天堂の花札を買ったのが始まりだった。それ以来、時々持ち出しては並べている。数年前、ある清純な娘のクリトリスを隠した札で娘の右の乳首を隠した。

「君、美しいね」
「いいえ、とんでもありません」


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2019-10-24 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『プライベイト・ウエイトレス』・・・昭和三部作その二

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2019.10.21 model*ちいも

 例えば冠婚葬祭などで帰郷(大分の田舎)すると、台所では親戚の女たちが集まって料理をして僕たちの接待をしてくれます。その時、男は何もしなくて良いのです。僕の東京での暮らしと大違いですが、時としてファミレスのドリンクバー程度であっても甲斐甲斐しくお茶をいれてくれる女に会うとなんとも安らぐのです。さらにその女のコスチュームが裸にエプロンだけ着けたウエイトレス姿だったらと思う。そんな安易な妄想を抱けた昭和が懐かしい。

 それにしてもこの娘はチャーミングだ。様々な妄想を抱かせて、それらをほとんど無意識に品良く演じることができる。しかも適度に肉感的で美しい身体の持ち主なのです。

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2019-10-23 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『純愛の食卓』・・・昭和三部作その一

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2019.10.21 model*ちいも

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 本当の幸せを感じたければ普通に生きることが大切です。日々の生活において特別なことは避けるのです。そして無味乾燥に見える平凡な幸せにエロスは棲みつくのです。例えば、中原淳一の『二人のしあわせ』という幸せになるための夢物語が描かれた本を手にするだけで満たされるような純愛な人たちの生活にこそエロスの方から近づいてくるのです。
「君かわいね」
「そんなことありません」
「セーターを脱いでくれないかな」
「恥ずかしいです」
「僕は君の乳首が見たいんだ」
 などという単純な会話も清い心を持った女が相手ならこれほどエロいものはない。そして昭和にはそれはどこにでもあり誰でも手に入った。


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2019-10-22 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『ウグイスが鳴くホーム』

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2019.10.16 model*オリビア

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 僕はそれを男にとっても女にとっても切実なことだと捉えている。しかし、それに至る過程で振り向くことは許されない。取り憑かれたように突き進まなくてはならない。わずかに失恋に至る過程に似ている。この撮影を考えたきっかけはマネの絵画『フォリー・ベルジェールのバー』だった。そこに描かれたバーメイドの女は娼婦だった。
 ひとり、またひとり、そのホテルに男と女がバラバラに入って行く。太宰は「淫売婦のふところでかえって安心してぐっすり眠れた」というようなことを書いているが本当だろうか。ねえ、君。そうなのですか?と尋ねてみたくなる。

 娘を路地に立たせた。ある女からプレゼントされた膨大な数のグッズの中から轡と洗濯バサミを持参し娘に渡しシャッターを押した。そして、いかがわしさを自慢するかのような彩色のホテルの玄関を入ると「悪いけど満室だよ」と小窓越しにオバさんの声がした。仕方なくホテルを出た。

 駅に戻りホームに上がると、さっきこの駅に着いた時には気づかなかったが、小鳥の鳴き声がスピーカーから流れていた。なるほど、この駅名にまつわる鳥の鳴き声なのだった。

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2019-10-17 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『マタニティー・オレンジ』

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2019.10.09 model*美月

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 電車からホームに降りてきた美月をすぐに見つけ大人の女になったと思った。彼女はオレンジ色のマタニティー・ドレスを着ていてとても目をひいた。そう、美月は臨月を迎えているのだ。美月と駅を出て路地を歩いた。この場所を選んだのは、ここがラブホの密集地だからだ。つまり臨月の女をとラブホに入る。と言っても撮影が目的なのである。
「どのホテルに入る?」
「写真的に言えば和風の方が良いのではないでしょうか」などと話しながら路地を歩いた。結局、美月は壁に大きな花が描かれた部屋のある小さなホテルを選んだ。

 さて美月が今読んでいるのが『人間失格』だと知って驚いた。臨月の女の子が読むのにふさわしいのか?と思ったのと、偶然僕は、つい先週、しかもこの二ヶ月で二回も読んだばかりだったからだ。そして無事に撮影を終えた僕たちは駅に戻った。

「今日はありがとうございました」
「とんでもない、僕の方こそ撮らせてくれて感謝している」
「わたし、隣の駅まで歩いて行きます」
「わかった。さようなら」

 美月には素晴らしい未来が待っていることは間違いない。なぜなら、僕が知っている女たちの中で最も強く美しい女のひとりだからである。

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2019-10-10 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『季節はずれの卒業』

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2019.9.14 model*Olivia

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 僕は高校の卒業式に出なかった。サボったのである。その日は家にいて山々を眺めていた。遠くに九重連山が見え、そこは僕の憧れの地だった。それなのに数週間後、僕はブルートレイン特急富士に乗って東京に向かっていた。その経験のせいか、それとも元々の性格なのか、僕の人生にはケジメというものがあまりない。良い方に解釈すれば、何事にも継続性があると言えるのだが。卒業式の日の午後、クラスメイトが僕の家に卒業証書を届けてくれた。そして家族は僕がとった行動に対して何も言わなかった。僕にとって卒業式は未了感の象徴になった。

 今朝、証書の入った筒を持って家を出た。娘に筒を持たせると彼女は卒業式を終えた直後のように見えたと同時に、高校の卒業式に出なかった自分がそこにいた。そして僕はあの未了感に襲われた。

「わたし、あなたに卒業証書を届けにきました」
 と娘が言っているような気がした。ひとつの救いがあるとすれば卒業式には季節はずれだったこと。なんてバカな人間だろうと思うことがある。つまり僕にとって卒業式のシノニム(同義語)は孤独なのだから。

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2019-10-05 : 35th個展に向けて : コメント : 1 :

『ある町の片隅で』・・・妄想浪漫

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2019.9.6 model*悠(はるか)

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 悠と待ち合わせした駅でのことでした。遠くにどこか懐かしく魅力的な娘の後ろ姿がありました。丸襟の白いブラウス、フレアミニスカートに白いハイソックス、そしてポニーテールに健康的な足。一瞬ですが1970年代ではないかと錯覚させられました。近づいて横顔を見るまでこの娘が悠だとわからなかったのです。つまり、僕には悠は以前とは別人に見えたのです。

 最近の僕は昔の自分を取り戻そうとしてもがいていたのですが、目の前にいる悠がその方法を教えてくれているような気がしました。それは全く単純でした。ただ二人で小さな町を歩きながら撮影するのです。必要なものがある時はコンビニで買いました。例えば、飲料水と少女が履くような綿のパンティー。それから、悠は以前より胸が大きくなっていました。

「その胸どうしたの?」
「あのぉ、太ったのかもしれません」

 僕は悠と昭和の時代を歩いているような錯覚がありました。そのせいか悠に対して、路地で胸を見せて欲しいとか、草むらでパンティを下げてくださいと、ごく自然に言えてしまうのです。その写真は、良いとか悪いとかの問題ではなく、ただ可愛くて卑猥で昭和なのでした。

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□この作品は来年の個展『妄想浪漫』のために撮ったものです。9月開催の34th個展『果実の季節』でもご覧いただける予定。(ただし別カットかも)
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2019-09-07 : 35th個展に向けて : コメント : 2 :

『グッド・バイ』

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2019.8.27 model*ちいも

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 女は昭和を彷彿させるシックな服装でした。実は、ここはずっと前に女が何度も訪れた思い出の跨線橋(こせんきょう)で、意外なことにそれは僕と共通でした。

 彼女はどこにでもいるようなありふれた女に見せていますが、決してそうではありません。例えば、彼女の言葉や彼女が描いた絵には思いもよらない筋書きが隠されているのです。また、ふと静止した瞬間には中世の宗教的絵画に描かれた女性像にみられる意味深な表情をします。僕はそれらを「美」と感じるのです。

「この場所で乳房を見せて欲しいという僕を許してください。汚らわしい男だと思われても仕方ありません。でも、それが純粋な気持ちだということだけはお伝えしておきます」と僕は彼女に心の中で詫びたのです。

 この女をフレームに入れたとき「グッド・バイ」という言葉が頭の中にありました。今、あなたが書いた小説を何冊か手に持ち、あなたが愛した跨線橋に立っているこの女は、つまり、あなたへの愛を伝えに来たのです。

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2019-08-29 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『女生徒』

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2019.8.22 model*オリビア

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 この跨線橋(こせんきょう)へは以前から度々やってきて電車を見たり女の子を撮ったりしていた。その後、あの小説家が夕陽を眺めに来た時の写真を見て僕もその真似をしてセルフポートレートを撮った。そして今日、僕はその小説家を偲ぶことにした。方法は、彼の小説のタイトルを書いた紙を女の子に持たせる。もしかしたら小説家が天から見ているかもしれない、などと考えると厳かな気持ちになった。

 娘は水色のジャンパースカートを着ている。その姿は現代的ではなく故人を偲ぶには都合が良かった。娘が持った紙には個性的な文字で「女生徒」と書かれていた。もちろん娘が自分で書いたものだ。誰もいない跨線橋に立っているこの娘はあなたへの感謝の気持ちを伝えに来たのです。




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2019-08-28 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『夏の蜃気楼』

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2019.8.1 model*TOMOKA

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 どうして真夏に緑の中で女の子の写真を撮るのですか。こんなに暑い日に屋外で女の子の写真を撮ることの意味を教えてくれますか。それなら、夏休みに誰もいない校庭にひとりで立ったときのことを思い出してみてください。流れ落ちる汗をぬぐいながら初恋という文字が浮かんだはずです。男の子は異性より先にセンチメンタルな夏に恋をするものなのです。

 夏を撮るなら文学の香りがするTOMOKAがいい。彼女には前回と同じ服を着てもらいました。そして僕の魂が写り込んだあの本でうぶで美しい乳房を隠すのです。ああ、やっぱり夏はこの子でなくてはならないのです。TOMOKAは僕の心の中に棲む夏の蜃気楼なのです。

「こんにちは。さよなら。またいつか」
「・・・」

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2019-08-01 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『花は君』

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2019.7.15 model*麻菜

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 この麻菜の中には独特の可愛らしさがあって、その表情は男を虜にする麻薬のような効能を持っている。それが演技であったとしても、それを見抜ける男はどこにもいない。ふと麻菜を撮りたいと思うことがあるが、それも麻薬による習慣性からなのだ。つまり、麻菜=麻薬なのである。

 まだ小雨の残る中、僕たちは土手を歩いた。撮りたい写真は数日前から決めていた。妄想写真(パンチラ)である。それこそが僕の写真の原点なのである。駅を出てすぐに花屋で黄色いバラを一輪買った。麻菜に手渡し、スカートの裾を上げるように言った。撮り進めるうちに、バラが邪魔に見える瞬間があり麻菜からバラを遠ざけてみた。すると絵がぐっと引き締まったのは麻菜こそが花だからなのだった。

 家に戻ってコーヒーを飲みながら麻菜が好きな”My Favorite Things”をBill Evansのピアノで聴きながらこれを書いている。なんて幸せな時間だろう。ありがとう麻菜。僕の花は君だ。


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2019-07-15 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『僕のアリス』

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2019.7.13 model*流石(さすが)

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 撮影が終わり駅で流石と別れたのはまだ午前8時過ぎだった。僕たちは早朝に会って樹々の中を自由に歩き回ってきたのです。人のいない世界を「なんだか不思議の国みたい」と言ったのは彼女だった。そして「アリスは青いドレスを着ています」と付け加えた。

 実は今日の流石はアリスみたいに青色のワンピースを着ている。僕は黒い服を着た彼女しか知らなかったから、ちょっとした驚きだったけど、その青い服が彼女に似合っていたことがさらに大きな驚きでした。そしてなんだか嬉しかったのです。

 僕は彼女ほど美しい肌をした女の子を知りません。彼女ほど白い肌をした女の子をファインダーに入れたことがありません。そしてその肌は透きとおっているみたいに見えるのです。いいえ、ほぼ透きとおっていると言えるかもしれません。流石をやや暗い樹の下に座らせファインダーをのぞくと白い肌が浮かび上がって見えるのです。僕は躊躇することなく、乳房を見せるように言いました。そして僕は工夫することなく平凡に撮ろうと決めました。それがこの美しい光景を残す最善の方法だと知っていたからです。

 家に戻ってコーヒーを飲みながら久しぶりにビル・エバンスの『Alice in Wonderland』を聴きながらこれを書いています。なんて幸せな時間だろう。ありがとう流石。君は僕のアリスだ。

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2019-07-14 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『妄想ロマン』

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2019.7.12 model*ちいも

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 僕とちいもは、ふとしたことでロマンポルノに興味を持ちました。僕たちの青春にエロチックな娘としての痕跡を深く刻んだあの女優の写真を見たことが始まりでした。その写真の中でずぶ濡れの白い半袖ワンピースを着て胸を完全に透かして見せたまま海辺に立ちつくしているのは、あの関根恵子でした。

 今日のちいもは白い薄手のワンピースを着ていました。ペットボトルを渡すと胸のあたりを完全に濡らし豊かな乳房と乳首をはっきり透かしました。その姿はとても魅力的で、僕が長年撮ってきた妄想写真の原点を見たような気がしたのです。

「あのね。来春の個展だけどタイトルを『妄想ロマン』にしようと考えていたところなんだ。君を撮ってその意を強くしたよ」
「お役に立てて良かったです」
「礼を言わなければならないのは僕の方だよ」
「いいえ、私です」
「・・・」

 この女と僕は何かを共有していると感じる。それは世間的には悪かもしれないが僕たちにとって楽園かもしれない。僕はこの先この女と撮ることになる数々の妄想写真のことを考えずにはいられなかった。

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2019-07-13 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『幸せと危うさ』

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2019.7.5 model*ちいも

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 川へ行くと土手の緑が梅雨の潤いによって生き生きしている。女はしゃがみこんで愛でるように草たちに手をさしのべている。当然、その小さな花の名前を知っている。穏やかな空。ゆっくり流れる時間。少しの幸せがここにあるはずなのに、僕の気持ちはそうではない。少年時代、僕にとって川はあぶない空気が漂う危険な場所だった。

 鉄橋の下を歩いて川べりまでやってくる。女は穏やかに微笑んでいる。僕たちが立っている場所から水面まで数メートルほどの高さがある。女の胴体をロープで縛った直後に鉄橋の上をけたたましい音を立てて電車が通過。ふとこの川の下流で入水自殺した保守派の論客のことが頭をよぎる。今なら娘を突き落とすこともできると思った。しかしこの女に対して微かに愛情を抱き始めたことに気がつくと「許そう」と心の中でつぶやきながら、ロープをほどき亀甲縛りに自縄自縛させた。

「脱げる?」
「ええ」

 川を背景にして女の乳房を執拗に撮った。女に対してさらなる行動を起こしてしまいそうになる。女の顔を覗き込むと微笑んでいる。

「近いうちにまた撮ろうか」
「ええ」


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2019-07-06 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『カノン』

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2019.7.2 model*ちいも

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 ちいもは、白と青の小さな花が散りばめられたくすんだピンク色のワンピースを着てやってきます。この服の写真が送られてきたとき、着こなしの難しさを感じました。ついさっき駅でちいもを見たとき、その服は色白のちいもの身体を美しく見せていることに驚きました。

 見事なまでに日本的美を備えた身体と彼女の優しい心が奏でる旋律はカノンのように人の心を穏やかにする筈なのに、僕の心はその身体にかき乱されていました。そんな気分を忘れさせたのは、やはり彼女の嘘のないヒマワリのような笑顔なのでした。

 今日ちいもが持って来た本は数週間前に今年の桜桃忌がすぎたあの作家の告白でした。その本を持ったちいもにヒマワリの花を一輪手渡しました。数枚撮ったあと胸を見せてもらいました。そして椅子に座らせて下着を脱いでもらうと、その後は禁断がかおる写真をたくさん撮りましたが、卑猥な要求をしても決して品をそこねませんでした。

 いま僕はカノンを聴きながらこの文章を書いています。この穏やかな旋律のおかげで、かろうじて平静を保っているのです。

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2019-07-03 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『チェリー』

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2019.6.23 model*ちいも(chimo)

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 ヘンデルの「ラルゴ」はちいもが好きな曲です。ラルゴを何度も聴いているうちにメロディとともにちいもが送ってくれた写真に写っていた彼女の暗い顔が浮かぶようになりました。サクランボを買う。彼女が好きだと言ったから。この実にまつわる曲「チェリー」を聴きました。撮影のとき「愛してる」と彼女に言わせてみようと思ったりしました。

 待ち合わせ場所に遅刻して着くと、ちいもがこちらに小走りでやってくるのが見えました。彼女は笑顔で僕が思い描いていた暗い女の子ではありませんでした。僕の勘違いだったのでしょうか。

 僕は川へ行く理由を語りました。ちいもはそれを理解したようで何度も頷きました。今度は唐突に漱石の「こころ」のことを話すと、彼女もほぼ同じことを感じていました。僕はこの子とほんの少しですが繋がれたような気がしたのです。

 「さあ、撮りましょう。あなたは交互に暗い顔と笑顔になってください」「それと同時に胸を見せたり、下着を脱いだりしてください」僕はどっちが本当の彼女なのか知りたかったのです。それでわかったことは、ちいもが飛びきりの笑顔の持ち主だということでした。もちろん、彼女に「愛しています」と言ってもらうことも忘れませんでした。

 駅でちいもと別れてからも彼女の笑顔が僕の瞼の奥にありました。

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※次回個展『果実の季節』で展示する作品を一緒につくってくれる女性を探しています。。http://www.bekkoame.ne.jp/~k-ogaeri/modelboshu.html
2019-06-23 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『白いミューズ』

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2019.6.22 model*流石(さすが)

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 流石と待ち合わせした駅に向かう途中、僕は息苦しささえ感じていた。彼女が次第に美しく落ち着いていくのとは逆に僕の要求はエスカレートしていることが原因のひとつだ。はたして本当に撮りたいことを言い出せるのか、ということが不安だった。カメラバッグには澁澤龍彦の『フローラ逍遥』をしのばせ、その146ページに書かれている百合の花を買ってきた。百合は流石を素敵に撮るための小道具。しかし、それらは僕の要求をカムフラージュするための手段に過ぎないと彼女は気づいていると思った。

 撮影場所に着いた。流石は真っ白い肌をした子で会うたびに美しくなる。彼女を椅子に座らせて百合の花を手渡し心の中で「あゝ、白いミューズよ。覚悟は良いですか」とばかりに少し気取って呟いた。まず下着を脱いでもらいました。そのあと流石は全て僕に従ってくれたのだった。「あゝ、白いミューズよ。あなたは素晴らしい!」

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2019-06-22 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『今のままで』

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2019.6.16 model*TOMOKA

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 TOMOKAが好きなジャズとクラシックのピアノ曲は聴くには心地良いが演奏は難しい。好きな小説もやや重たい内容の中に楽園を見つけている。TOMOKAには教養があると思ったし、一見普通の女の子でいることにも好感を持った。

 昨日の雨模様が嘘のように晴れて、わかりやすく裏切りのない青空です。その青は真面目なTOMOKAが運んできたのかもしれないなどと考える。TOMOKAとは初対面だったのに不思議に会話は弾んだ。その理由はやはり彼女が内面に蓄えた教養のせいです。

 TOMOKAにカメラを向けたとき原点に戻ったような気がしました。女の子の写真を撮り始めた頃を思い出しました。あの頃は、目の前の女の子に対してあくまでも正直に下着を見せるように言いました。だから僕はTOMOKAにもそう伝えたのです。そして、「今のままでいてください」と心の中でつぶやきました。

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2019-06-16 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『雨が似合う女』

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2019.6.15 model*流石

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 今日が雨だというのは数日前の予報で知っていた。昨日の僕は撮影をするか迷った気分で流石(さすが)とのやりとりをした。雨だとしても良い写真が撮れる確信があった。それは流石は雨が似合う女だと思っていたからだ。

 朝から雨だった。レインジャケットを着て荷物をコンパクトにして家を出た。駅で流石を見た僕は少し驚いた。色白は同じだったが、素朴で自然なヘアメイクに変わっていたからだ。服を含めた流石のルックスには、彼女の本質が表れていてなんとなく愛と優しさがあった。

 雨の川を二人で歩いた。やっと水際に辿り着くとすぐに撮影を始めた。僕は傘を差したままの彼女に胸を見せて欲しいと言い、スカートの下を撮りたいと言った。雨は降り続いていたから撮影を急ぐ必要を感じた。僕は雨に濡れるカメラを気にすることなく撮影を続けた。雨の中で傘をさす流石を含んだ景色は雨に霞んでモノトーンだった。

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2019-06-15 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『君の中の何かが・・・』


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2019.6.12 model*悠

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この娘の中に何かがある。その何かは確実に僕の心に忍びこんでくる。会話の中で、それは娘の祖父母がいる故郷と関係がありそうだと感じた。娘の故郷は北にあり、豊かな山の恵みを受けて育ったことで何らかの魅力を植えつけられたのではないか。

撮影を始めた。少しずつ服を乱し、ついに上半身裸になったとき娘の中の何かが光った。普遍的な魅力が表面に出てきた。この娘にこんなに素朴な愛らしさが潜んでいたのかと驚いた。白く豊かな乳房の表面に薄い色をした乳輪と小ぶりな乳首を見たとき、清純なエロスに出会えた感動を覚えたのだった。


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□この作品は個展『果実の季節』または『Girls’ Seasons』で発表します。(ただし別カット)
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2019-06-13 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :

『ロックな女』

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2019.6.11 model*カヲル子

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 特殊な柄のスリップドレスにジーパンそして下駄。そんなカヲル子といる時間は僕を70年代にタイムスリップさせる。僕が東京に出てきた1974年頃は街にまだヒッピー崩れの男女が生息していた。煙草とマリファナの混じった煙が立ち込めた暗いライブハウスに「サザンロックが好きなカヲル子を知らないか」と毎晩のように男が彼女を探しにくる。つまり、カヲル子は時代を間違って生きているのかもしれない。

 カヲル子を草むらに寝かせて乳房を出しジーパンと黒いパンティーを同時に下げるように言った。カヲル子のルックスは野性的でグラマーだった。やや刹那的な気分の僕は、こういう女には遠慮はいらないとばかりに、容赦無くシャッターを切ったのだった。

 家に帰ってから、まずオールマン・ブラザース・バンドの「ランブリンマン」を聴いた。同じコードで同じようなポジションを行き来するディキー・ベッツのギターソロに酔う。次はレイナード・スキナードの「スイートホームアラバマ」を聴く。最後はザ・バンドがバックをつとめるボブ・ディランの「フォエバーヤング」。カヲル子は年老いた男にレトロな感情を抱かかせる不思議な女なのである。



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2019-06-12 : 35th個展に向けて : コメント : 0 :
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1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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