バックの山々は阿蘇の外輪山だ。阿蘇に来るたびに僕はこんな恐ろしいところになぜ人が住むんだろうとおびえた。60kmは離れているだろうと思われる僕の家も危ないな、とこのスケールの大きさを目の当たりにするたびに、本気で危険だと思った。
この写真は素晴らしい。二編成の気動車が秋の午後の陽射しを浴びている様子は昭和の時代がいかにゆったりとしていたかを伺い知ることができる。ホームの客たちの様子。親子連れはどこへ行くのか。そして、何より僕を驚かせたのは、この写真は、駅員が運転手とタブレットを交換する瞬間であることだ。それを今になってやっと見つけた僕の驚きと喜びの大きさと言ったら、うな重のうなぎを食べたら下にもう1枚うなぎが横たわっていて、それを食べたらさらにもう1枚出て来た、そんな驚きだ。
1970.11.2 ゼンザブロニカS/ゼンザノン150mm トライX








