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デパガ


1996*六本木アートスタジオ
デパートガール、、懐かしいです。とにかく楽しんで作ったのですが、お金もかかりました。当時はTVのトゥナイトや雑誌ではアンアンにも紹介されました。


2009-12-29 : デパートガール : コメント : 0 :

「ゆいの笑顔でほのぼの」


2009.12.26*ゆい--JR中央線東小金井/ケータイで撮影

 小春日和の東京の午後。東小金井駅、12時40分。「こんにちは」ゆいとの初対面、いきなり彼女からとびきりの笑顔をもらった。ついさっき駅へ向かう車の中で、ゴンチチがDJをしているラジオ番組を聞いてほのぼのしていた心がゆいと会ってもっとほのぼのした。時おり発するゆいの関西なまりが僕の鼓膜をくすぐる。「いいねえ、その言葉。どこ出身なの?」遠く西からの風に乗って僕の前に出現したゆい。今日のところはとりあえず会って、最初の印象が撮れたらそれでいいと思ってたけど、ゆいに会って何かが始まった気がする。「女子高生の制服を着てくれない?」「でも、私の通っていた高校は私服だったんです。それに、私で大丈夫ですか」何度も何度も押し寄せるゆいの笑顔。ゆいの笑顔だったら嫌みなぐらいしつこい笑顔攻撃だって大歓迎だ。
 撮影が終ってそれぞれ上りと下りの電車に乗ってさようなら。車に戻った僕は、またラジオをつけてゴンチチの続きを聞きながらゆいの笑顔を思い出して、またほのぼのしたのだった。

□ゆいさんはモデルに応募してくれた女の子です。
□作品は後日アップします。
2009-12-26 : PLATFORM : コメント : 0 :

オールガールより




1995.3*masako/コンタックスRTS3/プラナー50mm
もう一度このころの僕に戻ってカメラを持ちたいと思う。だけど、RTS3は重いなあ。せめてRTS1でと思っているところだ。ポジフィルムかあ、、、考えてしまう。モノクロにするか、、しばらくは苦悩が続くのか。
2009-12-24 : オールガール : コメント : 0 :

オールガールより


1994.12*rei
カメラマン志望の彼女、今どうしているだろう。
ちょっとの間だったけど僕のアシスタントを手伝ってもらっていた。
彼女の持っているのは僕のコンタックスRTS1。
僕は今、このカメラで作品を撮ろうと考えているところだ。
2009-12-23 : オールガール : コメント : 0 :

オールガールより


1992.9*chinami
初期の頃は模索している感じがありますが、今観るとなかなか面白い作品を撮っていました。今では絶対に使わないレフやゼラチンフィルターなど多用していました。
2009-12-22 : オールガール : コメント : 0 :

放課後カメラ 9・・・写真


2009.12.13*kaori
放課後カメラ9の1枚です。他の作品もGalleryへアップしています。
2009-12-21 : 放課後カメラ : コメント : 0 :

オールガールより

以前は彼女たちの部屋へ訪問することが多かった。
□1993.11*saori(上)、、1993.12*miki


2009-12-20 : オールガール : コメント : 0 :

オールガールより



1993.12*yuriko

当時はハッセルを多用していた。そしてフジのベルビア。16年前の作品だけど色あせない輝きがある。塾の最後の方はハッセルを使う人が増えた。ずっと使い続けて欲しい。今は高感度(ISO400とか)の良いフィルムが増えたからハッセルも使いやすいと思う。ベルビアはISO50と表示されていたけど、実効感度は32以下だった。僕はベルビアを四倍に増感して使っていた。つまり、ISO200として使用していた。実効感度は128だったけど、、、

彼女は大学を出てからスタイリストになったから彼女のファッションは決まっている。。だが、、現在の女の子のファッションとはかなり違っている。特にヘアバンド。これが流行った頃があった。懐かしい。

□ハッセルブラッド503CX+プラナー80mm Fuji velvia
2009-12-19 : オールガール : コメント : 0 :

オールガールより



『朝顔』1994.3*Mizuho

□1996年に出版した「オールガール」に収録したカットを整理している。
1992年から女の子を撮りはじめ、四年間に撮った作品が入っているが、見返すとなかなか手が込んでいる。初心忘るべからずか、、、
□Flicrに登録したカット数が350カットを超えた。是非ごらんください。こちら→Gallery
2009-12-17 : オールガール : コメント : 0 :

放課後カメラ9*かおり・・・2009.12.13



 かおりに出会ったのは一月半ほど前のことだ。柔らかい雰囲気の子だった。彼女の中の何もかもがゆっくりで、いつのまにか忘れ去られてしまいそうな子だけど、それがかえって印象深かった。僕はそんな彼女の放課後がどんなものか知りたいと思った。

 かおりが好きだというイチゴを買って、四回のエレベータの前で待っている。三基あるうちのどれにかおりが乗って来るかあてっこすることにした。僕は真ん中を選んだ。しかし、かおりが乗ってきたのは右のエレベーターで、ささやかな僕のゲームは空振りに終わった。かおりは僕を見つけるとたった5メートルを小走りで近づいてきて「すいません」と言った。時間通りに来たのに僕に謝った。待てよ、正確に言えば二分遅れている。彼女にとって二分でも遅れれば遅刻なのか。きっと優しい子なんだろうと思った。 
 かおりが着替えたのは中学生の時のセーラー服。ずっと体型が変わっていないのだという。
「セーラー服、似合っているね。とっても」
「そうですか。良かった。フフッ」

 車に乗って公園へやってきた。そして、いつもの撮影場所の切り株までとぼとぼ歩く。今日は昼過ぎまで晴れる予報だったけど、まだ昼前なのに曇ってしまっている。
「寒いね。大丈夫?」
「はい。大丈夫です。ホホッ」

 かおりは時おりフフッとかホホッと笑う。その笑いに対して最初は違和感があったのだが、次第に慣れてむしろフフッやホホッが僕たちの会話をつないで緊張を和らげていることに気付いた。僕たちの間には年齢の開きがあるから会話が成立しづらい面があるのは当然だ。しかし、かおりは上手に僕との関係を取り持っている気がする。フフッやホホッはマンガの吹き出しと同じ役割をしている。入るタイミングは絶妙であり、フフッやホホッはそれ自体が独立したセリフになっていて、その場面において必要なのだ。
 そのせいか、かおりといるとメルヘンの世界にいるようで、何だか自分自身が中世的(草食系)に思えてくる。かおりの好みも当然そういう男子に違いない。

「どんな男の子が好みなの?」
「私は、変わっていると言われるんですが、青白い弱々しい男子が好きなんです」
「なるほど、、もしかして君は子供のころ縫いぐるみに囲まれて育った?」
「どうしてですか?」
「だって、メルヘンのにおいがするもの」
「実は今でも縫いぐるみに囲まれています。フフッ、ホホッ」


 かおりは真面目な子だ。それは僕のちょっとした探りでわかる。
「キスもしたことないでしょう」
「えっと、、、」
「まだバージンだよね」
「、、、、」
「僕と付き合ってよ」
「だめ!」
 冗談も言えないのだった。

 かおりにイチゴを持たせた。そしてスカートを上げるように言った。かおりにしては思い切りスカートを上げているのだが、実際は3ミリぐらいしか上がっていない。それでも、恥ずかしそうにするかおりを撮った。僕はなぜかドキドキした。

「春になったら夏服で撮らせてよ」
「はい」
「思い切りメルヘンな写真を撮ろう」
「はい!フフッ、ホホッ」
 
 かおりは僕の作風まで変えてしまいかねないほどメルヘンな子なのです。

□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。
2009-12-13 : 放課後カメラ : コメント : 0 :

妄想少年物語(7)天井裏の話

 同じクラスの小野寺が転校することになった。とてもおとなしくて性格の良い男子だった。僕たちは彼の最後を飾ってあげようと、のぞきの特等席に招待することにした。しかし、問題はその特等席にはまだ誰も行ったことがないことだった。おとなしい小野寺で大丈夫か、大柄な小野寺で大丈夫か?という不安が僕たちにあったが、彼の運を信じて実行することにした。
 特等席は天井裏にあった。ある男子が教室の机の上に椅子を載せてその椅子に立って天井に穴を空けた。 穴の場所は黒板に向かって左前方の角。教室の角にカーテンが張ってあり、その中で女子たちが着替えるのだ。体育の授業は2クラス合同だったので、男子が1組で女子が2組の教室とそれぞれ別れて着替えるからカーテンは不要に思える。しかし、女子たちにとって複雑だったり少し問題のある難しい着替えの時はこのカーテンの中で着替えるのだ。たぶん。

「小野寺、やれるか?」
「魚返、本当に大丈夫なんか?」
「何が?」
「見つかったりせんかねぇ?」
「なんで見つかるんか?小野寺はずっと天井裏じゃきね、女子たちからは見れんばい。誰も気がつかんよ」
「そうじゃのぉ~」

 いよいよ体育の授業前の休み時間になった。僕たちは速攻で着替えて、小野寺を1組と2組の教室の中間あたりの廊下の天井にある電気工事用(?)の四角い入り口から天井裏へのぼらせるために、教室から机と椅子を持ってきてピラミッドのように組み上げた。

「さあ行きよっ、小野寺がんばれ!」
 と言って小野寺を机と椅子のピラミッドに上らせた。小野寺は天井の四角い蓋を開けてその中へ入った。そして、四角い窓からひょいと顔を出してにっこり笑った。しかし、極度の緊張から小野寺の顔は完全に引きつっていた。
 僕たちは天井を見上げて小野寺の位置を予測した。着替え終わった女子がぼちぼち2組の教室から出て来て、天井を見上げる僕たちを不思議そうに横目で見ながら下駄箱の方へ立ち去って行く。さらに女子たちがどんどん出てきて、もう2組の教室には数人の女子しか残っていないだろう。小野寺が消えて五分ほどたった頃だ。2組の教室の中でドスンという音がした。つづいて女子の悲鳴が上がった。「キャ~!」僕たちは2組の戸の前で天井を見上げながらかたずを飲んだ。女子が出てきた時、開いた戸の向こう側に唖然とする光景があった。何と、小野寺が天井からぶら下がっていたのだ。僕たちは2組の教室に飛び込んだ。
 ぶら下がった小野寺の真下の床には天井の板が落ちている。小野寺は暗い天井裏でうっかり張り板のない薄い天井板の上に乗ってしまったのだ。小野寺は大柄だったから薄い天井板に乗ってしまえば落ちるのは当然だった。小野寺は体操の吊り輪の演技のように見事に静止している。すでに体育着に着替えていたからまさに体操の選手みたいだった。ただ違うのは、小野寺が顔を真っ赤になっていることと、「たすけて~」と叫んでいることだった。
 僕たちは大急ぎでピラミットを組んで小野寺を助けた。僕たちが途方にくれているとき、ビンタ教師の岩城が教室に入ってきた。女子が告げ口したな、と思った。でも考えてみれば、これは告げ口というレベルではなく、事件を報告したにすぎないのかもしれない。女子の更衣中に男子が天井から降ってきたんだからこれは完全に事件だろう。

「おマエら、、なにしちょんね?」怖いくらい優しくしかも笑顔で岩城が言った。
「はい、小野寺が天井に穴を見つけて、それをふさごうとして天井裏に上がって、板に手を掛けたところ、うっかりして板といっしょに落下しました」と僕が言い訳をした。
「わかった。怪我はねえか。体育の授業が始まるぞ。早くグランドに出らんね」
 岩城は嘘とわかっていながら僕たちを許した。放課後、僕たちはまた2組の教室にピラミッドを作って、落ちた天井板をもとの場所に無造作に釘で打ち付けた。下から見るとその場所だけ板がボロボロになっていて、永遠にき事件の跡が残ってしまった。

 そして小野寺は転校してしまった。僕は天井を見るたびに小野寺の姿を思い出す。何だか小野寺に悪いことをしたなと思った。岩城が僕たちを許したこともちょっと気になっていた。2年生になったら少しは岩城のいうことも聞いて真面目な中学生になろうと思ったが、岩城は新1年生の担任になり僕たち新2年生の担任にはならなかった。 

(づつく)

□時代が前後することもあります。よろしく。
□つづきを読みたい人は拍手をクリック!後押しがなければ書けません。
2009-12-10 : 『妄想少年ものがたり』 : コメント : 0 :

放課後カメラ5・続編*作品

放課後カメラ5・mika/続編の写真を二枚アップします。。



2009-12-08 : 放課後カメラ : コメント : 0 :

放課後カメラ8*理乃・・写真+演劇

放課後カメラ8の写真を三枚アップします。他にもたくさん良いカットがありますがそれは近日発信される「放課後カメラ」携帯サイト版にて。。


中島理乃ちゃん出演の演劇も是非どうぞ。
このブログを観ている人にも演劇ファンがいるようですね。是非行ってみてください。
(ますださん、SGさん、いとうさん、堀内さん、その他、、是非是非)

オスカーワイルド著
「幸福な王子」 / 『Yosuka』公演
作・演出*長堀博士(楽園王+)
劇場*遊空間がざびぃ
2009.12.19(sat)~2009.12.23(wed)
タイムテーブル*
19日(土)14時~、18時~
20日(日)14時~、18時~
21日(月)19時30分~
22日(火)19時30分~
23日(水)13時~、17時~
チケット*
前売り 2500円
当日 2800円

予約フォーム→こちら
2009-12-07 : 放課後カメラ : コメント : 2 :

妄想少年物語(6)床下の話

 二学期になったある日のこと。放課後のグランドで僕は岩城に呼び止められた。
「魚返、今度の土曜日の晩、オレは宿直で学校に泊まるからお前も来い。泊まれ。いっしょにすき焼きを食おう」
 僕はその言葉を聞いてばからしくなった。岩城はまるで熱血教師(今風に言えば、世直し先生)気取りでうさん臭いと思った。僕を何とか更正させようというつもりだろう。岩城は教師という仕事に熱心なんだろうけど、すき焼きを一緒に食べて一晩泊まったぐらいで教師と打ち解けあえるもの?有馬さんのスカートをめくっただけで、僕はすっかりワルのレッテルを貼られたようだ。
「あのォ、先生と泊まるのは遠慮しちょきます」
「いいから泊まれ。待っちょるぞ。絶対に来いよ。両親にはオレから言っておくから」
 僕が岩城の言葉を無視したのは言うまでもない。

 覗きが流行した。数人の男子が教室の床下にもぐり、女の子の席の下にキリで小さな穴を開けた。休み時間になると床下の穴の下で場所のとりっこをしていた。僕も誘われて床下にもぐって穴を覗いたけれど、真上を向く姿勢は首が90度も折れてしんどいし、眼にゴミが入るのでやめた。ただ、好きな女の子の椅子の下に穴を開けられてしまったのを見た時は、かなり複雑な気分だった。
 事件が起きた。ある日の休み時間。教室で女子たちがキャーキャー言っている。
「ここに穴がある!誰かが床下におるよ!スカートん中を覗き見しよるんとちがう?あっ、床下で男子の声がする。ほら、見つかったとか、逃げろとか言ってる、、この声は魚返くん!魚返くんの声じゃあ!」
 一人の女子が廊下を猛スピードで走り去った。伊集院美子だ。日頃からおせっかいで、男子に注意ばかりする女子で、スカートめくりの時に僕のことを先生に言いつけた三熊と同じ言いつけ魔だった。僕の声を聞いたというのは伊集院美子の勘違いだ。でももう遅い。僕が騒ぎを聞いて教室に駆けつけた時は伊集院美子は先生に言いつけに走り去った後だったし、女子たちは僕がたった今床下から出て来たと思ったようだ。僕はトイレに行ってただけだった。なんでオレが言いつけられなきゃならないんだ。僕はまったくついてない。

 負のイメージは拭い去りがたいものなんだと思った。エッチな男子というレッテル。いっそのこと僕はそのイメージを楽しむことにした。

(つづく)
□伊集院美子さん。床下の声は僕ではありません。もちろん、床下にもぐって覗きをしたことはあります。でもその時あなたが聞いたのは僕の声ではありません。あほ!
□時代が前後します。よろしく。
□つづきを読みたい人は拍手をクリック!後押しがなければ書けません。
2009-12-05 : 『妄想少年ものがたり』 : コメント : 0 :

理乃ちゃん出演!





「放課後カメラ8」に出てくれた理乃ちゃんの出演する演劇が上演されます。

オスカーワイルド著
「幸福な王子」 / 『Yosuka』公演

作・演出*長堀博士(楽園王+)

劇場*遊空間がざびぃ
2009.12.19(sat)~2009.12.23(wed)

タイムテーブル*
19日(土)14時~、18時~
20日(日)14時~、18時~
21日(月)19時30分~
22日(火)19時30分~
23日(水)13時~、17時~


チケット*
前売り 2500円
当日 2800円

アクセス方法*
電車:JR中央線・総武線西荻窪駅北口より北銀座通りを徒歩12分
バス:バス亭「西荻北5丁目」
→西荻窪駅から荻窪・井荻方面へ二つ目
→上石神井駅から西荻窪駅方面

オスカーワイルド原作の童話、「幸福な王子」を元に、新たな作品として上演致します!

ご予約は、予約フォームから。。ご予約の際に出演者、関係者の中でお知り合いは?っていう質問で、「中島理乃」を必ず選択してくださいね。

予約フォーム→http://form1.fc2.com/form/?id=389221

2009-12-05 : 鉄道と彼女、 : コメント : 0 :

Gallery・・・

作品を随時Galleryにアップしています。
時々ごらんください。

Gallery→こちら

2009-12-05 : 未分類 : コメント : 0 :

『妄想少年ものがたり』(5)スーパーボールマシン・その2

 三熊が言いつけるという先生は僕の担任の岩城だろうと思った。岩城は同じクラスの菅田という男子に対してダブル往復ビンタを喰らわした先生だ。菅田は中学卒業後、同じ高校にも進んだし高校卒業後も飲み歩いたほど仲の良い友人だったから、僕はすぐに殴られた現場に駆けつけた。口から血を流した彼の顔を良く憶えている。菅田が殴られた理由は、掃除の時間にロシア民謡に合わせてほうきで野球の真似をしたという、ごく当たり前の行為が原因なのだ。ちなみに何かというとロシア民謡を流すのがその時代の学校らしかった。岩城は優しい顔つきをしているが瞬間湯沸器だ。怒ったらすぐに殴る。昭和四十年代前半は先生が生徒を殴ることは体罰ではなく教育の時代だった。

 やはり三熊は岩城に僕が有馬さんにスカートめくりしたことを言いつけた。教室で掃除の真似事をしていた僕のところへ岩城がやってきた。

「魚返!ここへ来い!オマエは有馬さんに何をしたんだ」
「えっと、、スカートを、、」
「スカートをめくったんだな!」
「はい」

 岩城は思い切り僕の左頬にビンタを決めた。僕の身体は右に大きく傾き、かぶっていた西鉄の野球帽がふっ飛んだ。さらに岩城は返す手で僕の右頬をビンタした。それを三回繰り返した。僕は口の中が切れた。それでも、多少だが手加減しているように感じた。何となくだが・・・。岩城の心の中に僕を殴ることへの弱みがあるのかもしれない。僕は殴られながら「有馬さんじゃなく、三熊じゃったら、あんたそんなに怒らんじゃろが!ひいきじゃ!」と心の中で叫んでいた。そんな態度が岩城に伝わったのか、岩城は一向にビンタをやめなかった。彼に一体何があったのだろう。きっと彼にとってスカートめくりは、自分も昔やりたくても出来なかったか、それとも有馬さんが好きだったか、のどっちかだろう。

 気づいた時、僕の前から岩城は消えていた。そして僕は泣いていた。ずっと泣いていた。友達が慰めてくれたけど、的外れだったから、がっかりしてまた泣いた。僕はその日の午後の授業は受けずに、校長室に正座させられた。教頭先生が「魚返くん、君はいったい何をしたんだね」と笑いながら近づいて来た。このバカ教頭!そんなこと今さら言えるか!と僕は思った。その後も次々に先生がやって来て同じように「何をしたんね?」と聞く。知ってるくせに、と思った。この経験のせいだろうか、誤解を恐れずに書くけど、食事を拒絶した市橋容疑者の気持が少しわかる。
 次の日の午前中も校長室に正座して、やっと岩城が僕を許した。

 それから数ヶ月後、一年生は高原にキャンプに行った。夜、酔っぱらったステテコ姿の岩城は女子のテントでトランプ占いをしていた。女の子たちに囲まれて有頂天。「ちょっとオシッコして来る」と女の子たちに告げてテントを出た岩城を僕と友人と後をつけた。女の子のテントからトイレまで小さな川沿いの小道を歩いて100メートルはある。途中、橋があって川と小道が交差している。僕は岩城が橋を渡る時にさっと近づいて、岩城の腰のあたりを横に突いた。酔っぱらった岩城はバランスを崩し小川に転落した。僕たちは引き返し女の子のテントの近くで岩城が戻るのを待った。戻って来た岩城は、「あはは、、川に落ちたんじゃあ」とずぶ濡れのステテコを両手で開いて女の子たちに言った。テントの中で女の子たちのキャーキャー言う声がした。岩城は僕が突き落としたとはわかっていないみたいだったが、ともあれ僕は、三ヶ月前、岩城にしこたま殴られたかたきを討ったのだった。

(つづく)

□岩城先生。1968年の夏、飯田高原で小川に突き落としたのは僕です。すっとしました。
□時代が前後します。よろしく。
□つづきを読みたい人は拍手をクリック!後押しがなければ書けません。
2009-12-03 : 『妄想少年ものがたり』 : コメント : 0 :

『妄想少年ものがたり』(4)スーパーボールマシン・その1

 中学に入ってからはどんどん出鱈目な男子になっていった。女の子に興味があっても曲がった表現しかできない屈折した男子になった。つまり、妄想少年としては順調な成長を遂げていたと言える。
 中学一年の時、クラスでスカートめくりが流行った。と言っても、数人の出来の悪い男子がおどけてスカートをめくる振りをしているに過ぎない。僕は、あんなもんはスパッと決めてしまわなければダメだと、その男子たちのやり方に不満を持っていた。見るに見かねた僕は、スカートめくりマシンを作ったのだった。
 材料はスーパーボールと輪ゴムだけだ。スーパーボールとは、地面に当てるととんでもなく跳ねるゴム製のボールで、一時期猛烈に流行った。その後、縁日などでスーパーボールすくいなるものが出ていた記憶がある。そのスーパーボールにキリで穴を開け、輪ゴムを通す。輪ゴムは長く編んで出来上がり。最後の輪を中指に通してヨーヨーみたいに使うのだ。僕は、スーパーボールをスカートを履いた女の子の真下の地面に力強く投げつけると、スーパーボールは跳ね上がり、一気にスカートを持ち上げるだろうと予測した。不安もある。跳ねたスーパーボールがお尻や太ももに当るかもしれないし、悪くするとオ◯◯コ直撃という悲劇さえあり得る。僕は家の中に服を吊るして何度も練習した。それこそ一晩中練習したのだった。

 いよいよ本番の時がやってきた。ある日の休み時間、学校の渡り廊下に数人の男子を集めた。
「いいね!今からスカートめくりする。よ~見とけちゃ」

 向こうから女の子がやって来た。有馬さんだった。僕はちょっとまずいかなと思った。有馬さんは学校で一番穏やかで無口な優等生。容姿だって細くて色白のお嬢様風だし、いきなり有馬さんのスカートをめくるのは気が引けた。あまりにも破廉恥だ。もう一人、やや遅れてやって来たのが、三熊という男顔負けのおてんば娘。よし、とばかりに僕は迷わず三熊に照準を合わせた。

「行くぞ!」
 と男子たちに合図して、二人をやり過ごした直後に三熊の真下の土間に向けてスーパーボールを思いっきり投げつけた。
「あっ!」
 スーパーボールは三熊の足元からイレギュラバウンドして、あろうことか有馬さんのスカートの中に入って行くのが見えた。
「きゃ!」
 有馬お嬢様のか細い悲鳴が廊下に鳴り響く。僕は慌てて輪ゴムを引っ張って手元に戻そうとした。スーパーボールのスピードを考えたら、引っ張ったところでもう手遅れに決まっている。いや、むしろ引っ張ったことで、有馬さんのスカートの中の奥深くにくい込んだスーパーボールは見事にスカートをひるがえしてしまった。
「ご、ご、ごめん」と僕は有馬さんに言った。
「・・・」有馬さんは何も答えず、顔を真っ赤にしてただ呆然と立っていた。
「うぉ~」
 と男子たちは一応に声を上げたあと、
「すげえ!天才発明家!もう一回!」
 などと囃し立てた。状況を理解しないまったく馬鹿どもなのだ。
「ああ、魚返くん、いけないんだぁ。言いつけるよ」
 と隣に立っていた三熊が言った。三熊は先生に言いつけるのが趣味みたいな女だった。つまり、スーパーボールが予定どおり三熊のスカートの中に入ったとしても、どちみち先生に言いつけるから同じ事だった。しかし、有馬さんのスカートの中と三熊のスカートの中とでは罪が違うのだ。僕はそう思った。
 僕にとって予期せぬ事態が起こった。さあ大ピンチ!

(つづく)

□1968年、僕は有馬さんのスカートをスーパーボールを使ってめくる悪戯をしました。本当にごめんなさい。学校で一番真面目で清楚な有馬さんにすべきことではありませんでした。この場を借りて有馬さんに謝罪いたします。
□時代が前後します。よろしく。
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2009-12-01 : 『妄想少年ものがたり』 : コメント : 0 :
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1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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