『冬のアズサ』今年の最後に・・・







2011.12.23.73th.model*アズサ

 なんと寒い日だろう。底冷え。たった今寒気が空から降って来ているのがわかる。冬の川は枯れたヨシに覆われていた。地面はすでに凍えていたて、ヨシは根元から無造作に刈られ、その茎は地面から出て敷いたゴザ突き刺している。アズサはそこへ横たわりポーズしたのだった。僕はその麗しきアズサをカメラに納めたのだった。一年のほとんど最後に素晴らしいシーンを撮れる幸せを感じた。そして、この日が僕のバースデーだった。

           ☆


 12/24(土)に2011年最後の魚返一真・写真塾が開催されました。今年も多くの方に参加頂き感謝いたします。また、写真塾を始めて7年目、やっと第一回グループ展『ALL GIRL』を開催することができたこともとても感慨深いです。グループ展においては、多くの方々に来場いただき、塾生たちの作品を観てもらえ主催する僕としても、胸をなでおろすことができました。ちなみに、第一回の優勝者は、鍋島ヒロノブ(なべちゃん)さん。来年五月に開催する次回グループ展では、ディフェンディングチャンピオンのなべちゃんを参加する全塾生が追う展開で、接戦が予想されます。

 塾生を募集しています。僕のブログにコメントで参加してくれている人たちは準塾生だと思っています。いつか、会える日を楽しみにしています。

 今年は二年ぶりに個展を開くことができました。来年も個展を開催して、新作を観て頂きたいと思っています。古くからのファン、最近のファン、これから出会うファン、そんな人たちへエロスのメッセージを送り続けます。

           ☆
 どうか皆様、元気でいてください。そして、これからも僕を見続けてください。もっともっと成長した僕をご覧に入れます。

                 2011.12.31 妄想写真家・魚返一真





2011-12-31 : 昭和ガール : コメント : 0 :

年末年始『さてどれを選ぶ?・NO.10』ジェマ&魚返選

 今回の作品は12/24に多摩川で開催した写真塾でのジェマちゃんのポートレート4枚の中から、ジェマちゃんが選んだカットと魚返が選んだカットの番号をコメント欄に投票してください。2枚のイメージカットは選外です。

■ジェマ(a)-(?)、魚返(b)-(?)、あなたの好きなカット(c)-(?)
あなたの好きなカット欄が空白の方の投票は無効といたします。

■どちらか一方でも的中した方には、的中した写真を、両方的中した方には2枚を送ります。

■締切は、1/3(火)15時。即日結果発表します。

           ☆

○イメージ1
20111224gemma007のコピー

(1)


(2)

(3)


(4)

○イメージ2


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2011-12-30 : 鉄道と彼女、 : コメント : 9 :

僕のスタイル(2)

(2)僕の好きな場所/好きな明かり

 こだわって欲しいのは、場所です。その場所へ行けばイマジネーションがわき出してくるような心の奥にある自分のノスタルジアを呼び覚まされる場所。僕の場合は川と駅が多いです。何カ所か撮影ポイントを決めています。そこへ行けば何かが撮れる、そんな場所を持っていると楽です。

 僕はほとんど逆光で撮っています。その状況では無理だと思われる場合でも、まず逆光を試します。理由は、逆光が自分の作品を作るために大切な明かりだからです。もちろん、例外もありますが。


2008.11.21model*ミッチ


2011-12-30 : 写真塾 : コメント : 0 :

僕のスタイル(1)

 僕の撮影法は年々変化している。もちろん上達を意味している。あなたは昔と言うことが違っています、としょっちゅう言われたけれど、最近は以前ほど言われなくなったことが寂しい。2011年12月現在のまとめをしておきたいと思う。

            ☆

 これから書くことはパズルです。様々な要素を組み合わせると自分のスタイルが出来上がります。写真で一番大切なことは、自分のスタイルなのです。それに比べれば写真が上達することは容易いことです。これから連載する(1)~(6)までの項目ごとに自分に当てはめてキーワードを探してまとめてみてください。自動的に自分のスタイルが出来上がります。

            ☆

(1) 僕の好きな写真家

 好きな写真家(画家)は、アンリ(a)+アンリ(b)+ベルナールであり不変と思われる。
 アンリ(a)はもちろん写真家のアンリ・カルティエ=ブレッソン。以前、この写真家をベースに写真を熱く語ったことがあったが、後で聞き手の人がアンリ・カルティエ=ブレッソンを見た事も聞いたこともなかったことを知って愕然としたことがある。スナップの名手とされているがポートレートも素晴らしい。『決定的瞬間』は彼の作品をさしている。
 アンリ(b)は画家のアンリ・ルソー。ベルナールはベルナール・フォコン。この数年の興味は、石田徹也(画家)から諏訪敦(画家)へとつながっているが、やがて消えて行くかもしれない。
 ずっと以前は、ロバート・メイプルソープやロチャード・アヴェドンなども興味があったけれど、実はまったく僕とは接点のない人たち。実際、メイプルソープ風の写真は過去にたくさん撮った。思い出したが、たまに「好きな写真家は?」との問いにキャパと答えることがある。それは、彼の写真よりスタイルにあって、実際の写真はそれほど興味がない。

 皆さんも自分の好きな写真家を探してみることをお薦めします。もちろん、写真家以外でも良いです。画家はもちろん小説家や音楽家も。

bresson.chiket.jpg


2011-12-29 : 写真塾 : コメント : 0 :

『僕と直さんとアズサの撮影・その1』

 この組み合わせで撮影するなんて悪い冗談に違いない。そう思わせる原因は、直さんだ。直さんは、機関銃のように撮り続けるまっすぐな人で、こんな勢いで撮る人に今までに会ったことがない。撮るカットの多さもさることながら、直さんは僕と真反対な撮り方をしているのだ。どうして?なんで?まさか?うそでしょう?と、僕の口はあんぐりしっぱなし。

 しかし、僕は奇妙なことに直さんに興味を持ち始めていた。興味というより不思議なものを見せられて、ある種の魔法にかかってしまったのかも知れない。

 直さんの撮影を見てどのシーンも僕ならこうするのになあ、と思っていた。しかし、あるシーンにおいて、僕は我慢できなくてとうとう本気でシャッターを押したのだった。それは、直さんが撮っている角度とはまったく違ったし、写真の意味も違っている気がした。

 このシーンのセッティングをしたのは直さんだった。アズサの着けていた黒いガーターの着け方や下着の履き方、スカートの乱れまで細かく指示をしていた。実は、この時僕が撮った写真は間違いなく傑作だった。アズサの恍惚な表情といい、スカートを上げる手のポーズ、足の角度、ガーターベルトの張り具合など申し分なかった。そのすべてを直さんがセッティングしたのだ。

 常々、自分の感性を否定するような撮り方をしようと心がけている。自分を信じているが、過信してはならない、素晴らしい瞬間は神から与えられるものだと考え、撮影中は何か別の要素が入り込む余地を持たせている。

 直さんと撮ることは、僕の撮影に別の要素が入り込み、世界を拡げているのではないかと感じた。

        ☆

「直さん、次はどうしますか」
「そうですね、今日と同じように、電車の中と河原で撮りたいですね。アズサさんの服も同じで良いです」
「まったく同じですか?」
「ええ、ただし次回はその先の撮影について三人で議論したいと考えています」
「議論?」
「はい。それから、アズサさんに黒いイブニングドレスを買いましたから」
「え?買っちゃったの!」
「はい、買いました。それを着て頂いて『ティファニーで朝食を』のイメージで撮影したいと考えてます」
「まさか?この河川敷で?」


□この日、僕が撮った作品『冬のアズサ』をご覧になりたい方は拍手をお願いします。


2011-12-28 : 昭和ガール : コメント : 0 :

片思い・その7『バースデー・プレゼント』


2011.12.23,73th,model*アズサ

 半分しか撮れていないフィルムを見た時、何だか心の中がざわざわした。結局、僕はいつも女の右半分しか見ていないのかも知れないと思った。その女の左側に秘めた心など知る由もないのだ。

       ☆

「スカートを上げてくれる?」
「はい」
「ガーターなんだ、、」
「はい」
「どうして?」
「今日があなたの誕生日だから」

2011-12-27 : 昭和ガール : コメント : 0 :

片思い・その6『貨物列車がくる前に』


2008.3.4.model*Yoshimi

 左側が欠落した写真についてさんざん書いたけれど、結局はそれを面白いと思っているだけのことだ。物事に関してごく自然にまかり通っている後講釈についてたびたび語って来たが、写真において後講釈ほど大事なものはないと思っている。そして、今回もそれにあたるのだ。(以下省略)

         ☆ 

「急がないと切り通しの向こうから貨物列車がやってくるかもしれない」
「そうなんですか」
「間違いなく来るよ、僕にはわかる」
「・・・」
「お尻、見せてくれない?」
「はい」
2011-12-26 : 昭和ガール : コメント : 0 :

片思い・その5『薔薇』


2009.6.16,model*祥子

 半分しか写っていない女の写真には、僕がやりそこなったことがきまり悪く写っているのだろうか、それともやってしまったことへの恥が隠されているのだろうか、などと不明瞭なことを書くだけで破廉恥な想像をかき立てることができる。いずれにしても、イイ女は半分しか写ってなくても魅力は減らない。それどころかむしろ増えるのだ。

        ☆

「薔薇?」
「え?」
「桃?」
「あ、まあ」
「河童の皿の小さい女はいいね」
「それなに?・・・」



2011-12-25 : 鉄道と彼女、 : コメント : 1 :

『さてどれを選ぶ?・NO.9』ボツ原稿編・・・魚返の結論


2011.8.21写真塾にて/model*たま子

 あなたはどこまで昭和なのでしょう。自分で切った前髪を気にしていましたが、昔はみんなお家で切っていましたよ。ティーンのあなたが三つ編みで大学へ通う姿を想像するたびに、まだあなたのような女の子がいることにとても安堵しています。仏文科でしたね。話せますか?いつかフランスへ行ってもその髪型でいて欲しいと思います。小雨が降っていますね。小さな水滴があなたの髪に付着して毛髪がばらけているのがとても好きです。
 僕が小学生の頃でした。三つ編みの女の子がいました。その子は医者の娘で、彼女は夕方になるとピアノを弾いていました。曲は「ネコふんじゃった」でした。僕はどういうわけか、その医者から一真という名前をもらいました。
 さておき、あなたはまさに昭和ガールです。ずっとそのままでいてくれることを願っています。

          ☆

 今回僕が選んだカットは(3)です。時が経つにつれてどんどん良く見えてきました。来年の個展でも展示したい一枚です。それは、彼女の昭和が本物だからではないでしょうか。僕が現在の撮っているテーマに一番近い作品ということが選んだ理由です。

 他のカットには展示する理由が見つからないのです。強いて言えば、今現在は(4)に可能性を感じています。

          ☆

<投稿について>
あらかき**a-1,b-3(的中)
なべちゃん**a-1b-6
みやこ**a-3,b-6
のりお**a-4,b-3(的中)
SK**a-1,b-6
カホリ**a-1,b-4
いのうえ**a-4,b-6
かりがね**a-6,b-4
たね**a-2,b-1
ジェマ**a-4,b-3(的中)
うっきー**a-1,b-3(的中)

□あらかきさん、のりおちゃん、ジェマちゃん、うっきー、的中しましたので、2枚を郵送致します。特に、あらかきさんは連続して的中。恐れ入りました。
□参加者が少なくて残念です。次回はもっと多くの方の参加を期待しています。当てるのが目的ではありません。是非参加してください。塾生の参加が少ないのが不思議です。
   



2011-12-24 : 鉄道と彼女、 : コメント : 0 :

片思い・その4『裸』



2008.6.14,model*あゆみ

        ☆

 身体の半分しか写っていない写真がここにある。初めてこの写真を観た時、とても良いと直感した。しかし、彼女にそれを伝えなかった。いいや、顔の写っていない写真が良いなんて、とても伝えられなかったのだ。昨日、思い切ってそのことを彼女にメールし公開の承諾をもらった。

        ☆

「突然ですが、私を撮ってください」
「こちらこそ撮らせてください」
「ヌードを撮って欲しいのです」
 ・
 ・
 ・
「君の裸、美しいね」


□スタジオ写真塾が終わった後に撮ったものです。。




2011-12-23 : 昭和ガール : コメント : 0 :

片思い・その3『売り子』



2008.5.21,model*ミッチ

       ☆

 左側が欠けた写真というものを決して高く評価しているのではありません。欠けたことによって、ポラロイド写真のような一点モノ的な希少さが生まれている気がしてならないのです。単なる錯覚なのですが、妙に大切な気がしてならないのです。カブの酢漬けを作る時、ヘタの方が美味しい気がしたり、残った葉っぱの部分を刻んでちりめんと鰹節をまぶしたおかずが愛おしくてたまらなく美味であることと関係がある気がするのです。
       ☆

「駅員のおじちゃん、わたしはどうすればいいの?」
「次の列車が来たら客車の窓越しに弁当を売るんだよ」
「わかった。がんばるね」


□この作品の別カットは『鉄道と彼女と僕』の中で発表したものですが、昭和ガールで復活させたいと考えています。お弁当など僕が作りました。ただし、ワンカップのお酒、ジュース、さきイカ、笹かまぼこは市販。鉄道の売り子は僕にとって昭和そのものなんです。
  





2011-12-22 : 昭和ガール : コメント : 0 :

片思い・その2『笑顔』


2011.7.31model*早紀

一枚目が半分しか写っていないことを知っていながら撮ることに何の意味があるのだろう。あえて続けているのには僕なりの考えがある。つまり、一枚目は半分しか写らないカメラで、あとの36枚は普通のカメラ。僕は一台で二台分の機能を持った特殊なカメラを持っていることになる。ただし、右半分だけ撮れるカメラは、最初の一枚目しか使えない。その不便さがとても気に入っている。

「笑顔の素敵な子だね」
「とんでもないです」
「お母様から教わった、ほら、あれ、なんだっけ?」
「ああ『あかるく たのしく げんきいっぱい』ですね」
「そうそう、それそれ」
2011-12-21 : 昭和ガール : コメント : 0 :

片思い・その1『左足』

20111211miyu001_edited-2.jpg
2011.12.11.72th写真塾にて/model*ミユ

 僕はフィルムをケチる。最初の一枚が半分しか撮れないとわかっているのに、もう1こま送ってから最初のシャッターを押す事をためらってしまう。しかし、それが僕の本質なんだと思う。僕は最初の一枚をフルサイズで撮っているつもりでフレーミングしている。本当は撮れているはずの半分が欠落している写真はいつも僕を落胆させるけれど、次の瞬間、あとの半分はどうなっていたのだろうかと想像する楽しみが生まれている。

         ☆

「何をお聞きになっているのですか?」
「内緒だよ」
「是非教えて頂けませんか」
「いいよ。いつもの通り、フレンチスーツの2番」
「そうですか」
「僕はミーハーだから、グールド盤だよ」
「・・・」

 晩秋のイチョウの樹の下は落葉でまっ黄色。ミユはサクサク音をたててヒールを運ぶ。

「クリスマスが近いから?」
「いいえ、そういうつもりではありません」
「そうだね、ヒールは赤ではなく黒いしね」
     


         ☆ 



2011-12-20 : 昭和ガール : コメント : 0 :

『女子高生のポスター』



 僕は上の「足長育英会」のポスターが好きだ。中年男性の哀愁をそそる一枚。地味なセーラー服に白いスカーフをした賢そうな女子高生が田舎の風景の中にばっちり収まっている。つまり、昭和の女子高生。

 下の「河合塾」のポスターも好きだ。現役女子高生やその若い母親に勇気だけでなく、焦りを伝えているように思える。モデルの子も、ブレザー、ルーズに締めたネクタイ(リボン?)、カットショップで整えたやや茶色のヘアなど、いかにも私立の現役女子高生にいそうな感じがするし、モデルが実際にそうだとしても不思議はない。つまり、平成の女子高生。

 上の写真は、現在の女の子に昔の女子高生を演じさせ大人が仕切った結果できあがった夢物語である。一方、下の写真には、現在の女の子が現在を演じたリアリティがある。僕は「昭和ガール」をその両方を感じられるような作品にしたいと考えている。つまり、ただの夢物語ではわざとらしいし、リアリティが勝っても無味乾燥。

 「昭和ガール」には、やはり生身の女性の温もりが欲しい。このブログ前々項のギンガムチェックのスカートを履いた女が魅力的に見えて来た。
2011-12-19 : 昭和スナップ : コメント : 0 :

『さてどれを選ぶ?・NO.9』ボツ原稿編・・・的中者全員に2枚!

 今年は『さてどれを選ぶ?』シリーズを8回開催しました。まずは、コメント頂いた方々に深く感謝いたします。

 そもそも、僕が選んだカットを的中したところで何の意味もないかもしれません。しかし、人によって選ぶカットがこれほど違うことに驚いた方も多かったはず。裏返せば、みんなに気に入ってもらいたいと思って選んでも、無理だということが証明されたのです。 
 
 今回は、過去8回において僕が一番に選ばなかったカットを集めて開催します。モデルや撮影日の違うカットの中から選ぶのですから、難しいかもしれません。僕が選んだカットを的中した方全員に、その写真(サイン入り・ポストカードサイズ)とあなたが選んだ写真をプレゼントします。


■今回のルール~2枚もらえる!!
 以下の(1)~(6)の6カットのうち、
あなたが選ぶカット(a)と魚返が選んだカット(b)をコメント欄に投稿してください。(b)を的中させた方全員に(a)(b)2枚のサイン入りポストカードサイズ写真をプレゼントします。従って、今回は(a)と(b)に別カットを選んでください。

□締切は12/23(金)です。


□年末には『さてどれを選ぶ?・NO.10』魚返一真セレクト編を開催します。これは、過去8回において僕が選んだベストショットの中からさらに僕がベストだと考えている作品をあててもらいます。


            ☆

(1)雨に濡れた早紀


(2)ほんわか理乃

(3)雨のたま子 


(4)レトロ理乃

(5)空を見るたま子

(6)ミステリアス・ジェマ



            ☆


2011-12-15 : どっちを選ぶ? : コメント : 11 :

『これは昭和ガール?』2011.12.14


2011.7.11中央線

 これは今年の7月に、このご婦人に対して懐かしさを感じて撮ったもの。最近の中年女性のファッションはとても少女化してしまったために、以前ならごく普通に見えたであろうこのご婦人のスタイルが、僕にはかなり古めかしく珍しく映った。撮影した瞬間は、いつものようにちょっと気になった程度だった。
 その時(四ヶ月前)のことを思い出してみると、シャッターを押す時に少し躊躇していた。「この婦人の写真を撮ってどうするの?」ということだった。それでもシャッターを押したのは、ただ懐かしかっただけなのか、それとも彼女に魅力を感じたのか。良く見ると、ブラ(キャミ?)の肩ひもがよじれているところや、二の腕、意外に美しいふくらはぎなど、色気はある。
 さて、僕はこの写真を次の個展に展示することになるでしょうか。皆さんにコメントして頂きたいところですが、残念ながら僕もまださっぱりわかりません。
2011-12-14 : 昭和スナップ : コメント : 0 :

さてどれを選ぶ?・・・NO.8(結論)


2011.11.27*69th写真塾にて,model*ジェマ



「ジェマちゃん、私を撮ってください」
「いま先生、何か言いました?」
「僕は何も言っていないけど・・・」
「え?」
「もしかして、ジェマちゃんに話しかけているのは、ベンチの上にいる紳士じゃないのかなあ。すごく小さい人」

              ☆

『結論』

 僕が選んだのは(3)です。決め手になったのは、偶然写った男です。男の存在を見つけるまでは、(3)と(4)のどちらか決めかねていました。どちらも晩秋の木立に射す逆光が素敵です。そこへミステリアスなジェマちゃんが樹々とコラボをしてある世界観を作って、なんとも言えない作品に仕上がりました。少なくとも(3)は二度と撮れない写真、つまり作品になったのです。


□選ばなかった理由
(1)そもそもこのカットは『さてどれを選ぶ?』のハズレ問題のために撮ったものです。撮影中、過去に使い古されたシチュエーションで、これを撮るなんて写真家として恥ずかしいと思いながらシャッターを押していました。商業写真を撮る時は、むしろこういった方向へ積極的に入って撮ることを求められます。写真家としてはノー、商業カメラマンならばイエス。あなたならどうする。

(2)縦位置にうまく収まっていて、正統派の作品。アウトドア系ブランドのリュックの広告を意識して撮影しました。

(3)---

(4)カメラ好きならこれを選ぶと思っていました。僕も冬枯れた感じが出ていて好きです。狙えば撮れてしまうところがあり、(3)と比較すると劇的さが足りないと考えています。しかし、捨て難い秀作であることは確かです。
 
             ☆

 皆さんも撮った写真のセレクトに力を入れてください。毎回たくさんのボツカットが出ていると思いますが、その中に傑作が潜んでいませんか。宝くじの当選券を持っていながら換金していないようなものです。お正月に一年のカットを見直すことをお薦めします。

             ☆

皆さんの回答は以下のようになっていました。
・ジェマ*a=4,b=4
・みやこ*a=1,b=3(的中)
・かりがね*a=3,b=3(的中)
・SK*a=3,b=3(的中)
・いのうえ*a=4,b=1
・なべちゃん*a=4,b=2
・eu*a=1,b=4
・のりお*a=2,b=4
・うっきー*a=2,b=4
・あらかき*a=3,b=3(的中)
・たねちゃん*a=2,b=1

□かりがねさん、SKさん、あらかきさん、みやこさん、発送先など連絡ください。
魚返 一真 ad28682@ha.bekkoame.ne.jp
2011-12-12 : どっちを選ぶ? : コメント : 0 :

『川魚漁師の教え』

20110703WS017_edited-1.jpg
2011.7.3*写真塾にて*model*アズサ

アズサは昭和ガールだ。そして夏が似合っている。待てよ、アズサの冬はどうなんだ。寒さの中でアズサを撮らなくちゃ。

          ☆

 少年の頃、漁師に憧れていた時期があった。僕の故郷には海はない。だから憧れたのは川魚漁師で、彼は釣り竿も疑似餌も手作りだった。漁師は夕方川に現れて一時間ほどで100匹も釣ることがある。釣った魚は自分で串刺しにして何度も炙って薫製にするのだ。
 母は行商に来た漁師から、川魚の串刺しを買って、七輪で炙り直し溜まり醤油をかけて僕に食べさせてくれた。あの香ばしい味が忘れられない。
 さて、その漁師は道具から獲物まですべて自然から調達したものでまかなっているように見えた。僕はそのことにえも言えぬ感動を憶えたのだった。どうして、そんな生き方ができるのだろう。僕の家は家具屋で売り物の家具は遠くの町から仕入れて販売していた。どうして自分ところで家具を作って売らないのだろうか。近所の店を見渡すと、やはり菓子屋は駄菓子を、洋服屋はスカートやズボンを仕入れて販売しているのだった。饅頭屋にしたって、自分の家で作ってはいたが、材料は仕入れている。僕はそのやり方が不満だったし、ますます漁師の生き方が眩しく見えたのだった。

 僕がプロカメラマンになった時、ポートレートにはそれに必要かつ適した機材が必要で、ファッション写真には欠かせない機材があった。僕は次々に撮影スタイルに適した機材を買い使い方を学ばなくてはならなかった。僕は、プロカメラマンとは自前で勝負する部分のなんと少ない職業だろうと思った。

 今の僕、つまり作品を撮っている写真家としての僕だって、自分でまかなっているものは殆どないのが悲しい。たわ言のように思われるだろうが、僕はあの川魚漁師の崇高な生き方を尊敬しながら写真に向かい合いたいと思っている。



□『どれを選ぶ?・8』の締切は明日12/11です。今回は正解者全員にサイン入り作品(ポストカードサイズ)をプレゼントする。皆さんのコメントを待っています。
2011-12-10 : 昭和ガール : コメント : 0 :

『バラのお話』2010年の初夏の出来事

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2010.5.19*吉祥寺にて


 『僕が出会ったいくつかの偶然ことを語った瞬間、多くの人はきっと嘘だと言うに違いない。悲しいけど』


 このところトゥーツ・シールマンズを聞くことが多い。彼はハーモニカと口笛とでジャズを奏でる。その演奏には真の癒しがあって、聞き始めると麻薬のように習慣化してしまうところがある。

 そのトゥーツ・シールマンズを先日あるそば屋で聞いた。ライブ版だった。僕が三十年以上前に買ったのは、たぶんトゥーツ・シールマンズとピアノのビル・エバンスのデュオアルバムだった。そのはずだった。家に帰ってレコードを探すと、そのアルバムはビル・エバンスのリーダー作だったのだ。僕はとても驚いた。あまりにもトゥーツ・シールマンズの存在が際立っていたから、デュオアルバムだと勘違いしてしまったらしい。

 案の定、そば屋以来、僕はトゥーツ・シールマンズを聞くことが日課となった。何度も聞いていたら、収録曲の『酒とバラの日々』が耳についてしまった。ああ、ヘンリー・マンシーニは素晴らしい。映画『ひまわり』の冒頭のシーンだけリピートして何度も観たことがあった。広大なひまわり畑の映像のバックに悲しく切ない音楽が流れる。その曲を作曲したのもヘンリー・マンシーニだ。

 『酒とバラの日々』を口ずさんでいたら、ある写真のことを思い出した。去年の初夏に撮ったバラの写真だった。探してみると、そのフィルムの中には何故か僕の影が写っているカットもあった。写真の中の僕は寂し気に見える。

 想い出というものは素晴らしい。その日の僕の気分が蘇ってくるから。想い出を記録した事実、つまり写真を撮ることは尊い。

          ☆

「マンションのベランダにバラが咲いていますね」
「あら、あんなに健やかに咲いて、いいわね」
「僕の母はバラを植えなかった」
「あら、私の母は真っ赤なバラを植えたわ。たくさん植えてバラのトンネルを作ったの」
「へえ、すごい!ところで、あなたはどこへ行くところですか」
「その先の小さなクッキー屋さんに行きます。あなたはどちらへ?」
「ええ、僕はどこにも行くところがありません。目的もなくただ歩きながら写真を撮っているのです」
「お幸せだこと・・・」
「そうでしょうか。クッキーを買う幸せにはかないません」

 この文章を読んだあなたは、この偶然を嘘だと思うでしょうね。僕はそれが悲しい。だからまたトゥーツ・シールマンズのハーモニカに心を癒してもらうとしよう。




□スナップ写真は楽しい。僕の塾でも一緒にスナップもやります。ご興味のある方は是非参加してみてください。
2011-12-07 : スナップ : コメント : 0 :

昭和ガール『ララバイ』model*nana



2011.11.30.model*nana

 nanaは悩ましい顔をしていた。だけど苦しみが深いほどいずれいい女になるのさ、と僕は少し気取って、nanaの将来のためにこの写真を撮った。後になって「私こんなに切羽詰まった顔して、可笑しいなあ」などと言ってnanaがこの瞬間を懐かしく思ってくれたら嬉しい。
 本当は何も悩んではいないのかもしれない。心情的なもの、例えば『マドンナのララバイ』の歌詞に出て来る男を支える女の生き方に心を打たれていただけだったりして。

「nanaは確かに昭和ガールだね」
「そうかしら」
「付け加えれば、美しい」
「それはともかく、今日私は確かに癒されたわ」




2011-12-06 : 昭和ガール : コメント : 0 :

昭和ガール『昭和の恋・その2』+『中途半端な女のススメ(1)』



『中途半端な女のススメ(1)』

 僕の個展に来て「オマエ、良くもまあこんな中途半端な女を集めたなあ」という名言を吐いたのは、僕の夏の師匠である式根島の西村勝実という男だ。言われてみるとなんとも的を得ている。
 ここで補足が必要だ。『中途半端な女』は当然のこと女性賛辞である。例えれば女優の大地喜和子みたいな女のことを言うのである。完璧な美人とは言えないが、他に似た女優を探しにくく、やっぱり太地喜和子は世界中でたった一人しかいないと知る。僕の世界でも、女性たちは世界でたった一人しかいないという位置づけであり、それによって彼女たちにしか表現できない作品になる。
 街を歩くと美しい女性がたくさんいる。しかし、作品になるような中途半端さが薄い。ファッションや化粧やライフスタイルなどの情報に追われ、かえって没個性となっているからである。そういう見てくれだけの女を持ち上げる男にも問題があると考えている。もちろん、僕も問題児の一人でないかと怯える時がある。
 このブログをお読みになった女性のうち、自分は中途半端だと思う方はすぐにモデルに応募してください。また、自分は磨きのかかった良い女だと自負する方は、どうか中途半端さを取り戻すために、僕のモデルになることをお薦めします。


『昭和の恋・その2』2011.11.25..model*ようこ
 ようこは『中途半端な女』の結論のような女。まさしく中途半端。しかも太地喜和子に似ている。顔?どことなく似ているが、それだけじゃない、口調や振る舞いも似ている。ようこに似ていると言うと、嫌がりながらさらに太地喜和子になっていた。「勘九郎さんたら、嫌だあ~、今度会ったら許さないから」などと言う太地喜和子を想像してください。
 この写真は、服をまくり乳房を出したところを撮ったあと、服を元にもどしているところ。脱ぐ時と着る時は違うんだなあ、と思って撮っていた。

「ようこちゃん、本当にいいね」
「どんなところが?」
「中途半端なところ」
「失礼ねえ」
2011-12-05 : 昭和ガール : コメント : 0 :

『ジェマとの写真談義・解説』うっきーとタネちゃんへ、、

今日はとても寒い。12/1(木)中止になった塾の補習授業。タネちゃんは遠方で塾になかなか参加できないので「通信教育」希望とのこと。お二人に授業です。二人は「どれを選ぶ?・8」へ投稿必須。補足、今日12/3も塾が順延。参加予定の三名も是非投稿ください。

□自分のスタイルの作り方。
 人から否定されるぐらいでちょうどいいよ。ダメな写真が50枚集まったら立派に自分のスタイルが出来ているよ。そんな写真を撮り続けるためには、他人(世間)の意見に惑わされないこと。同時に他人の意見に対して聞く耳を持ち良いところだけ取り入れて、他のことに対して平然としていること。矛盾している?つまり人間修行なのかな。

 デジカメで出来るだけ作品を撮らないこと。銀塩で撮る方が上達の早道だ。デジカメは、使うことが安易な表現の温床となって、デリケートな個性は埋没してしまう。自分でかなり個性的に撮れていると思っていても同等の写真が他のデジ一眼ユーザーによって撮られている可能性が銀塩より何百倍も高い。

□感性を磨くカメラとは
 五感を使うことが大事。基本的なことは全部自分でやらなきゃならない状態が感性を磨く。オートフォーカス反対!ズームレンズ反対!AE機能反対!電池反対!デジ反対!
 複数の古典小説に真っ暗闇で女を抱くシーンがあった。なるほど、と思う。塾に参加したことのある人はご存知だと思うけど、僕は露出計を使わない。自分の眼を信じているからだ。でもしょっちゅう外れるよ。その難しさが嬉しい。暗すぎたり明るすぎたりしても失敗だとは思わない。そこには現実と非現実、そして日常と非日常の境界線が見えている。そして、その境界線に傑作が潜んでいる。

□以前もここで書いたような気がするけど、、、
 僕の後悔は二十代後半で音楽をやめてしまったことです。写真を始めた時、死ぬまで撮り続けると決めました。それを簡単に述べた凄い人がいました。ノーベル化学賞を受賞した下村脩さんの名言「やり始めたら、やめたらダメですよ」を写真が好きな方々にご紹介しておきます。
2011-12-03 : 写真塾 : コメント : 1 :

さてどれを選ぶ?・・・NO.8**(b)的中者全員にプレゼント!!

 晩秋を迎えた東京郊外。僕は素敵なリュックを携えたジェマをカッコいいと思った。今回はとても難しいセレクトになった。しばらく見ていたらあるカットに物語が描けてきた。

 以下の(1)~(4)の4カットのうち、あなたが選ぶカット(a)と魚返が選んだカット(b)をコメントに投稿してください。(b)を的中させた方全員にサイン入りポストカードサイズ写真をプレゼントします。投稿数が減っています。皆さんの投稿を待っています。
※締切は12/11(日)です。


(1)


(2)


(3)

(4)

□作品はすべて、2011.11.27(日)69th写真塾にて、model*ジェマ
2011-12-02 : どっちを選ぶ? : コメント : 13 :

昭和ガール『ララバイ』model*nana・・・2011.11.30

 nanaと多摩川の土手を並んで歩いた。午後三時の太陽の位置はもうケヤキのすぐ上まで来ていて夕方みたいだった。僕はnanaの顔を半逆光で見ていて、ルージュを濃いめに塗った唇はギラギラ光っていた。こんなに艶かしい唇を見たのは間違いなくあの時以来だった。あの時とは、僕が東京に出て来た1974年5月の土曜日の夜で、下落合のアパートで見たあの女の唇のことだ。

「例えば僕たち二人がカフェにいるとしよう。nanaならどうする?」
「そうね、まずロールケーキとナッツの載ったチョコレートケーキを一つずつ注文して、それを二人でシェアし合って食べるわ」
「そんなバカな。だって僕たちは他人で、しかも初対面だよ」
「わかっています。それでも私はそうするわ」

 nanaの口調は矢継ぎ早で、態度も目まぐるしい。しかし、その言動の中に相手を思いやる優しさがあった。
 僕はnanaを土手の上の草むらに座らせた。僕の位置からはやはり逆光で、真っ赤なルージュはきっちり太陽の光を僕の方に反射していた。nanaは肩がすっかり出てしまうほどルーズなベージュ色のセーターとチェックのセミロングスカート姿で、保守的な女性が恋人にクリスマスプレゼントをせがむ時の服装だった。nanaが座ると太腿の奥まで見えた。その足は意外なほど細くて白く、赤いルージュとコラボしていい女だと主張していた。

「nana、乳首のサイズを教えてくれないだろうか」
「どうして?」
「nanaの唇の艶かしさとの因果関係を知りたくて」
「案外うぶかも知れないわ」

 僕はカメラを構えた。nanaは緊張している様子もなくただ川を見つめていた。ファインダーを覗くと、最初にキラキラ光る唇とセーターから露出した肩が目に入った。次にスカートの中が見えた。真っ白い足。そしてその奥も。

「シャッターを押すよ」
「私はどうしたら良い?」
「nanaは三分だけ制止してごらん]
「わかったわ」
「心の中で歌を口ずさむのもいい」
「じゃあ、マドンナたちのララバイを歌うね」

 僕は胸騒ぎがした。

□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。
□マドンナたちのララバイ→YouTube
2011-12-01 : 昭和ガール : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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