『どうして海はこうなんだろう・・・』

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2004.3.29由比ケ浜にて


 ジェマを武蔵野で撮ることは間違っていた。それに気づいた時は、すでにジェマと雑木林の中を歩き回って撮影した後のことだった。しかし、その遠回りは本当のことを知るのには必要だったと思う。

            ☆

 海へ行くと日常の自分より大きな人間になったような錯覚をする。そうかと思うと、蟻みたいに小さな自分を感じてしまう。いつも海を前に思うことは同じだった。たぶん、今でも同じに違いない。

 ジェマは海の女の子だ。もし僕が大学生の頃にジェマと会っていたどうだったろうか。夏の似合うジェマは貝殻で作ったアクセサリーを身につける習慣のない僕には遠い存在に思えただろう。


 僕の永遠は故郷だ。九州の山間部のその小さな町は駄菓子屋もアイスクリーム工場も植物の葉緑素と土の匂いに覆われて、たぶん僕の身体もその自然の営みの一部として光合成していた。ジェマにとっての永遠は海だ。ジェマはもしかしたらカニと話せるかもしれないし、超音波でイルカを浜に呼び寄せることもできそうだ。キャンプファイヤーでは、真っ赤なワンピースを着てヒトデに成りきることだってできるだろう。

 真っ赤なワンピースというのはジェマのお母さんのものだ。

「君にあのワンピースを着て欲しいんだ」
「お母さんの赤いワンピースを?」
「そう。海でね」
「もちろんだいじょうぶです」
「昭和時代の時計を持って行くから何千回も時計の針を逆回転して僕の青春時代まで時間を戻して欲しい」
「はい。わかりました」



          ☆
         ☆ ☆
          ☆

 
□近いうちに海へ行こうと思います。
□4/8(日)の写真塾は「さくらまつり」です。どなたも参加できます。



2012-03-31 : リトルファンタジー2012 : コメント : 0 :

『さくらまつり』・・・4/8写真塾

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2011.4.14写真塾にて

 4/8(日)に複数のモデルが参加して写真塾『さくらまつり』を開催します。多摩川の桜を撮って、野川公園の桜を撮ります。モデルと桜のコラボが中心だけど、桜そのものもしっかり撮りましょう。塾生以外の参加大歓迎です。

□参加受付中⇒




2012-03-29 : 写真塾 : コメント : 0 :

『グループ展へ・パブ』

2ndG展DM写真面


 いくつかのカメラ誌にグループ展の紹介記事を載せてもらうために資料を送りました。同じ資料をカメラマンの皆さんにもメールで送りますので、できるだけ多くの友人に送ってください。

 いよいよグループ展が近づいて来た感じがしますね。今年は前年より確実にレベルアップしています。皆さんの作品を観て質の高さを感じました。

□タネちゃんから期間限定でローライフレックス3.5fを借りました!僕は使ったことがないので楽しみです。持つべきは弟子。うれしいなあ。(現在のところ使っていないらしいです)

2012-03-28 : グループ展 : コメント : 0 :

『ローラを愛すること』

IMG_0002.jpg


 ある時から、僕はローライを西城秀樹みたいに『ローラ』と呼ぶことにした。

          ☆

 僕の家にはローラが二人いる。まるで双子だ。違うところは、距離が一方のローラはメートル表示だが、もう片方のローラはフィート表示になっているところだけだ。色はこのカメラには珍しいグレーだ。このグレー色は、医療機関で使用されていたものらしい。そのことを知っている人はこの色を避ける。つまり、双子のローラは、多くの人間の裸体を見たかもしれないし、血だって見て来たかもしれない。病原菌まみれになったかもしれない。そして現在は、僕の家で気楽に暮らしながら時々僕に連れられて東京を歩いて街や女を撮っているのだが、それが彼女たちにとって幸せなのかはわからない。
 
 今日、一方のローラをセキ写真に行かせた。距離表示がフィートの方のローラだ。シャッターダイヤルを治療してもらうためだ。

「ローラ、セキさんとこに行っておいで。健康になって戻っておいで」
「うん、あたし行ってくる」
「寂しいだろうから、エルマーと一緒に行きなさい。あいつも少し首の回りが悪くなっているから」

 僕と双子のローラは深いところでつながっていて、ある時は僕の創作に奇跡をおこし、ある時は機能的制約によって自制を教えてくれる。次第に一体化し始めているようだ。もしも僕が死んだら、双子のローラも錆び付いて死んでしまうかもしれない、そう危惧する。

 僕は新しいカメラに買い替えることができない。双子のローラを深く愛しているからだが、生前もっと母を愛しておくべきだったという後悔がローラへの愛に繋がっているのかもしれない。


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2002.2.5model*hiromi


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□中古カメラを買うなら坂戸の『セキ写真』が絶対にお薦め。僕はずっとそう考えている。でも、僕はなかなかカメラを買う機会が来ないので、僕の代わりに皆さんがセキさんとこで買ってください。(セキ写真と検索してください)



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2012-03-27 : コラム : コメント : 0 :

『多摩川の空』+G2総会

sora1のコピー

sora2のコピー
2012.3.25(日)多摩川にて

土手にゴザ敷いて寝ている
ピンクのカーディガンが脱ぎ捨ててあった
もう春は近い

          ☆

<G2総会>
昨日総会を開催しました。
各カメラマンの展示スペース番号は以下です。

1..nao
2.雨宮悟郎
3.T.M
4.鍋島ヒロノブ
5.喜多川康浩
6.井上和俊
7.SAITO
8.内田有樹夫
9.阿部智由樹
10.TAKEO SAEGUSA
11.伊藤あきら
12.Tatsuo Akimoto
13.SAHIZUKA
14.Choku
15.魚返一真

展示方法はカメラマンによって作品のサイズや味が違うので、それぞれの好みで対応することになりました。魚返手持ちのマット(六つ切用)を貸し出します。展示方法に関しましては、まず魚返に相談してください。





2012-03-26 : スナップ : コメント : 0 :

『ほのぼの春の気配』


2012.3.20写真塾にて/model*郁美

       ☆

 郁美は肌の白い女の子だ。そして真面目だ。

「郁美ちゃんはほのぼのしているね」
「いいえ、ぜんぜん違うと思います」
「いいや、ほのぼのしてるって」
「いいえ、そうは思いません」
 
 何度も否定する郁美の顔にほのぼの感が漂った。

       ☆


□明日は塾+総会。G2のDMを持って行きます。。




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2012-03-24 : 写真塾 : コメント : 0 :

明日3/24(土)89th写真塾・・・中止!!

明日3/24(土)89th写真塾・・・中止!!
2012-03-23 : 写真塾 : コメント : 2 :

『春の赤い靴』

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2012.3.18写真塾/model*理乃

       ☆

本当に春が来るのだろうか
もうすぐ空一面の桜、タンポポの絨毯
実はそんな気配すらない
だけどそれはそれ、赤い靴

さて、知恵の輪をやってみよう
いじくっているうちに外れる
理乃と過ごす時間はデタラメな言葉遊び
だけどそれはそれ、赤い靴

知恵の輪が外れた時の喜びより残念な気持ち
ディランの曲のヘタな訳詞を読んだ時の微妙
嫌いなカラスがいないことの不自然
だけどそれはそれ、春の赤い靴




       ☆
      ☆ ☆
       ☆


□ネガカラーは寒々しい空気をあるがままに描いている。寒々しい日曜日の塾。理乃はこの日も彼女のスタイルを通す。乱暴なカットと洒落た古着。理乃の複雑な心。赤い靴を履いた足だけの写真だけど、何かを語っている。



2012-03-22 : 詩と写真と : コメント : 2 :

『3.20写真塾の報告』


 昨日は再開2回目の写真塾でした。天気にもまずまずめぐまれて快適に終わりました。モデルの郁美ちゃんは初登場。ほのぼのとしていました。19才の女の子が春の陽射しを浴びている姿そのものが作品です。郁美ちゃんが構えのない誠実な女の子だからいいんです。

「ナカジさん、夏は雲を撮りましょう」
「ええ、つい最近も近くの公園で雲を撮りました」
「それはいいですね」
「○○・○○という写真家のが良いですね」とMクンが言った。
「へえ~、そうなんだ。僕はその写真家を知らないんだよ。彼の写真はどんな写真?」
「えっ、先生、知らないんですか!!それマジですか?」
「うん、知らない」Mクンも勉強しているんだなあ、と関心した。

 僕はあまり他の写真家の写真を観ない。カメラを始めた時には図書館へ行って研究したけれど、自分らしい作品を撮りたいと考えるようになってからは観なくなった。インスピレーションは、小説、詩、絵画、映画などから得ることを心がけています。その他では、自分の人生、つまり日々の生活の中から。他人が撮った写真からは極力得てはならないと考えています。理由は、写真にとって一番大切なのはオリジナリティで、それはとてもデリケートだからです。でも、それは誰にも当てはまる考え方ではないです。人によって自分の作品へのアプローチは違います。Mクンが勉強していることはとても良いと思います。

「ナカジさんはナカジさんらしい写真が撮れるはずです」
「そうでしょうか」
「ナカジさんからは人生みたいなものが滲み出ています。きっとそれが写真に乗り移るからです」


          ☆

□あと、あきもとさん、井上さんもありがとう。
□次回、3/24(土)の写真塾も新人モデルの美樹ちゃんですが、天気が心配。 
2012-03-21 : 写真塾 : コメント : 0 :

『ポール・バンクスのように』

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Paul Bankes 『Serenata』

 僕が好きなクラシックギター奏者は、ナルシソ・イエペスやジョン・ウイリアムスやアンドレス・セゴビアではなく、阿部保夫や㽵村清志でもない。もちろん、村治香織ではない。

          ☆

 少年はクラシックが大好きだった。彼の母親から電話でこう尋ねられたことがある。「あの、今新宿西口の地下に息子といます。路上でクラシックギターを弾いている外人がいて、彼のCDを息子が買いたがって仕方がないものですから、クラシックギターにお詳しいあなたに、このCDを買い与える価値があるものかどうか教えて頂きたくて・・・」「ああ、なるほど。やめた方がいいです。無駄を覚悟ならどうぞ」

 それから数週間後。僕は打ち合わせのために新宿南口の高島屋の中にあるカフェ(?)にいた。編集者が注文した粥を僕も食べた。さて、その帰り道。高島屋から南口へ向かう広い通路でクラシックギターの路上ライブをしている中年の白人男性を発見。僕は立ち止まり一曲聴いた。さらに数曲聴いて、彼の足下に無造作に置いてあった茶のジャケットのCDを手にとりお金をギターケースに入れてその場を立ち去った。(僕の記憶ではそうだった)ギタリストの名前はポール・バンクス(Paul Bankes)以来、僕の最もお気に入りのギタリストとなった。

 それから一ヶ月ほど経った頃、あの少年に会った。
「やあ、元気?」
「うん、元気」
「この前お母さんから電話もらったけど、結局CD買ってもらったの?」
「買ってもらえなかった」
「そう、それは悪いことをしたね。ごめんね」
「おじちゃんのお陰で・・・」
「ごめんごめん。ところで、その路上ギタリストの名前を憶えている?」
「うん。ポール何とかだよ」
「えっ!まさかポール・バンクス?」
「うん。たぶん、そうだよ。茶色のCDだった」
「う~・・・」

          ☆

 写真塾を開いている。おこがましくも写真を教えている。彼らを本物に育てようと思っている。本物というのは、路上で聴いたポール・バンクスのようなカメラマンだ。つまり、路上での偶然の出会いでありながら僕を魅了し、CDを買わせたポール・バンクスの演奏のように、観るものの心をつかむ写真の撮れるカメラマンになって欲しいのだ。その為に僕はいろいろな事を語っている。

          ☆

 漠然と写真を撮っているだけでいいのか?少しばかり撮れるからってそれがどうした?それは少年時代からずっと持ち続けている疑問だ。僕の塾に来ないか。僕と一緒に悩んでポール・バンクスになろうではないか。



■2013年の第三回グループ展を目指して入塾者募集中。




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2011.8写真塾にて

2012-03-19 : 写真塾 : コメント : 0 :

『3.18写真塾の報告』



 本日は一月半ぶりに写真塾を開催しました。思ったより早く小雨が降り出す天気。ナカジさん、.naoさん、井上さん、理乃ちゃん。お疲れさま。特に、真っ赤なマント風のレトロなコートを着た理乃ちゃんの大ざっぱなヘアスタイルが北風小僧みたいで気に入った。

 G2展や3/25(日)の総会のことなどちょっとだけ話しました。実は3/25が3/24と連ちゃんになることをうっかりしていました。3/25の総会に来る人が少ないので変だなと思っていたのです。しかし天気予報を見ると、3/24(土)は悪い。雨天中止の可能性もある。

 総会に来られなくても、出来るだけ希望の展示スペースにしますのでご安心ください。なお、3/25の塾モデルは現在のところ、ようこちゃん、たま子ちゃん、ジェマちゃん。もちろん総会にも参加してくれます。

 まずは、無事に塾を再開できてホッとしています。家に戻ってぐったり。本当につかれました。明後日もがんばります。


          ☆

2012-03-18 : 写真塾 : コメント : 0 :

『G2展』3/17追加


          ☆

 僕は過去に出版した作品集に同じ写真を収録したことがある。これまで24回の個展でも同じ写真を展示したことがある。

 塾生も前回のG展で発表した作品で『らしさ』を見せていた。それはとても大切な芽だと思う。その芽を大切に育てることでカメラマンの個性が育って行く。

 そこで提案。前回のG展で展示した代表作(1~2点)を再展示しよう。すべて新作にする理由などどこにもないし、成長のない新作などに意味はない。毎回、ベストであって欲しいし、それを実現する力量が問われる。

          ☆

□鍋ちゃんありがとう。というのは、DMのPhotograperのスペルが間違っているのを指摘してくれたお陰でPhotographerと訂正できました。


2012-03-17 : グループ展 : コメント : 0 :

『G2展』3/16現在

2ndGDM0316.gif
DMを上記のとおり発注します。

          ☆

会場図_03
■会場の展示スペース割り
昨年は(1)~(6)のスペースは窓からの明かりと照明が十分にありましたが、(7)~(14)は暗く照明が足りませんでしたので、こちらへ照明を移動します。また、(13)(14)はスペースは広く確保されますがドアの奥にあるためにお客様が少なかったようです。今回は魚返が一番奥に展示しますが集客は未知数。

(1)入口から真正面。作品目立つが変則的。
(2)自然光あり。窓で展示スペースが分かれる。明るい作品向き。
(3)自然光あり。
(4)一部自然光あり。柱の部分に凹凸があるがある
(5)一部自然光あり
(6)照明。入口近い
(7)照明。
(8)照明。
(9)照明。
(10)照明。
(11)照明。変則的(前回は魚返が展示した場所)
(12)照明。
(13)照明必要(ドアの奥の部屋の不利)
(14)照明必要(ドアの奥の部屋の不利)



□参加者に希望スペースなどメールでお尋ねしますので返信願います。
ルデコ2⇒


2012-03-16 : グループ展 : コメント : 0 :

『そば屋は楽しい』+G2総会

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2008.5.21青梅にてmodel*ミッチ
          ☆

 そば屋で時間をつぶす。僕だけに用意された自由な時間が流れている。そばが来るまでの時間はライカをテーブルに載せてフォルムを眺めて楽しむ。そして、キュートな女に偉そうにカメラを語る。こんなところを誰かに見られたくないと思ってきょろきょろすると、窓の外は五月の光がキラキラとして僕は幸せについて考えてしまう。

「カメラのおじちゃん。何を考えているの?」
「何も考えてないよ。強いて言えば君の乳房についてかな」
「相変わらずエッチだね」
「それほどでもないよ」
「おじちゃんからエッチをとったら何も残んないよ」
「まったくそのとおりだ」
「あはは、本当に、本当にそうだよね!」
「君も乳のでかいところ以外に良いところ何にもないな」
「・・・」

           ☆

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************************



<G2総会>
3/25(日)午後2時半より、武蔵境のおそば屋さんにて。当日は塾も開催しています。塾が終了後モデルも総会に参加します。当日の塾のモデル以外にもお招きする予定です。総会に参加しなくてもG2への支障はありません。
■議題
・展示場所決定~予め希望場所を第三希望までメールでお尋ねします。重複の場合は抽選で決定します。
・展示方法の確認
・展示作品アドバイス~よろしければ作品をお持ちください。
・DMの最終校正(または完成DM配布)
・その他意見交換

(変更や追加は随時書き足します)


2012-03-14 : 写真塾 : コメント : 0 :

『ローカル線の憂鬱』



2008.3.4.model*Yoshimi mamiya7/55mm?

         ☆

 2008年3月、よしみを連れて北へ向かった。北と言ってもそれほど遠くない。東京から車で一時間ぐらい走っただろうか。それが出不精の僕の行ける北限だった。見知らぬ風景に身を置くだけで、なんて遠くへ来てしまったのだろう、という心細さと一種の後悔があった。

 切り通しは、少年時代にSLを待ち伏せした勾配のある景色とまったく同じだった。思い出が吹き出して来た。しかし、決して楽しいことばかりではない。むしろ憂鬱な気分の方が多く蘇ってきた。なぜなら、当時の僕はSLを追いかけることで重苦しい青春から逃れていたに過ぎないからだ。

 女の尻が物悲しく映っている。それは、少年時代に受けた屈折したエロスの啓示が撮影の瞬間に蘇るからではないだろうか。そして、ネガカラーはその懐かしいエロスをちゃんと表現している。

         ☆

 もう一度カラーについて同じことを書くことにする。「僕にとってカラー写真とは、昔ながらの天然色のことだ。写真とはどこかノスタルジックなものだ。撮った写真は、その瞬間は『今』であっても次第にノスタルジックになるべきである。」



□この作品は個展『鉄道と彼女と僕』で発表したものです。



**********************
2012-03-11 : 記憶 : コメント : 0 :

G2展+写真塾について、、

3/10*午前10時25分・記載

□このところの天候不順で塾の開催数が減っています。度重なる開催中止でご迷惑をおかけしています。その分は暖かくなったら毎週土日開催をしますので十分に撮影できると考えています。寒々しい作品を撮りたい方には申し訳なく思います。
□この際、思い切って春を待つことにします。3/11(日)および3/17(土)の開催を中止します。その後の日程は以下の通りとします。
□土日の貸切写真塾は通常写真塾の開催を予定しない場合のみとします。ただし、すでに予定を打診頂いているものは出来るだけ考慮します。

・3/11(日)中止
・3/17(土)中止
・3/20(火)開催予定・郁美(定員4)
・3/24(土)開催予定・美樹(定員減4→3)
・3/25(日)G2総会/展示スペース決定。DM配布
・3/25(日)写真塾も開催予定・モデル未定
・3/31(土)または4/1(日)開催予定・モデル未定

          ☆

■G2展の変更
・展示作品のうち半数以上が塾で撮影した作品であれば良いことに致します。従来は6割としていました。
・参加カメラマンの表記を確認してください。
~鍋島ヒロノブ、井上和俊、.nao、TAKEO SAEGUSA、Tatsuo Akimoto、雨宮悟郎、伊藤あきら、喜多川康浩、SAITO、阿部智由樹、内田有樹夫、T.M、Choku、SAHIZUKA、(魚返一真も参加)


以上です。。


******************
3/10*午前11時15分追記
■3/17(土)3/18(日)、、万が一晴れて暖かくなる場合は急遽開催も考えています。その場合のモデルは誰になるかその時にならないと決定できません。
2012-03-10 : 写真塾 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・最終章

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2008.8.3大分県玖珠町にて
          ☆

<故郷の朝>

たとえば僕がどんなに都市に馴染んだとしても馴染み過ぎた実感はなく

都市の夜のアンニュイについて考えているうちに夜が明けてしまうようなロマンなどなく

誘惑に負け夜を謳歌しても傷を負うばかりで悟りはなく

結局、都市で出会った女を撮影することだけが唯一の喜びと言い切るよりない

あらゆることは、故郷で朝を迎えた時に虚しいことだとわかる


          ☆

□写真塾について、、
今年の春はとても遅いようです。3/11(日)に開催予定の写真塾は寒波のため中止の可能性があります。また、3/17(土)に開催予定の写真塾も日程変更(順延など)の可能性があります。ご注意ください。



2012-03-09 : 記憶 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・第八章

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2008.9多摩川にて model*kano
 女は真っ白い太腿を露にしてくれた。

           ☆

 女はFのルートでやってきた。明るく健康的で何より白い肌が女の魅力を強くアピールしていた。足を上げた瞬間の美しさは誰もこの女にはかなわない。クールな目元は、自分というものを主張する力に満ちていた。

           ☆

 女が持っている輪は、タブレットキャリアと言って、前項のanjiが右手に持っているメタルがこのバックに入っている。


最終章へ


2012-03-08 : 記憶 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・第七章

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2008.9多摩川にて model*anji
 女は目を閉じると真っすぐに立っていた。それが女の内面のごとくに。

          ☆

 女はFのルートでやってきた。口調や立ち姿がきちんと育てられたことを伺わせている。持たせたメタルは、昔鉄道員が使っていたもので、輪のついた革のバッグに納められていた。名前をタブレットと呼ぶ。

          ☆

 女の真面目さは、男に猥談を控えさせてしまう。女の真面目さは、男との会話の裏側に流れている。



第八章へ


□F=Y.Fujimura



2012-03-07 : 記憶 : コメント : 0 :

『I shall be released~ノブを悼む』

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1976年・三宅島にて*左から、K-Ogaeri**ノブ/N-Saito*T-Okada*N-Hosaka
Photo by Kinya Saito.

          ☆

 僕は人の死について書くことはなかった。父親が顔に深く傷を負って突然死んだ時も、多くの人が死んだ3.11についても何一つ書いていない。でも今僕は人の死について書く。

 ノブが他界したのは2012年2月22日。2が五つもある折り目正しい日だった。彼の名前は斉藤伸晃。みんなはノブと呼んでいた。ノブはずっと昔バンドをやっていた時のドラマーで、その後は僕の曲の詩を書いてくれた時期もあった。仲の良い友人というより、長い間生き様を横目で見続けたいわば互いの生証人だった。

 初めてノブと会ったのは、1975年の7月。場所は銀座のビルの屋上に毎年夏になると現れるビアガーデンだった。その夜、僕はビアガーデンの陳腐なステージでギターを弾いていた。シルバーウイング、ジャンバラヤ、テネシーワルツなど純然たるカントリー・ミュージックだった。(詳細は省く)
 ビアガーデンで会ったノブは僕と同じ年齢だったが、僕よりはるかに大人だった。カッコ着けて大人ぶっていただけだったのかもしれない。しかし、僕にはかなり大人に見えたことは確かだ。僕は田舎者で子供っぽくて、ノブや周囲のやつらから「おバカで田舎者でガキ」というレッテルを貼られていた。そのレッテルを考えたのも率先して貼ったのもノブだった。

 おバカでガキの僕は、誰よりも大人になる為に懸命に走っていたノブの真後ろからノブを見ていた。いつでも僕は難しい問題を全部ノブにまかせてのんびりとギターを弾いていた。つまり、ノブのお陰で僕はずっと子供のままでいられた。

 すっかり大人になったノブは突然死んだ。ノブの死によって、とうとう僕が大人になる順番が来てしまいそうだった。そんな不安を振り払うように、思いのほか軽い棺を抱えながら「マジで死んだのかよ。ドラムスティックはどうした。まったくバカじゃねぇ?」と心の中でつぶやきながら、僕はずっと子供でいることを宣言した。それは、常に僕より大人でいたかったノブへのささやかな追悼のつもりだ。

          ☆

 DJにお願いします。ノブが好きだった『I shall be released』をノブにプレゼントしてください。ディランではなく、ザ・バンドの演奏のやつでお願いします。もちろん清志郎のではありません。ノブはドラマーだから、同じザ・バンドのドラマー、レボン・ヘルムが歌っている『The weight』もいいけど、今回は、『I shall be released』をリクエストします。あ、そうだ。ノブは、イーグルスの『Lyin eyes/いつわりの瞳』をドン・ヘンリーよろしくドラムを叩きながら歌ったこともあった。やっぱり、今日のところは『I shall be released』。

 ラジオで『I shall be released』が掛かったらそれは僕がノブにプレゼントしたリクエストです。

          ☆

「ノブがどんな男だったか?」
 そうだなあ、情が厚くて繊細で夢多き珈琲党かな。あと、頼れる兄ちゃんタイプで女にモテた。
「最後にノブに言うとしたら?」
 シブイ女をナンパして青山のモンペシェで飲もうぜ。

          ☆
         ☆☆☆
          ☆




 

□ノブ=斉藤伸晃(Ds)。享年56才。ご冥福をお祈りします。
□YouTube⇒『I shall be released』
□ノブの告別式は神道でした。拍手で送ってあげてください。拍手をクリックしてください。






2012-03-05 : 記憶 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・第六章

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2008.7多摩川にて model*カメ子
 女は男に自分の幸せを願わせる才能を持っている。

          ☆

 女と出会ったのは吉祥寺だった。そろそろ歩く女だった。女は都会人ではないと、むかし田舎者でこのところ都会人に成り済ましている僕にはわかった。女はどこか郷愁をそそるところがあった。直感というか、それは土地の匂いのような曖昧な匂いなのだった。


 女はピュアでありながら、男の好きな薄幸のパフュームを振りまいている。昔の青春映画に出て来る健気な若い女のように。

          ☆

第七章へ


□カメ子=カメラが好きな子だから。
□井上さんから、、LPL7700プロを無償で譲るそうです。(送料はご負担のこと)連絡は魚返まで。。



************
2012-03-04 : 記憶 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・第五章

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2008.7吉祥寺にて
 映画を観た。ひいきの女優が出ているから。

          ☆

「あの、モデルになってください」
「わ・た・し?」
「ええ、あなたです。真面目ですよ」
「そうかしら」
「ええ、もちろんです」
「でも、、、」
 女は出直してくださらない?という表情。僕は何となく引き際への糸口が見えないでいた。

「あっ!君、タレント?」
「う~、、」
「女優?そうだ女優だ!」
 僕はこの女が出ているクラシックバラエティードラマ(僕の印象)を何度か観たことがある。その日も観た。

 
第六章へ


□『あの夏の匂い』は2008年の夏に撮った写真。

2012-03-04 : 記憶 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・第四章

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2008夏・府中にて model*asuna
 あなたの眼について

          ☆

 女と会ったのはブロードウェイ。僕が声をかけるタイプではない。女は少女に所属していながらも、女として心に迷いを抱きながら街を彷徨っていた。勘ぐり屋の僕にはそう見えた。中野にはあらゆる女を囲い込む幅があるし、隙間だらけの心を持て余す男もやってくる。もちろんその男は僕だ。男と女を引き合わせるのがブロードウェイである。

「モデルやらない?」
「やります」
「ほんとに?」
「ほんとに」

 彼女のカラーコンタクトが何色だったかどうしても思い出せない。僕は細工をする女が嫌いだ。だけどこの女には惹かれていた。悪気がないからだ。女はすべてをオシャレで片付けてしまうのだろうけど、男はそれほど器用ではない。

 僕は今の明日菜に会ってみたいと思う。

          ☆


第五章へ




2012-03-03 : 記憶 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・第三章

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2008.7 八王子にて model*yuki
 雑木林の中でさよならを。

           ☆

 誰もいない僕の個展に一人で来て写真をひとまわり見て、すう~っと消え去ろうとする女をエレベーター前で呼び止めた。僕は完璧な出会いだと思った。それは、二人きりのバスの中で起きるような、絶対的な出会いに思えた。つまり、僕がバスの運転手で、車内にはたった一人の女。女は何かの理由で乗車賃がない。僕たちは否応なく会話を進める必要がある。

 自分を自分だと言うこと。自分がしたいことを明確に伝えること。僕はそのことがずっと怖い。女はそれをきっぱり言える。女というものがそういう生き物なのか、この女だけに備わった素養なのか。   
 仏蘭西へきたしと思えば、躊躇する様子もなくあまりにも遠い仏蘭西へ旅立つ。僕なら、故郷へ三回ほど返って、三回目で両親に百回さよならを言ってから旅立つほどの重大なことなのに。しかも、両親は死んでいる。

           ☆

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2012-03-03 : 記憶 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・第二章

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2008.7 府中にて model*よしみ
 草のツルに身をまかせなさい。

           ☆

 僕の個展に二人の男を引き連れてやって来た女。女をスカウトしようと声をかけると、感じの悪い一方の男が「何かヤバそうだからやめときなよ」と言った。女は「私のことだから・・・」と男を制した。僕は、このお礼は思い切り破廉恥な作品を撮ってお返ししよう、と考えた。黙ってその様子を見ていたもう一人の男も感じ悪かったことを付け加えておく。

 女よ。その眼は誰かにとっておけ。そのかぐわしき肉体は僕たちのために露にしなさい。清純の中の不純、それとも不純の中の清純。この女には、女を魅力的に見せるバランスが備わっている

 
           ☆

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2012-03-02 : 記憶 : コメント : 0 :

『あの夏の匂い』・・・第一章

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2008.7吉祥寺駅二番ホームより三番ホームを撮る

          ☆

 天然色はノスタルジー、モノクロは感情。

          ☆

 人はある夏を特別に記憶することがある。僕の場合、ある夏とは2008年の夏のことだ。どこで撮ってもそこにはあの夏があった。もうあの夏から逃げるなんて不可能な気がしていた。その証拠に僕は学生時代以後一度も飲んだことのないスプライトを飲んだ。飲みながら僕は女の子を虐めてみたいと考えていた。もちろん、それは夏のせいだった。

 ほとんどの人は面と向かって女の子を虐待することはしない。だけど、虫たちが執拗に女の子の肌を刺し、掻きむしったその白い肌の奥がかすかに内出血するのを見て何らかの刺激を受ける。「あ、刺されてしまったの。大変!」などと言うがその同情の奥で真逆な気分に襲われることもある。

 僕は八王子で女を撮っても府中で女を撮っても、多摩川で浴衣の女といても、同じ気分だった。フレンドリーな感情の向こう側に流れるものが疎ましかった。つまり、仲良くしたくてもどうにもできない自分がその夏にはあった。

 あの夏、女に襲いかかろうとする虫や植物はおそらく僕の分身だった。

          ☆

第二章へ

          ☆


■3/4(日)の写真塾は3/20(火・祝)に日程を変更しました。









2012-03-02 : 記憶 : コメント : 0 :

『はるかは天然色』

2008.9.10はるか083_edited-2


          ☆

 はるかと多摩川を訪ねたのは2008年のことだ。はるかは風貌のとおり明るくお嬢様気質だ。それはどんな気質?実のところ、本物のお嬢様がどんなものなのか僕は知らない。でも、僕ははるかをお嬢様だと思った。それもこれ以上ないお嬢様。どこか昭和の香の漂うはるか。そう、はるかは天然色が似合う。


□2008.9.10 多摩川にて/model*はるか。LaicaM4-P.Summicron35mm/Gold(ネガカラー)


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2012-03-01 : フルーツスカウト2009 : コメント : 0 :
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Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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