参加カメラマン紹介・・・T.M(3)

2ndG展DM写真面


T.Mくんのナイーブな感性に期待している。そんなT.Mくんが撮る写真に少なからず興味があったがなかなか見せてくれなかった。さて、とうとうT.Mくんの作品を見た時はとても驚いた。常々T.Mくんが語っていた自己評価を遥かに上回るクオリティーがあったからだ。T.Mくんは僕好みの暗い味付けの作品を撮る人ではないかと思っていたが予想は外れ作品は熟れていてスマートだった。今後も予想を裏切ってさらに上を目指して欲しい。

・・・魚返一真

□文章は決定稿ではありません。訂正など受付けます。



2012-04-30 : グループ展 : コメント : 0 :

参加カメラマン紹介・・・雨宮悟郎(2)

2ndG展DM写真面

雨宮くんから黙ることの美しさを学びたいと考えています。雨宮くんは自由律俳句を詠む俳人のような人です。確かな笑顔を見たことがありません。いいえ、笑顔を見せてくれているが長い間それを笑顔だと認識できないだけかもしれません。ある時から渋い人だなあと思うようになりました。それも僕の勘違いかもしれません。写真を奨めたのは僕でした。雨宮くんが撮った写真を見れば本質がわかるという期待がありましたから。雨宮くんは祖父の古いローライやニコンを使っています。比較的新しめのカメラの購入をすすめても祖父のカメラを離しません。そんな雨宮くんを僧侶のようだとも思いましたが、やはり自由律俳人だと思っています。理由は雨宮くんの風貌が僕の敬愛する俳人にそっくりだからです。

・・・魚返一真

□文章は決定稿ではありません。訂正など受付けます。
2012-04-29 : グループ展 : コメント : 0 :

参加カメラマン紹介・・・.nao(1)

2ndG展DM写真面


◎.nao(ドット ナオ)

.naoさんの写真はおそらく85mm程度の中望遠レンズを多用して撮られている。一昔語られた、ポートレートには85mmが合うという、その伝説めいた固定観念を妄信した結果ではない。中望遠を使い少し離れたところから女性を拡大観察した結果.naoさんの写真に彼の嗜好が反映したものと考えている。.naoさんは古めかしい固定観念の先にあるものを手に入れたのではないだろうか。.naoさんからその姿勢を素直に学びたいと思う。

・・・魚返一真

□文章は決定稿ではありません。訂正など受付けます。





2012-04-28 : グループ展 : コメント : 0 :

参加カメラマン紹介・・・鍋島ヒロノブ(4)

2ndG展DM写真面



◎鍋島ヒロノブ~第一回優勝者

鍋島ヒロノブさんから教わることがある。とにかく視点がブレないところだ。一旦ポジション取りしたらそこから大きく変化することを好まないように見える。その一途さが鍋島ヒロノブの世界を作っているのではないだろうか。さらに、特技として相手に本音を言わせてしまう才能がある。僕もちょくちょく罠にはまる。しかし、鍋島さんに人を欺く意図などない。その真っすぐな瞳で凝視された者は一瞬だが逃げ場を失って、普段ならあやふやにかわせるきわどい質問に対してうっかり本音を口にしてしまう。鍋島さんの写真について何も言うことはないが、どこかに瞳を武器に強奪した本音が隠されているのではないかと疑いを持っている。

・・・魚返一真

□文章は決定稿ではありません。訂正など受付けます。
□参加者の方はアンケートの返信を急いでください。また、作品に登場するモデル名を追加しますので記載してください。

2012-04-27 : グループ展 : コメント : 0 :

『どっちを選ぶ?・NO.15』

(1)
20120410kanna005_edited-1.jpg

(2)
20120410kanna019_edited-2.jpg
2012.4.10 model*華奈

          ☆

 先日ブログにアップした(2)『遅い春と華奈との関係』だが、再度フィルムを見返してみると別のカット(1)にとても興味が湧いて来た。さて、どちらか一枚に決めなくてはならない。あなたならどっち?選んだカットをコメント欄に投稿してください。

(1)春の陽射しの中で華奈の華奢な身体が際立って生命の尊さを感じる
(2)裸足で枯れ葉を踏む華奈は季節の変わり目をほのぼの感じている

□二枚の色味が違うけれどそれも多少考慮して良いです。
□今回もG2前につき(多忙)プレゼントはありません。どなたでも是非とも投稿してください。









2012-04-26 : どっちを選ぶ? : コメント : 11 :

『G2通信・4/26』

2ndG展DM写真面


・自分でマットを注文する人~色は白です。
・僕が使っている業者は以下です。

◎額縁のタカハシ(スピーディーです!)
白枠は10050番を指定してください。
http://www.gakubuti.net/


◎チクマ(ただし納期が遅いです)
http://chikuma-webshop.jp/index.htm



2012-04-26 : グループ展 : コメント : 0 :

『G2通信・4/25』

2ndG展DM写真面


・六つ切マットを借りたい人はサイズと数を今月中に連絡してください。
・前回展示したカットの使用は2点以内です。





2012-04-25 : グループ展 : コメント : 0 :

『tanpopo』・・・2012.4.24記

20120419ws010_edited-3.jpg

2012.4.19*野川公園にて

桜の花が散る地面に咲くタンポポが愛しい。

*=*=*=*=

たんぽぽはかわいい花 
タンポポは元気な花 
蒲公英は厳かな花 
dandelionはモダンな花 

+*-+*-+*-+

tanpopoは恋の花
淡い恋が始まると咲きます

     ☆


****************
2012-04-24 : 詩と写真と : コメント : 0 :

『唇に赤い絵の具』・・・2012.4.22

2011505Rollei010_edited-2.jpg
2011.5.5野川公園にて(今回の作品とは関係ありません)
 
           ☆

 ごく稀に女を邪険に扱いたいと思うことがある。愛を語る言葉の裏にそんな感情があることに驚かされる。

 萎んでしまったタンポポの花のそばに綾嶺を寝かせブラウスのボタンを外し白い肩を出させた。僕はチューブから絞り出した赤い絵の具を下ろしたての筆の先にたっぷりつけ、綾嶺の唇からこぼれ落ちる血を描いた。虚しかった。嘘っぱちの血に何の意味もないからだ。

 側にいた紳士に尋ねた。
「あの、僕がしていることに何か意味を感じますか」
「さあ」と紳士は答えた。

 邪険な心はずっと昔から僕の中に棲んでいるのだった。今僕の前に広がる春というのは、虚しさを積み重ねてきた東京の春なのである。 

           ☆☆


□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。
□昨日の写真塾でわがままをお聞き頂いて作品を撮る時間を頂きました。ナカジさんに感謝いたします。





2012-04-23 : リトルファンタジー2012 : コメント : 0 :

『どれを選ぶ?・NO14』・・・春は霞に

(1)
20120415ws,mikki017_edited-1

(2)
20120415ws,mikki013_edited-1

2012.4.15/model*美樹 


春は霞に
桜は散りごろ
僕の詩集を土手に座る君に持たせて
だからどうということはないけれど
わずかに通じてみたいじゃないか 

          ☆

 まっすぐな性格の美樹を多摩川の土手に座らせると清々しい。健康的だということは素晴らしいとつくづく思う今日このごろの僕・・・。

          ☆
          ☆

(1)笑顔が素晴らしくて、美樹ちゃんのはつらつさが良く出ています。
(2)静かな表情で品があって、美樹ちゃんの内面に母性を感じます。

 二枚のうちどちらか一枚を選ぶなんて何と悩ましいことでしょう。あなたならどちらを選びますか。いつものようにコメント欄にあなたが選ぶカットの番号を書いてください。





2012-04-21 : どっちを選ぶ? : コメント : 16 :

『光の季節+プロとアマ』2012.4.19記

20120405snap016_edited-1.jpg
2012.4.5*野川公園にて

          ☆

 キラキラ輝く光の季節がやってきた。この季節は少女たちが似合う。

          ☆


 数日前にブログに書いた『アマチュア』について追記します。

 井上陽水の記事を読んで何だかホッとしましたので一部を紹介します。
『長くやっているからプロっぽく見えるかもしれませんが、僕は曲作りではアマチュアなんです』
 僕もそうだ、アマチュアだと言いたいところです。

 そして、もうひとつ吉本隆明が言った言葉を写真に置き換えてプロとアマを書くと
『アマチュアというのは好きな時だけ撮る人で、プロはどうしたって撮るんだ、撮りたくなくたって撮るんだ、嫌だって撮る』そんな人ということになる。
 そこでも、僕もそうだと言いたいところです。この場合の僕はプロという立場です。


□今日、貸切塾を開催している間、僕は失礼して毎年撮るタンポポの群生地へ向かった。どうしたって撮っておきたかったのだ。













2012-04-19 : 写真塾 : コメント : 0 :

『遅い春と華奈の時計との関係』



2012.4.10 model*華奈

やっと春が来ました。

「裸足で歩くのって何年ぶりだろう」
「そう?」
「とっても気持ちがいい」

          ☆

□華奈は中学生の時のセーラー服を探してくれました。それを着てどんな作品を撮りましょうか。


2012-04-18 : リトルファンタジー2012 : コメント : 0 :

『アマチュア』・・・2012.4.17記


2012.4.8写真塾にてmodel*アズサ


アズサの☆converse
憧れはあったけど、履いたことがない
あれ?ナカジさんも☆converse
よし、今度こそ履いてみよう

          ☆
         ☆ ☆
          ☆


 塾生の皆さんには常々言っていますが、僕はプロではありません。アマチュアです。正確に言えば、写真を撮ってお金を頂いていたがアマチュアのままだった、とでも言うのだろうか。最近はさらにアマチュアが板についてきています。このままマニア(オタク)でいられたら幸せだと思います。井上陽水の記事を読んで何だかホッとしましたので一部を紹介します。『長くやっているからプロっぽく見えるかもしれませんが、僕は曲作りではアマチュアなんです』
 僕もそうだ、と言いたいところです。
          ☆

■第3回グループ展

まだ第2回の準備さえ出来ていないのに、来年の第3回グループ展について考えている。作品を撮るには、少なくとも四季が必要だ。今年は五月開催で、気持ちの良い時期に開催できるのは素晴らしい。しかし、五月は一年で最も撮影に良い季節だ。その時期に撮れないジレンマがある。

来年の候補としては、6月。早すぎるなら9月。




2012-04-17 : 写真塾 : コメント : 0 :

97th写真塾・・・4/22(日)



4/22(日)の写真塾は綾嶺ちゃんです。(あやね・初)
参加受付中。

□写真塾は個展開催を視野に入れた指導をしています。中途半端なプロや耳障りが良いだけのハイアマチュアではなく自分の作品を発表する写真家になって欲しいと思っています。グループ展はその過程です。現在、来年の第三回グループ展の日程を調整しています。また、新しい塾生を募集しています。一年間撮ってグループ展に参加しませんか。



2012-04-16 : 写真塾 : コメント : 0 :

『IMAGE・イメージ』・・・4月8日

20120408ws018_edited-1.jpg
20120408ws027_edited-1.jpg
20120408ws026_edited-1.jpg
2012.4.8*写真塾にて

*-*-*-*-*-*-*-*


『IMAGE・イメージ』

 イメージ、と僕は日常的に使っている。
 でもイメージって何だ?
 心的イメージということだね、たぶん。僕が見たもう一つの何かへの類似、酷似なのだろうか。でも、撮った写真を観てあの日をイメージする時の、そのイメージとは実際に観たものの一部ではないのか。イメージは4月8日にたしかに実在していた?さらに、僕の心的イメージは、遠い昔の思い出に繋がっていて、4月8日にそれが表面化して僕を混乱させていた。アズサは中学一年の時に見た美しい陸上部の女の子のIMAGE。

           ☆

 天気が良いと写真塾は楽しい。桜も満開。眼をひいたのはアズサの服の色と、超ミニ。「見えてるぞ!」「そうですか?」と気にしている様子はない。一方のようこは前夜の夜遊びのせいか眠そうだ。多磨駅から野川公園まで歩いた。寒くて長い冬があったからこの日がとても貴重な気がする。参加者のナカジさん、なべちゃん、あきもとさん、喜多川さん、さいとうさん、うっきー、ハレタ、、みんなありがとう。僕はとても楽しかった。

           ☆ 

□明日は初参加の美樹ちゃん。どんなイメージが撮れるだろう。楽しみです。やっぱ、カメラって最高に楽しいね。仲間もみんなカメラ好き。嬉しいな。この気持ちをイメージするとsalyuの声。そう言えば、4/10に撮影した華奈(かんな)ちゃんもsalyuが好きだって言ってたっけ。華奈ちゃんの作品も近々にアップ予定。。



2012-04-14 : 写真塾 : コメント : 0 :

『柱時計の思い出』

20120406Gemma081_edited-1.jpg



2012.4.6/model*ジェマ

           ☆

赤いワンピースの秘密について誰かに伝えたい
恋というのではないけれど、息苦しさと切なさがあった

ベランダに放置した柱時計の文字盤に砂粒を見つけた
その砂の一粒を人差し指のつま先に載せて、そして空へ弾き飛ばした

もう一粒を口の中に入れ飲み込むと
遺骨の味がした

           ☆
          ☆  ☆
           ☆


□グループ展に展示しようと考えています。。。



20120406Gemma043_edited-1.jpg


□被写体モデル募集。。ただ美しいだけではなく作品を撮らせてください。連絡は ad28682@ha.bekkoame.ne.jp


2012-04-12 : リトルファンタジー2012 : コメント : 0 :

『遅い春と華奈の時計との関係』・・・2012.4.10


 季節の狂いはこの星の異変に繋がっているかもしれません。

 遅い春の訪れは紫大根の花の紫色をあざやかに見せるためのトリックだったのでしょうか。今年は紫大根の群生地にも春は来ないと決めつけていました。ちゃんと咲いていた花を見た時、僕はホッとして心が癒されたのでした。そうだ、ここへ華奈を連れて来よう、そう決めたのです。

          ☆

 二ヶ月前、マスクをしたままの華奈に声をかけたのは、一瞬で彼女の眼の虜になってしまったからでした。実はもう一つ理由があります。華奈の少女でも少年でもあり得そうな細い容姿に惹かれたのです。華奈に「春を呼ぶ写真を撮りたい」とメールした時、返信に添付された写メに写っていた超ミニのピンクのシホン系ワンピースはこれ以上ないキュートさでした。

 華奈と紫大根の群生地にやって来ました。華奈は鉄道沿いにある柵のそばの日だまりに膝まずき、銀の目覚まし時計を枯葉の中に埋めようとしました。その姿があまりにも愛らしくて僕はカメラを向けたのです。

「カメラを見てごらんなさい」
「はい」
「ワンピースの奥に乳房の膨らみが見えているのです」
「あっ、はい」

 華奈は間違いなく少女なんだとその時わかりました。

「またいつか撮りましょう」
「はい。どんな写真ですか」
「セーラー服を着てください」
「私は何をすれば良いのですか」
「田植えです」



□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。

□4/15(日)写真塾は美樹ちゃん(新)です。受付中。
2012-04-10 : リトルファンタジー2012 : コメント : 0 :

『さてどれを選ぶ?・・NO.13』・・・結論

 この二枚が作品であると言い切る自信はないことを最初に言っておきます。また、皆さんがどちらを選ぼうとそれで良いと思います。しかし、どちらかを選ばなければならないとなるとかなり深く考えてしまうはずです。悩ましいセレクトの連続が写真家の個性を造り上げて行くと考えています。

20070515snap004_edited-1.jpg
(1)は真っすぐな感性を感じさせている。セーラー服の女の子を撮りたいという率直さは、純粋で良いが、ややもすれば危険な視線に見える。しかし、写真そのものにもこの先どうなるのかわからない曖昧さが残されている。

20070515snap005_edited-1.jpg
(2)は年配のご婦人の存在が写真を好ましい方へ導いている。好ましいとは、公序良俗に反することのない好ましいスナップ写真だと観るものを安心させています。このあと、おばさんと女子高生が挨拶をするかもしれない、というような。


 僕は(1)を選びました。(1)を撮るような純粋でありかつ危ない視線を持ち続けたいし、(2)みたいなスナップを撮って自慢するスナップおじさんには絶対になりたくない。などと、撮った本人が言う矛盾が面白いなあ。


          ☆

□次回、NO.14にご期待ください。塾生の投稿が少なくがっかりしました。

2012-04-09 : どっちを選ぶ? : コメント : 0 :

『さくらまつり報告』+4/1(日)イメージ

20120401ikumi019_edited-1.jpg

20120401ikumi020_edited-1.jpg

20120401ikumi009_edited-1.jpg
この日のイメージ。
写真は3枚とも先週の写真塾にて。。model*郁美

          ☆

 本日4/8(日)、無事に『さくらまつり』が終了しました。今ひとつぼやけた感のある塾となりましたが、参加者とアズサとようこちゃん、ありがとうございました。

 グループ展へ向けて展示方法など少し話せて良かったです。個別にもう少し話せたらと思いましたが、それは次回またはメールでやりたいと思います。


2012-04-08 : 写真塾 : コメント : 1 :

『柱時計の思い出』・・・2012.4.6

miniop jpg

 ジェマに「思い出」という詩の入った詩集を見せた時はとっくに撮影が終わったあとだった。それがとても口惜しかった。しかし、この詩集を見た時のジェマの驚きようったら心配になるほどだった。

「まさか、この詩集を持ってくるとは・・・」
「ああ、この詩集はこの地に住んでいたことのある詩人のものだし、この中の『思い出』という詩には海が出て来るからね」
「でも、あまりに偶然というか。私、この詩人が好きなんです」
「今日波打ち際でジェマに持たせようと持って来たんだよ」

            ☆

 「この写真どうぞ」とジェマが小さな額を裏返しに差し出した。僕がバッグから老眼鏡を出し、さあどうぞ、と合図するとジェマは額を表にした。額には白黒写真が入っていて、若い女性が写っていた。

「母です」
「ジェマのお母さんはアイドルみたいだね」

 ジェマが着ている真っ赤なワンピースは彼女の母が若い頃のものだ。写メで送られてきた赤いワンピースの画像を見た時、これを着こなす女性はそうはいないと思った。しかし、額の写真を見て僕は納得した。ジェマの母はエキゾチックでとても美しい人で赤いワンピースが似合いそうだった。僕は軽い胸騒ぎがした。初めて『十七才』を歌う南沙織を見た時の動揺に似ている。

            ☆

 今日僕は古道具屋で買った柱時計を持って来た。昭和四十年頃。僕の家の二階にあった柱時計とたぶん同じもので、まだ梱包されたままだ。この柱時計はジェマと彼女の母の時間を埋めるため、と僕が少年時代に病で寝込んだ時に柱時計の音を聞きながら観た夢を思い出すという二つの大切な役割を担わされている。

 ジェマは裸足になって柱時計を波打ち際まで運び梱包を剥がし始めた。僕も靴と靴下を脱いで二台のローライをぶら下げてジェマにつづいた。ちなみに、片一方のローライは種ちゃんから借りたものではるばる鹿児島からやってきた。僕のローライにはネガカラーを種ちゃんのローライには白黒フィルムをそれぞれ詰めた。

          ☆

 カメラを構えるとぱらぱらと雨が落ちて来た。空を見上げると僕たちの真上だけ雲が覆っていた。さっきまで晴れていたのに海は何て気まぐれなんだ。ふいに風が吹いた。梱包をとった柱時計とジェマと僕の足を波が洗った。僕は夢中でシャッターを切った。何が何だかわからなかった。長い目眩が続いた。きっと僕たちはタイムスリップしている最中なんだろうと柱時計を見たが針が高速で逆回転していなかったし、文字盤もダリの絵のような歪みはなかった。

          ☆

 指の間にはさまった砂粒を払いながら撮影を振り返った。

「凄い撮影だったね」
「私も楽しかったです」
「僕は目眩がした、撮影中にカラスがやって来て僕のカメラバッグの中からフィルムを加えてぴょんと跳ねたよね?」
「はい、そうでした」
「あいつ、まさかフィルムを食べるはずないよね。でも、今日はありがとう。君と君のお母さんが僕を海に連れてくれたんだ」
「私は、私の育った地に来てくれて、海で私を撮ってくれたことが夢のよう・・・」
「君のおかげで僕はここにいる。僕も夢のようだよ」

          ☆

 ジェマを駅まで送ったあと撮影済みのフィルムを数えた。何度数えても一本足りなかった。カラスのやつめ、と思った。



□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。。。








2012-04-07 : リトルファンタジー2012 : コメント : 0 :

『風のガール』もう一度会いたい。。

無題29
2007.3.30吉祥寺にて/model*けい

           ☆

 時々思い違いをしていることに気づく。歌詞のことだ。特にボブ・ディランとジョン・レノンの曲にたびたびある。詳細は説明しないが、ディランの詩はもともと難解なので仕方ないが、ジョンの曲の誤解にはほとほとあきれる。もちろん、僕の勝手な解釈によるものだが、長年にわたる思い違いを直すことをためらう気持ちもある。

 僕がイマジンに出会ったのは高校一年の時だった。寮の風呂のたき付けをしている時にラジオから流れた。「君の人生について考えてごらん」と僕に問いかけていると思い違いをした。本当の意味を知ったあとも、やはりそう思っている。

 ラバー・ソウルの中のジョンのGirlという曲も僕が思い違いをしている。女の子(誰でも良い)を思い出す時に流れるBGMになっている。

 五年前の春、風の強い日だった。僕は吉祥寺駅のホームで出会った子を売店の脇で数枚撮った。交わした言葉も少なかった。彼女は僕の胸に切なさのタネを植え付けて去って行った。それから春になって、風が吹き、Girlを聞くたびに彼女を思い出し胸が痛むのだ。もちろん、彼女がGirlの歌詞のように、僕を悩ます子ではないのだが。



           ☆

□一気に桜が開花し始めました。4/8(日)の写真塾『さくらまつり』はバッチリ満開でしょう。一緒に桜を撮りましょう。参加受付中。
□どれ?NO.13は予告なく締切ります。コメントよろしく。

2ndG展DM写真面
2012-04-05 : もう一度会いたい : コメント : 0 :

『晴天の空の下』2012.4.4



 今日は貸切写真塾。僕は見張り。

 樹の幹にもたれて空を見ていた。美しい青空と白い雲。やっと春が来たんだ。カメラバッグから詩集を出してページをめくる。文庫本に直接陽射しが当たると、ページの反射に夏のような眩しさはなく、文字が際立っていた。詩集の中の「なよやかな女(ひと)」というところがとても素敵だ。

女盛りに、
子供らしさの
混じり合う、
きみの美しさを、
描いて見せたい。
   
 と「なよやかな女(ひと)」のあとに引き続いて書かれている。

 僕はそういう写真を撮りたいとずっと思い続けている。塾が終わってからシャベルを買った。使い方は二つある。その一つは、柱時計を埋める穴を掘るために使う。もう一つは・・・。


2012-04-04 : 写真塾 : コメント : 0 :

『スナップなど』

20120325ws017_edited-1.jpg
2012.3.25写真塾にて

 撮らせて頂いた方々に感謝いたします。。

          ☆

□昨年、グループ展の審査員をお願いしたカメラ誌関係の方々が今年のグループ展2でも審査をしてくださることになりました。少しメンバーが変わることが考えられますが、月刊カメラマンの坂本編集長やCAPAの畠野さんは今年もやってくださるそうです。

□今回の『さてどれを選ぶ?・・NO.13』は僕の選んだカットを当てるのではありません。どんどん投稿をお願いします。

↓おまけ・2012.3.25写真塾にて
20120325ws012のコピー



2012-04-04 : 写真塾 : コメント : 0 :

『さてどれを選ぶ?・・NO.13』

          ☆

 昨日(4/1)塾生たちが撮影している間、多摩川の土手に座ってぼんやり空を見ていた。春らしいちょっと霞んだ空だった。もうすぐ新学期、GWを過ぎれば夏服のセーラーが見られるだろう。これからの一ヶ月はフレッシュな息吹に満ちあふれる。スナップ写真もこの時期が一番撮れると思う。

 プリンターの下でネガフィルムを見つけた。というか、あそこにあるなあ、と時々気にしていた。それは、五年前の五月に撮ったモノクロネガだった。どうしてスキャンしなかったのだろう?僕にはそういうところが確かにある。つまり、何となくそのままにしてしまう癖のようなものが身に付いてしまっているのだ。性癖よりたちが悪い。冷蔵庫の奥に放置したままの人参があるような気がすることがある。正確には、人参があるのではないかという恐怖。もし冷蔵庫の奥に存在するなら、人参は買ってから数ヶ月は経過して腐っているだろう。僕は出来たらその事実を確認したくない。僕は曖昧なまま放置する方を選ぶ。昔、好きな子がいても放置すると具合が良かった。

 ところで、プリンターの下にあったネガをスキャンすると下のような写真が写っていた。さて二枚のうち、あなたならどっちを選ぶ?今回は僕も迷っているがある種の写真家にとって重大な結論は持っている。プレゼントはないが是非どちらを選ぶかコメントして欲しい。ネット塾生のお二人にも是非。



(1)
20070515snap004_edited-1.jpg

(2)
20070515snap005_edited-1.jpg

 二枚の決定的な違いは、おばちゃんがいるかいないかだ。久しぶりのどれを選ぶ?シリーズですが、ウォーミングアップのつもりで投票をお願いします。今回はあなたが選んだカットの番号だけ書いてください。2007.5.15明大前にて

          ☆

□4/8(日)『さくらまつり』参加受付中

          ☆

2ndG展DM写真面
第2回グループ展開催(5/15~5/20)

2012-04-02 : どっちを選ぶ? : コメント : 10 :
ホーム

プロフィール

ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
このブログのすべての写真や文章などコンテンツの無断コピー、無断転用を禁じます。

月別アーカイブ

ブログ内検索

FC2カウンター