『ロリータ・2』・・・復刻その2(タングステンフィルム編)



2001.4.21 model*keiko
           
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 先日紹介した同名作品はモノクロだが同時にカラーも撮っていた。この青くかぶった色調こそがこの作品オリジナルである。この色調がとても新鮮に見える。青い理由は白昼の屋外でタングステンフィルムを使っているからだ。以前は多くのカメラマンがタングステンフィルムを使って作品撮りをしていた。懐かしくなってタングステンフィルムで新作を撮りたいと思ったが、肝心のフィルムが製造中止。さみしい。

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□タングステン光の色温度は3200Kでデイライト(白昼)は7000K。タングステンフィルムはタングステン光の下で撮影して標準の色に撮れるフィルムだ。この作品の場合のようにデイライトで撮ると青くなる。逆にタングステン光の下でデイライトフィルムを使って撮影すればアンバー系の色になる。

□Lomoからタングステンフィルムが出ていたようだがもう製造中止?どなたか情報をください。もしまだ買えるなら是非とも塾生の直樹さんに使って欲しいのだが・・・




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2013-02-27 : 記憶 : コメント : 1 :

『どっちを選ぶ?・NO.19』の結論

(4)
20130127ws011_edited-3.jpg

 僕が1番に選んだのは(4)です。

 僕は背後の団地がとても重要な意味を持っている気がしてなりません。現代人の生活の集合である団地。女の子はそこにある幸福と苦しみを背景にして立って何かを暗示しているようです。
 不規則にモデルの身体の上を流れる葦の影がありますが、本当は数学的にまったく正しくたった一つの結論なのです。影はいかなる時でも常に一つの姿しか表し得ない。影はオリジナルを撮るときのアイテムとして非常に重要です。
 僕は(4)が7枚の中でもっとも作品になりたがっていると思うのです。

□僕の意図を、かづおさんがほぼ言い当てています。拍手!!


(6)
20130127ws016_edited-1.jpg
 2番に選んだのは(6)です。

 中途半端な手つきが気に入って撮ったと記憶しています。何を考えているのか。次にどんな言葉を言うのか。僕の言葉や態度に対する何らかのリアクションなのかもしれません。
 僕は(6)が7枚の中でもっとも未了感があると思うのです。僕はその未完成感が何かを伝えると思っています。例えば、(3)や(7)には僕の指示の匂いがしていて、それ以上の意味を持っていない。つまり、ハートを作っただけ、眼を閉じただけ。何のためのハートなのか、どういう意味で眼を閉じているのかが撮れていないのです。



(5)
20130127ws013_edited-1.jpg
  最後まで迷ったのが(5)でした。これは彼氏に撮られるべき写真でしょうね。


+-+-+-+-+-+-+-+++***-++===/=/=/=/

<皆さんの解答>
・gonkitty (3)
・安東太吉 (6)
・SK     (6)
・あらかき (5)
・eu    (7)
・くじらい (5)
・文絵   (5)
・かづお  (4)
・みやこ  (2)
・うっきー (6)
・イムラ  (2)
・あべちゃん(5)
・ジェマ  (5)
・直樹   (3)

僕が1番に選んだ(4)に投票した人は1名(かづおさん)
僕が2番に選んだ(6)に投票した人は3名(安東太吉さん、SKさん、うっきー)

□安東太吉さん、かづおさん、お二人は下記のメルアドに発送先を書いて送ってください。
 ad28682@ha.bekkoame.ne.jp

■次回の『どっち?』をお楽しみに。アップしたらTwitterでお知らせします。フォローしてください。



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2013-02-25 : どっちを選ぶ? : コメント : 2 :

『ロリータ・2』・・・復刻

200105keiko023_edited-1.jpg
2001.421*keiko

爽やかな初夏の午後だった。
紫だいこんの花が咲き乱れる遊歩道の脇のくぼみ。

            †

 12年前、僕はkeikoと出会った。Keikoは僕がどんな写真を撮りたいのか理解していた。僕が何を求めているのか知っていた。二度目の撮影が終わったあとkeikoは消えた。もし三度目の撮影があったとしたら、その写真がどんなものだったかも観えていたに違いない。

            †
           †††
            †


□『ロリータ・2』は写真集『妄想カメラ』(2001年青林堂刊)に収録したものです。
□ロリータ・3を撮らせてくれるモデルを探しています⇒こちら



2013-02-20 : 記憶 : コメント : 0 :

『どっちを選ぶ?・NO.19』〜115th写真塾編

 久しぶりの『どっち?』です。今回のルールは7枚の写真の中から僕が選んだ写真を当ててください。皆さんは1枚選んでその番号をコメントで投稿してください。的中したひと全員にハガキサイズのサイン入り作品を郵送(封書)します。ちなみに僕は2枚を選びましたので的中しやすいですよ。あなたが的中させたカットを送ります。

 今回の『どっち?』は昨日の写真塾に見学参加したうっきーが言った「最近、どっち?をやりませんね」との発言で実現しました。なお、正解はこのブログをアップする前にモデルの麻菜ちゃんにメールで知らせています。

 これらの写真は1/27(日)に開催した115th写真塾にて指導目的に撮影したものです。作品としては足りないけれど、麻菜ちゃんという女の子のもつほのぼのと力の抜けた世界が見えているのではないでしょうか。






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(1)


(2)


(3)


(4)

(5)


(6)

(7)



            ☆ ★

   締切は2/24(日)です。皆さんの投稿をお待ちしています。。。






2013-02-18 : どっちを選ぶ? : コメント : 17 :

Twitterをはじめました

いろいろな情報を発信しようと思っています。
皆さんのフォローをお待ちしています。

魚返一真*Twitter→こちら


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2013-02-15 : コラム : コメント : 2 :

『オレンジの地球』・・・作品



2013.2.11 model*莉菜

            †

地球儀は旅が大好きな女の子へのプレゼントです
これさえあれば世界中どこにでも行けるのです

            ††

 路上に車を停めて莉菜を待っていた。バックミラーで花屋の前の舗道を見張りながら車の荷台に積んだ地球儀に思いを馳せていた。その地球儀が僕のところにやってきたのはまったくの偶然で、地球儀はなぜか火星のような色だった。
 
 バックミラーに少女のような歩き方でやってくる莉菜が映った。ファーのあるベージュ色のコートを羽織り、足もとを見ると生足でソックスさえはいておらず、しかもこの寒さのなかカジュアルな靴だった。莉菜がこんな寒々しい格好をしているのは、昨夜僕がメールで頼んだことを忠実に実行しているからだった。コートを脱げば僕が着ることを懇願した半袖の赤いワンピース姿だということになる。

 莉菜に愛しさを感じたのは寒さに耐えている健気さを見たからだけではない。愛らしさの理由を説明しようとすると少しややこしい。小動物的な眼は常に静かで何事か言いた気な様子はなく、顔の表情は時折見せる笑顔以外は穏やかさを崩すこともなく、かといって無味乾燥な表情というわけでもなく、僕に余計な気をまわさせたり勘ぐらせたりさせる隙を与えることもなく、おおむね僕への癒しの表情にみえる。改めて上半身を見やると、まるで船越桂の木彫りの彫刻作品のように静寂であった。莉菜は自らすすんで語ることを拒否することで無事に時をやり過ごそうとしているようである。僕は静かに莉菜に興味を持ちはじめていた。もっと莉菜を知りたい。もっと莉菜と語りたい。許されるなら莉菜を抱きしめて骨格を感じてみたい。僕の妄想はエスカレートするばかりだ。それは静かな女の子による意外なエロスのへの期待のせいであった。

 莉菜と公園へやってきた。先ほどから北風が吹き始めている。コートを脱ぐと莉菜はやはり僕が望んだ赤い半袖のワンピースを着ていた。しかもワンピースはミニだったから寒いことは言うまでもない。莉菜は地面に直に座ると地球儀を抱きしめて身動きもしない。まるで冷えた身体を地球の熱で温めているようだ。ファインダーを覗くと莉菜のミニスカートの奥まで映っていた。

「白いものが見えているんだ」
「・・・」
 僕はかまわずシャターを押した。

 ある無口な女の子の、「心の中には嬉しい時も悲しい時も冷静な自分がいるの」という言葉を思い出した。莉菜も冷静な自分と対峙しているのだろうか。再びファインダーを覗くとオレンジ色の地球を抱いた莉菜は温もりを発し、その眼差しの静けさと白い下着の清らかさが静寂なエロスを奏でていた。

 僕はまたシャッターを押した。


            †
            †
            †


□モデルを探しています→→→こちら







2013-02-14 : ファンタジー2013 : コメント : 0 :

写真塾の見学

見学コースを始めました。
写真塾にご興味がある方は実際にご覧になってはいかがでしょうか。
連絡をお待ちしています。 魚返一真

□web写真塾の方も一度ごらんください→こちら



2013-02-12 : 写真塾 : コメント : 0 :

『いいじゃないの幸せならば』・・・作品




2013.2.2 model*智子

            ※

 まだ冬だというのにかりそめの春の陽気になった。僕は智子を川にさそった。心が萎えて哀愁に変わろうとする時は智子と会うといい。気分が晴れて前向きになれるから。
 僕たちは何のためらいもなく待合せをして盲腸線に乗った。

「盲腸線の意味を知っている?」
「いいえ、知りません」と笑顔で言った。
「簡単に言えば、行き止まり線という意味」
「なるほど」
 僕は行き止まりがとても安心だった。どこまでも続いているとしたらこのままどこかへ行ってしまいそうだからだ。

 終点で降りて多摩川の堤防を越えると暖かい風が少し強めに吹いてきた。その風には水の匂いと水の中の生き物の匂いがついていた。

「水の匂いがする」と智子は言いながら風に合わせるようめまぐるしく表情を変えた。智子のくったくない笑顔について疑いの余地はない。それは反面で僕が暗い男だという相対的暗示のようでもあった。心の中で『いいじゃないの幸せならば』を唄った。ただ、少年時代の僕は川にやって来るとこの曲を口ずさむことがあった。詩と眼の前の女との関係はまったくないのだろうか、そう思ったりする。

 智子は白いブラウスを着ていた。その白が僕を喜ばせた。
「ボタンを外してごらん」
「・・・」智子は躊躇しながらも一つ外した。
「もう一つ外してごらん」
「・・・」また躊躇しながら外した。躊躇する智子が愛らしい。

 三つ目のボタンを外した。智子は白いブラジャーをしていた。その白が僕をまた喜ばせた。

 
            ※

 
***********************************************
■『いいじゃないの幸せならば』(唄・佐良直美、詩・岩谷時子、曲・いずみたく)は1969年に発表されレコード大賞受賞作となった。中学二年の僕はこの詩とメロディーとが織りなす退廃的な世界が自分の人生の先行きの暗さにマッチしていると思った。東京へ出て来て最初に言われたのは、「オマエ、退廃的だな」だった。正確に憶えていないが二つ年上の同級生に酒の席でしみじみ言われた。この曲は最近、由紀さおりが『1969』なる意味不明なアルバムに収録して話題だが、僕はこの由紀さおり盤には何も感じない。作詩、作曲者の意図を理解していないものと考えられる。他の歌手のカバーでは、ちあきなおみ盤もそこそこだが、やはり原曲の佐良直美の唄でこそ退廃の迷路へとつながっているだろう。
☆YouTube→→

□タイトルを変更しました。
□モデルを探しています→こちら
□このブログの前項で『笑顔について』を書いたが、くしくも今回の新作は笑顔の作品となった。様々な想いがある。もちろん彼女の笑顔が真実であるだろう。いずれ笑顔の続編を語りたい。




2013-02-08 : ファンタジー2013 : コメント : 0 :

『笑顔について』


            ♭

 僕の作品において笑顔の写真の割合は低い。笑顔を撮るのが苦手なのかもしれない。ひねくれ者の僕が笑顔への疑念を根深く持っている証とも言える。

 笑顔の写真は見栄えが良いし撮る側にも素直な喜びがある。撮る方も撮られる方もほぼ納得できるのが笑顔の撮影。だから世の中は笑顔の写真だらけ。笑顔の写真は、我々はそこそこうまくやっているという意味が含まれる。笑顔ばかり撮るカメラマンもいる。笑顔の写真ばかりを見た時僕は不快のクレバスに落ちそうになる。

 笑う、それってなに?何のために笑っている?笑顔で癒されることは確かにあるだろう、しかし不快になることも確実にある。僕などは人に見せる笑顔のほとんどが作り笑いの疑惑を自覚する。事実なら笑顔になるたびに嘘をついているのだ。本当に笑っている瞬間は、一人で誰にも見られないところで薄ら笑っている時ぐらいかもしれない。すると、女の子も多かれ少なかれそういうことがあるのではないか、と考えてしまう。

 近年、女の子は笑うことに長けてきた。巧妙になってきた。僕が笑顔を撮らない理由もそのあたりにあると考えているが、これは僕の悪い妄想なんだろうか。

 当然のことだが、世には素敵な笑顔の子がたくさんいることは重々承知している。その上で写真を撮る側として僕なりの笑顔の疑念を語らせて頂きました。


            ♭



□掲示板のイムラくんへの返答の延長で笑顔について書きました。
■実は、いわゆる美人にも疑念を持っている。これに関してはまた気が向いたら書きます。




 
2013-02-07 : コラム : コメント : 0 :

『春近し』・・・記憶




2004.2.28 model*杏奈

            ⁂

 杏奈の胸はとても豊かだ。そして男を安心させる穏やかさも合わせ持っている。もし、真剣にたのんだら何でも受入れてくれるかもしれない、と期待させる素直で従順な女の子だ。

「どこまで見せられるの?乳首はだめだったっけ?下着は見えてもいい?」と一方的に言うと、
「大丈夫だと思います」と杏奈は静かに答えた。

 僕は杏奈が乳房を出しパンティーを脱ぐ様子を撮りたいと思っていた。 
 低木に囲まれた一角にクロスを敷き杏奈を座らせた。

「僕がカメラを構えたら胸を見せて」と言うと、杏奈はあたりを見回したあとそっと胸元を開き乳房を露出した。

「パンティーを脱いでくれる?」と小声で言うと、杏奈はうなずきゆっくりとパンティーを膝下まで下げた。

「ヘアが見えているよ」と言うと、再び杏奈は小さくうなずいた。


            ⁂


□もう2月ですね。もう春はそこまでやってきています。この作品はうららかな2月に撮影し『妄想サロン』に収録したものです。



2013-02-05 : 記憶 : コメント : 2 :

『サイケ』・・・記憶



2003.12.12 model*ジャニス


             †

 ジャニスのアパートのドアを叩いた。
「いらっしゃい」
 ジャニスは笑顔で迎えてくれた。ジャニスは素敵な女だ。細い身体に縦じまのベルボトムのパンツ、そしてカーリーロングのヘアーなど全部がかっこいい。ジャニスの部屋は意図的に暗くしてあり、小物や楽器が一見無造作にディスプレイされていてちょっとサイケ調である。僕が撮影の説明を始めると、ジャニスはあぐらをかいて座りタバコに火を付けた。

「ある著名な写真家がパティー・スミスっていう歌手のアルバムジャケットを撮っていて、それで君もそんな感じで撮りたいと・・・」
「じゃあ、パティーをかけるね」
 と言ってCDを入れ替えるとパティー・スミスの曲が流れ始めた。僕は予想外の出来事に驚きを通り越して唖然とした。

「服を脱いでくれないかな」
「じゃあ背中を撮って」
「確か、その写真家とパティー・スミスは恋人同士だったんだよ。だから、僕たちもいずれやばい関係になるかも知れないよ」

             †


 この作品は僕の写真集『妄想サロン』の収録作。今回は別カットをアップした。この作品を引っぱり出した理由を説明しよう。文章中にある著名な写真家とは、ロバート・メイプルソープのことで、この写真は照明をメイプルソープ風にしている。
 写真塾のメンバーにヌードを撮っている人がいる。その方に僕がお薦めしたのがメイプルソープだった。そこで、この作品を思い出したというわけ。もちろん、その方にこれをご覧に入れる意味もある。




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2013-02-01 : 記憶 : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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