『爪切り』と『左足の指の間に』2作品撮影報告


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『爪切り』

2015.11.04 model*美乃里

 雲ひとつない快晴でしかも無風の摂氏18℃は、なんと人間を限りなく自由に振る舞わせる環境であろうか。そんな正午に、色白で清楚な出で立ちの女は椅子に座って爪切りを始めるのだが、それは女にとって性的行為への前ぶれであった。女はあぐらをかき白地に紺色の小さな花柄のフレアスカートを乱し真っ白な太ももを曝すと、右手に爪切りを持ち左足の親指から順番に爪を切りはじめた。女にとって爪を切ることは快感であるらしく、やがて下着を取り自らを指で慰めはじめた。そばに立ちただそれを眺める僕にとって正に青天の霹靂であった。



□この作品のカラー版は1/20発売の月刊カメラマン2月号に掲載されています。
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『左足の指の間に』

2015.11.04 model*美乃里

 女は板谷楓(イタヤカエデ)の黄色い落葉を拾って真っ白な左の足の親指と人差し指で器用に挟んだ。その女は女子高生に化けたが故に妖艶さばかりが目立っていた。たとえが難しいが、背徳感をともなったコスプレと言えばわかるだろうか。薄暗い灌木の中で女は黄色く色づいたイタヤカエデの大きな落葉の茎の部分を左足の親指と人差し指の間にはさみ、それを維持し続けていた。やがて女は制服のあちらこちらを乱し、僕に女体のあらゆる恥部をゆっくりと開放して見せるのであった。



□この作品は文章と違っていますが、同じ時の作品です。。








2016-01-24 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『フランス人形』・・・再掲載


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2015.8.25 model*ひな

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 ひなたの顔は小ぶりで愛らしい。髪はきれいにカールされた茶のロングヘアで、あちこちに飾りが施されて胸元が大きく開いたオーガンジー生地のスリップドレスをルーズに着こなしていた。その胸元には小柄な体にしては大きめの乳房が見えている。この娘と一緒にすごす時間は穏やかだった。その理由はわからない。

「君、フランス人形みたいだね」
「いえいえ」と笑い声。そこに何らかの嘘がありはしないかと勘ぐるが見つからない。ひなを藤椅子に座らせると周囲の景色とオーガンジーが混じり合って僅かに印象派の絵画みたいに見えた。

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□カラー作品は27th個展で展示しましたので今回はモノクロにしました。
□未発表カラー作品が2016.2月号月刊カメラマン(1/20発売)に掲載されます。
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2016-01-24 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『猥褻な川』・・・撮影報告


Flickr
https://www.flickr.com/photos/32111768@N05/24257061900/in/dateposted-public/

2015.12.02 model*詠子

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 僕が川に行く理由は、そこに僕が心に秘めている幾つかのエロスのうちのある一つのルーツがあるからだ。僕は川へ行くとかならず奇妙な感覚に襲われる。それは少年時代からずっと僕に付きまとっているもので邪悪かつ猥褻なものである。

 どんより曇った河川敷を女と歩いている。女は十数年前から僕の作品のモデル努めてくれているが撮影において馴れ合いはない。この女は歯に衣着せぬ言葉で作品について批評するところがあり時には少々手強い。この難しい女を連れて河川敷を歩いている。今日の僕は少々嫌味で、女が川の持っている邪悪をどう感じ取るか試してみようと考えていた。僕は女に胸を出せと言った。ただし丁寧な言葉で。しばらく歩いて橋の下に辿り着いた時、パンツを脱げと言った。ただし、丁寧かつ静かな口調で。さて、この場所で女と対峙し撮り続けるうち、ついに女はすべてをあからさまにしてしまった。

 川をどう感じた?そうね、エロいわね。
 とさり気なく言う女は何だかしみじみとして美しかった。

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□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。





2016-01-23 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『かぐはしき吐息もて』・・・撮影報告





2015.11.18 model*minori,erina

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 人にはときどき足が向く場所がある。そこへはほとんど無意識にたどり着ける。それはたいていの場合は安らぎを求めた結果である。しかし、心の深淵に潜む過去の苦い記憶とか、その逆に甘い誘惑を静かに横たえた鍾乳洞のような場所であるかもしれない。

 僕はふたりの女をつれて雨が降りそうな雲行きの中をあてもなく歩いていた。僕が女たちに求めたのは、人としてそして女性としての正しい在り方である。素直な気持を問いかけつづけた。女たちが互いにキスをするも良し、スカートをめくり下着の上からキスをするのも良い。そのあとのこと?それは女たちが決めることだ。僕はただの傍観者を決め込むだろう。やがて僕たちは橋の下へたどり着いた。そこで女たちは静かに湧きあがる愛情を型にしたのだった。

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そのかぐはしき吐息もて互いを見つめ
わたしの前でその白魚のごとき指で互いを慰むることなかれ
女たちよ 汝らはかなし。

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□この作品のカラー版はカメラマン誌2月号に掲載されています。
□別カットの無修正版は個展で発表します。
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2016-01-23 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『ゲンスブールを聴きながら』・・・撮影報告



2015.12.01 model*さくら

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 この女の丁寧な口調にはむやみに人を信用させる術が備わっている。そしてふとした時の切なげな表情も男を惑わすに十分である。もちろん、僕も女の魅力を知る男のひとりとして、虜にならないように気をつけている。僕は迷わず大きな橋の下へ女を誘った。犯罪の香のする場所はいつの時代も同じだ。川がそのひとつである。川に来ると何もかも流してくれるような気がする。

 誰が運んだか、それとも流れ着いたのか、その橋の下に朽ちかけた木の柱があった。僕は女をその柱に座らせストッキングを脱ぐように言うと従順だった。しかし、それもこの女の仕掛けた罠かもしれないと思った。次に胸を見せるように言った。やはり従順だった。朽ちた木の上で保守的な衣服を乱し大きめの乳房をあらわにし下から僕を見つめる女は刹那的で何とも言えない美しさがあった。

 この時、僕の頭にセルジュ・ゲンスブールのぬるいシャンソンが不気味に流れはじめて、この女に何だってできるような気がした。僕はこの女に思いを遂げて最後には捨てることだってできる。それは川がそいう場所だからである。

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□この作品のカラー版はカメラマン誌.2月号に掲載されています。
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2016-01-23 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『積雪の日』・・・撮影報告



2016.1.19 model*萌

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 娘は静寂を嫌がるように次々に話し言葉で時間の隙間を埋めていった。この娘は誰かのために癒しの時間を作ろうとしているに違いないだが。しかし僕が娘に求めたかったのは肝心な時に見せる本当の表情なのだった。

 積もった雪の上に娘を立たせると寒さのせいかお喋りをやめた。すると急に娘の内部に潜んでいた無垢さが見えてきた。
「君にお願いがある」「はい、何でしょうか」「ストッキングを下げてみてくれませんか。そして下着が見えるまでスカートを上げてくれませんか」
 寒さで頬を桃色に染めた娘が白い雪の上で見せた細い太ももと白い下着のエリアはとても清純で、ずっと昔どこかで見た懐かしいエロスを僕に思い出させていた。

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□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。



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『採血実習』・・・撮影報告



2016.1.17 model*たま子

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 枯葉で敷きつめられた地面は午後になって急に寒気が入ってきたため凍りつくような冷たさだった。その上に娘を仰向けに寝かせた。娘はストッキングを下げ透明なビニール製の管を白い下着の中へ太ももの付け根のあたりから通した。それでは膣口まで届かなそうであったので下着を下げて直せつ大陰唇の間へ忍ばせた。そでも奥まで届いていないことは容易に想像できた。娘に目で合図すると、両手の人差し指で管を奥の方へ導いた。「これは何ですか?」「僕がもっとも嫌いな採血です」

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□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。






2016-01-19 : 28thに向けて : コメント : 0 :

First Kiss


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2016.1.10 229th写真塾にて model*優花、ジェマ




□写真塾の参加者を若干名募集しています。



2016-01-19 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『スレた中学生』・・・撮影報告



2016.1.11 model*ひな

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 ひなは風邪をひいていた。しきりに鼻をかんでいた。なのに僕とひなは寒い屋外にいた。

 この子といると少年時代の混沌とした時期の記憶を語り合える不思議さがある。どこかへ行ってしまいたくなるほどにもがいた娘は結局明るさを失わないでいられたらしい。もし僕がこの娘の彼氏だとしたらと想像すると、優しく包んであげたい気持ちと冷たい地面に這いつくばらせ靴で背中を踏んでしまいたいような乱暴な気持ちの、その両方が湧いてくるのだ。なぜだ?

“あたしがあの街へ通い始めたのは中3だったの。あたしには友だちがたくさんいたの、あの街に行けばだけど”
“ぼくは中1が楽しかった。ぼくが夢中になったのは覗き”
“きょうはあたしセーラーなんです”と言ってコートを脱ぐと薄っぺらな制服を着ていた。
“なるほどコスプレだな”と僕はつぶやいた。
“うん、だけどこれがわたしの制服なんです”
 僕はその言葉にハッとした。なるほどコスプレっていうのがその人間にとって生きるスタイルということもあるのかと。事実、この子はスレてはいるが中学生のようで可愛気があった。

“わたしどうしたらいい?”
“とりあえずパンチラかな”というとひなの表情が少し曇った。

 帰りにコンビニへ立ち寄りテッシュペーパーと暖かい缶紅茶を買ってひなに渡し別れた。

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□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。





2016-01-12 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『逆光は神の光』・・・撮影報告


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2015.11.26 model*ジェマ

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 少年だったころ、僕は逆光を愛していた。世の中がまるで万華鏡の中にあるがごとく、光の角度の違いで輝き方が変化する美しさに魅了された。初めてカメラを持ったときも逆光で撮りたいと考えたのは当然だった。光の方向に向いてシャッターを押した。現像すると、そこには思いもよらぬ世界があった。

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 太陽は低い角度で射していた。もちろん僕は娘を太陽の側に立たせた。ああ、半世紀前と太陽はちっとも変わらないんだ!僕の心に懐かしさがこみ上げた。娘よ、僕の前でストッキングを脱ぎなさい。逆光の中で娘は僕に従った。そして清純な娘の伸びやかな肢体はシルエットとなって僕を誘惑した。
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 娘の存在を半世紀前に戻すことはできないだろうか、と妄想した。少年だったころ、世の中のすべての女たちが正座していた。僕は娘をさざんかの丈の低い樹の脇に正座するように言った。娘が草むらに正座すると、その姿は逆光に照らされまるで神の子のようだった。

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□これまで掲載していたカラーをモノクロに差しかえました。



2016-01-10 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『椿の花であることを願う』


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2015.11.07 model*美月

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 娘が薄手でクリーム色のトレンチコートを着て現れたことは、秋が深まっていることを僕に教えてくれた。娘の顔は小ぶりで首が長くおちょぼ口、華奢な身体は一輪の花のように可憐な香がした。僕は乙女チックな大正ロマンを代表する平面的な絵を思い浮かべた。娘はじゅうたんのように敷き詰められた茶色の落葉を踏んでさくさく音をたてて歩いた。しかし娘は静かである。娘の方を見たが笑顔を返すだけである。娘のバッグに描かれた赤い花が秋一色に一石を投じたように思えた。僕はその花が椿であることを願った。

 立ち止まり、娘にスカートをあげて下着を見せるように言う。そして下着を取るように言った。娘は低い椅子に腰掛けて両脚を開くとバッグからボールペンとメモ帳を出し何か描きはじめた。穏やかな風景の中でただバッグに描かれた赤い花と娘の股間だけがひかり輝いていた。

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□個展では別のカットを展示します。。




2016-01-06 : 28thに向けて : コメント : 0 :

『やっぱり君か。』・・・はじまりの詩



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 毎年この時期にやってくる、少し休んで再び撮り始めることへの希望と不安はいったい何だろう。凄く撮りたい、だけど何も思いつかない。食べたいものがある、それが何だか曖昧なうえに作るのさえ面倒である。誰かに会いたい、だけどこれが最後だと思うとしんどい。聴きたい曲がある、だけど古いレコードを探し出せるだろうか。お気に入りのあの本とあの漫画を読みたい、だけどまだ読んだことのない物語の世界へ迷い込んでみたい気もする。結局僕は何もしない。ただヴァン・モリソンの曲を聴いて怠惰な時間を過ごしてしまう。

 休むのも善いんだよ大切なことだ、と言う人もいるが僕はそう思わない。人は休むと次の始まりがつらくなる。継続がいい、休息は精神的に良いことではない。作品をつくるためには空白を避けできる限り継続を選ぶべきだ。そして僕はずっとそうしてきた。

 女の子たちに撮らせてくれとメールした。すぐに返信をくれた子、やっぱり君か。胸が熱くなる。

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□今年もよろしくお願いします。。。



2016-01-03 : 28thに向けて : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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