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『風にさそわれて』


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2018.5.25 model*きら

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 娘をスカウトしました。

 ふと眼の前を通り過ぎて行く娘の姿に僕の青春を重ねてみましたが、そこには僕の青春時代の欠片もありませんでした。声をかけると、それは可愛らしい笑顔でした。彼女が今、青春のまっただ中にいることが伝わってきましたが、同時に僕の時代とは青春の意味さえ違っていると感じたりもしました。僕とは別世界の娘にとても興味を持ち、是非撮りたいと思ったのです。

 娘はきらと言います。やっと再会できました。もうすぐ梅雨空がやってきそうな今日ですが、緑の中は弱い風が吹いています。その風にさそわれて樹々に囲まれた一角にやってくると、小鳥たちはさえずり、やや傾きかけた日射しは、きらを慈しむように包みました。きらは自然も友だちにしてしまう、それはそれは魅力的な女の子なのです。

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□このスカウトシリーズ作品に興味がある人は拍手してください。
□この作品(他のカットかも)は九月の個展で展示します。



2018-05-26 : スカウト : コメント : 0 :

『メルヘンとエロスの関係』


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2018.5.18 model*ぴぴ

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 娘をスカウトしました。娘の雪のように白くきめの細かい肌は美しく光っていました。横顔は童顔でしたが、躰を見るとすっかり大人で日本美人だと思いました。声をかけると、明るく対応してくれたのが印象的でした。

 あれから三週間ほど経った今日、娘と再会したのです。娘は何に対しても「カワイイ!」とメルへンチックに反応します。そんな娘を喜ばせようと、僕はバッグから鋏を出して、野草の中から黄色い花だけを摘んで小さな花束を作りました。

 椅子に座ってもらい、少しだけ肌を見せてもらうことにしました。まず肩を出してくれたのですが、その肌の美しさを目の当たりにした時、スカウトした時の感動が甦りました。僕は娘に気づかれないように静かに息を呑んで心を整えたのです。そして、娘の乳房のあまりの美しさについては、誤解を恐れて最後まで言葉にすることすらしませんでした。つまり、言葉の次に行動が続いているような気がしたのです。僕は娘といる間、度々メルヘンを口にして心の中にあるエロスを隠し続けました。

「小鳥のさえずりを聴いてごらん」と言うと、娘の中に何かしら変化があったようで、穏やかな表情になりました。
「君って、日本美人だね」
「そうでしょうか?」
「それも、飛び切り上等のね・・・」

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□この作品(他のカットかも)は九月の個展で展示します。



2018-05-19 : スカウト : コメント : 0 :

『愛しきソバージュ』

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2018.5.15 model*理絵子

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 娘をスカウトしました。彼女の横顔を見ときの胸のトキメキを写真にしたいと思ったのです。娘の第一印象はミステリアスで、ソバージュのヘアスタイルが似合っていました。ボサノヴァの流れる昼下がりの喫茶店でブラックコーヒーを飲みながらお互いにミステリー小説など読みながら過ごせたら、そう思わせる女の子でした。

 あれから一週間が経ちました。今日の暑さは夏が来たみたいです。約束の場所に現れた理絵子の髪はあの日と同じソバージュで、この日射しはエキゾチックな理絵子への歓迎の意味なのでしょう。理絵子にカメラを向けました。彼女が創る空間とゆるやかな時間の流れは麻酔のように僕の精神を支配して行きました。僕は理絵子に背中を撮りたいと言いました。すると上着を脱ぎ、脱いだ上着で胸を隠しました。理絵子の背中は引き締まって美しい背中でした。

 もっと理絵子の側にいて、もっと彼女のことを知りたいと思いました。それほど魅力的な女の子でした。おそらく、揺るぎない美学を内側に秘めているからでしょう。彼女と別れたあと、また撮りたいと強く思いました。いえ、本当は会いたいという気持でした。

 僕はジョアン・ジルベルトの名曲『セガ・ジ・サウダージ/想いあふれて』を繰り返し聴きながら、そして理絵子の背中を思い浮かべてこの文章を書いています。

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2018-05-17 : スカウト : コメント : 0 :

『禁断の香り』

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2018.5.6 model*Olivia

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 娘が僕に対して親戚のような気持を抱いていると感じることがあります。おそらく何かを勘違いしているのだと思うのです。それがどうということはありませんが、その事実は僕の心の中に少し暗い陰を落とすことがあります。つまり、少し近親相姦的な匂いのする愛情表現をしてしまう、と言えばわかって頂けるでしょうか。

 初夏でした。僕は娘を連れて適当な日陰を探しました。人の気配から逃れるためでもありました。標準レンズを着けたカメラのファインダーに娘を入れると心の中で微かな震えがありました。この距離感は僕が何十年もの間撮り続けてきたものです。本当に近づいてはならないモノが眼の前にある時、人はもっとも精神を乱すのです。

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□この作品に興味がある人は拍手をしてください。





2018-05-15 : 32th個展に向けて : コメント : 0 :

『そして君に会えました』

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2018.5.5 model*わおん

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 誰かに会いたいと思って街へ出ました。でも、女の子たちを眺めていただけで真剣に探してはいませんでした。「僕は何をしているんだろう?」という言葉が頭をよぎりました。でも、この街を離れる勇気もなかったと思います。そして君に会えました。その娘は僕の眼の前に立っていました。黒い髪、白い肌に薄化粧、そして清い瞳の女の子でした。今の東京では目立たない部類に入る娘ですが実は希少なのです。この子こそ僕が探していた純潔な女の子なのです。
「すいません。あなたを撮らせてください」
「・・・」

 娘を連れて初夏の武蔵野に来ています。木漏れ日の小径に立った娘は正に純潔でした。手には大事そうにリコーダーを携えていました。娘は演奏家?実は、家を出るまで娘が好きだと言う曲を繰り返し聴いていましたから、ファインダーの中に娘を入れた途端にバロック音楽が流れてきたのです。僕は娘の純潔をさらに際だたせたいと考えました。
「君の肩を見せてください」
「・・・」
「君の心の中で邪悪なことを考えてみてください」
「・・・」

 こうして僕は初夏というの儀式の中で純潔を写真にすることができたのです。

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□この時の別カットを九月の個展で展示予定。興味のある人は拍手をして。。



2018-05-06 : 32th個展に向けて : コメント : 0 :
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Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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