『あの夏の匂い』・・・第四章

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2008夏・府中にて model*asuna
 あなたの眼について

          ☆

 女と会ったのはブロードウェイ。僕が声をかけるタイプではない。女は少女に所属していながらも、女として心に迷いを抱きながら街を彷徨っていた。勘ぐり屋の僕にはそう見えた。中野にはあらゆる女を囲い込む幅があるし、隙間だらけの心を持て余す男もやってくる。もちろんその男は僕だ。男と女を引き合わせるのがブロードウェイである。

「モデルやらない?」
「やります」
「ほんとに?」
「ほんとに」

 彼女のカラーコンタクトが何色だったかどうしても思い出せない。僕は細工をする女が嫌いだ。だけどこの女には惹かれていた。悪気がないからだ。女はすべてをオシャレで片付けてしまうのだろうけど、男はそれほど器用ではない。

 僕は今の明日菜に会ってみたいと思う。

          ☆


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2012-03-03 : 記憶 : コメント : 0 :
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プロフィール

ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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