『たま子の血とスイカ』


2012.6.17 model*たま子

 少年時代、梅雨の季節に思ったことは、早く夏休みにならないかな、ということだった。ただ学校へ行かなくて良いということが夏を待つ理由だった。好きな女の子に会えなくなるいことは残念だったけれど、それを割り引いても一人遊びができる夏を選んだ。いざ、待望の夏休みになると、好きな子に会いたくてしかたがなくて、毎晩のように倒錯した夢を観ていた。

          ♧

 梅雨の晴れ間に、うるわしくも愛らしいたま子と二人きりで河原を歩いていた。たま子は半袖の丸襟のブラウスと紺の吊りスカートを着ている。そして手には八分の一カットのスイカの入ったレジ袋をぶら下げている。

「スイカは好き?」
「あ、はい。嫌いです」
「はあ?」
「食べるのは好きですが、食べた後のねばりが嫌いです」

 僕は川岸の石の上に靴を脱ぎ撮影の準備を終えた。そして、浅瀬に入った僕は上流に向けてカメラを構え、そこへスイカを両手で持ったたま子を立たせた。

「スイカを食べてごらん」
「あ、はい」
「食べながら座ってごらん」
「スカートが濡れてしまいます」
「座ったらスカートを上げて太腿を出してごらん。少女のように無造作に・・・」
「・・・」

 たま子は浅瀬に座った。スカートもその下の太腿もお尻も全部濡れてしまっただろう。さらに僕はたま子が手に持ったスイカを割って、手で赤い果汁を絞って白いブラウスの胸のあたりを濡らした。

「赤い果汁は君の血だよ」
「あ、はい」

 これは、少年の僕が観た、倒錯した夏の夜の夢の再現のようであり、僕のエロスの源泉のひとつでもありそうな、そんなシーンだったように思う。 

           ♧

□撮影させてくれたモデルに深く感謝します。
□この作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。。。
 


         *-*-*-*-*


2012-06-18 : リトルファンタジー2012 : コメント : 0 :
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Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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