『ロケ地の選び方』

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 僕が写真を撮る場所はいつも同じ公園と川。僕のロケ地は故郷へとつながっている。

          ☆

 カメラを持つと気分は少年時代に戻ってしまう。その時の僕の年齢は10才〜17才の間である。つまり、故郷にいた時代の僕。

 僕が東京で写真を撮ることは、東京の風景の中で故郷に似ている場所を探して、そこで故郷を思い出しているにすぎないかもしれない。

 「故郷は遠きにありて思ふもの・・・」という室生犀星の想いを共有する僕は、自分が故郷から離れた場所に隔離された哀れな存在だと自覚している。

 そんな僕の作品にはおびただしい数の女の子が登場する。僕は彼女たちに都会と故郷の距離を埋める役割を担わせている。つまり僕は、昭和四十年代に故郷で見た女の子と東京で僕のカメラの前に立つ女の子は基本的に同じだと結論づけている。

 僕は女の子の写真をどんなにたくさん撮ってもどこか満されない。それは故郷への想いに似ている。やがて僕は、満たされないことこそが真実を撮った証拠だと気づくのだが、それもまた寂しいことなのである。

 もしあなたがロケ地に迷ったら、あなたの故郷につながる場所にしなさい。そこで撮った世界はあなたの心に近いはずだから。


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□CONTAX RTS Planar50/1.4....掲載写真はいずれも2010年5月に大分県玖珠町にて撮影。



2012-11-14 : 写真塾 : コメント : 0 :
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1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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