『サイケ』・・・記憶



2003.12.12 model*ジャニス


             †

 ジャニスのアパートのドアを叩いた。
「いらっしゃい」
 ジャニスは笑顔で迎えてくれた。ジャニスは素敵な女だ。細い身体に縦じまのベルボトムのパンツ、そしてカーリーロングのヘアーなど全部がかっこいい。ジャニスの部屋は意図的に暗くしてあり、小物や楽器が一見無造作にディスプレイされていてちょっとサイケ調である。僕が撮影の説明を始めると、ジャニスはあぐらをかいて座りタバコに火を付けた。

「ある著名な写真家がパティー・スミスっていう歌手のアルバムジャケットを撮っていて、それで君もそんな感じで撮りたいと・・・」
「じゃあ、パティーをかけるね」
 と言ってCDを入れ替えるとパティー・スミスの曲が流れ始めた。僕は予想外の出来事に驚きを通り越して唖然とした。

「服を脱いでくれないかな」
「じゃあ背中を撮って」
「確か、その写真家とパティー・スミスは恋人同士だったんだよ。だから、僕たちもいずれやばい関係になるかも知れないよ」

             †


 この作品は僕の写真集『妄想サロン』の収録作。今回は別カットをアップした。この作品を引っぱり出した理由を説明しよう。文章中にある著名な写真家とは、ロバート・メイプルソープのことで、この写真は照明をメイプルソープ風にしている。
 写真塾のメンバーにヌードを撮っている人がいる。その方に僕がお薦めしたのがメイプルソープだった。そこで、この作品を思い出したというわけ。もちろん、その方にこれをご覧に入れる意味もある。




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2013-02-01 : 記憶 : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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