『新卒OLの思い出』


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2013.4.1 中野にて

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 1974年に僕は東京への大学へやってきた。下宿のある高田馬場から山手線に乗り池袋から丸ノ内線に乗換えるのが大学への通学経路で、午前8時半ごろの電車はいずれも想像を絶する混雑だった。否応なしにたまたま近くに乗り合わせた女性に身体が密着する。見ず知らずの若い女に触れるなんて田舎では絶対にありえないことだ。

 丸ノ内線の戸口付近で若い女性に向き合って身体を密着させてしまい、どうにも身動きがとれなくなった。しかもどういうわけか、僕の左手は彼女の股間にあり、手のひらを彼女の方へ向けてしまっていたのだ。手を移動しようとしても周囲から圧力がかかっていてまったく動かせなかった。僕の手ははっきりと彼女のかたちを把握していた。それほど、完全に密着していたのだった。

 彼女は新卒のOLのようだった。つまり、僕にとっては年上のお姉さんだった。僕は彼女と眼が合った。何とも微妙な感じだった。あれから39年が経った今も、僕の左の手の平の中に彼女がいる。


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2013-04-24 : スナップ : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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