『萌の詩』・・・作品




2013.6.27 model*萌

 萌から送られて来たメールは3ヶ月半のあいだ迷惑メールボックスの中にあった。メールにはバストショットと全身の2枚の写真が添付されていた他には、18才、高校生、特技や趣味は料理と洋服のリメイク、とだけ書かれてあった。

                ⁂

「頂いたメールが迷惑メールとして処理されているのを先ほど見つけました。本当にごめんなさい。もし、まだモデルにご興味がありましたらお返事ください」
「こんにちは、お返事ありがとうございます。是非、よろしくお願いします」

                ⁂

 メールの中の萌は正直だった。はぐらかしたくなるような質問にも告白さながらに応えた。質問のたびに返ってくる萌の告白を読むのが楽しみだった。ついに、今日撮影をすることになった。迷惑ボックスの中の萌を発見した日からわずか五日しかたっていない。

 駅で萌と会った。季節はずれの赤い長袖のカーディガンを着ていた。それから、いろいろあって・・・、最終的に郊外の公園へやってきた。空は青く雲は白い。まるで真夏みたいだった。草むらに萌を座らせて、ノートとボールペンを渡し「詩を書いてください」と言うと、彼女はそれに従い黙々とノートに向かった。

 萌は静寂を作り出すことができる。喋らないこと、何も気を遣わせないこと、そこには静寂があった。現代人というものは、常時何らかのコミュニケーションを必要としていて、それが僕には騒がしく感じる時がある。しかし、萌にはそれがない。静寂の中で詩を書く乙女の乱れたスカートとブラウス。その姿にエロスを感じた。

                ⁂
                ⁂



□個展では別カットを掲載する可能性があります。。








2013-07-07 : ファンタジー2013 : コメント : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

プロフィール

ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
このブログのすべての写真や文章などコンテンツの無断コピー、無断転用を禁じます。

月別アーカイブ

ブログ内検索

FC2カウンター