『エロスへの曳航』・・・1968年4月の思い出

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 僕はいつのまにか穴の虜になった。まるで股間にできたたちの悪い皮膚病のように四六時中その穴のことが気になって仕方がなかった。その穴とは、教室の床の木板にあった節が抜け落ちてできた指の爪ぐらいの大きさの穴だった。その穴の真下へは教室の外のコンクリートの基礎部分から床下へ入り、中腰の姿勢で右に左に折れると辿り着くことができた。

 穴から見た世界は、実際のその場所とはまったく違った。穴から見上げるという不自由さのせいからか、空間全体に悪の香が漂い魔界のようだった。いつも僕が過ごしている教室にはどうしても見えなかった。

 その穴は、教室の黒板を背にして左側にあって、ちょうど一番前の席の廊下側から二番目の机の真下にあった。そして、そこは女子バレー部のキャプテンの席だった。

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□1968年4月、僕は中学へ進学したばかりで心の中にエロスが確実に育った時期でした。つづきを知りたい方は拍手をお願いします。





2013-10-02 : 『妄想少年ものがたり』 : コメント : 0 :
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1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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