『下流で生まれた少女』

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 僕が生まれた小さな町は九州一の大河・筑後川の上流玖珠川のほとりにひっそりとあって、川はさらに上流へさかのぼれば九重連山の源流へとつづいている。僕が玖珠川の土手に立つとき、東には煙たつ硫黄山が行く手を阻み、西へ流れる川はやがて切り立った峡谷へと落ちて行く。少年の僕はこの閉塞した故郷を離れることは難しいと感じていた。

 しかし、僕はいずれ川を下るだろう。そして東京へ向かうだろう。そこで僕を待っている人がいるのではないか、そんなことを考えたことが一度ならずとあったのを憶えている。

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 ようこと会ったのは僕の個展の会場だった。ほんの短い時間だったし、僕の作品を好きだと言ってくれた言葉を拡大解釈しただけなのかもしれないけれど、僕は彼女とどこか馴染んだというか、近しいものを感じていた。
 そして2ヶ月たち、昨日になってようこが筑後川のほとりで育った女の子だと知った。僕が筑後川の上流である玖珠川の土手で抱いた妄想を下流で育ったようこをモデルに撮りたいという想いの根底には、少年時代に授かった生まれたてのエロスへのノスタルジーがある。


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2013-10-04 : 26th個展へ : コメント : 0 :
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プロフィール

ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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