『赤い冬』・・・作品


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2014.1.19 model*中里梓

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 晴れてはいるが北風がやや強く吹いている。だけど17才は寒さを味わっている余裕などない。じっとしていたら心は凍りつき、その間に青春は通りすぎる。17才の梓は冬なんかに負けるわけにはいかない。僕に<内向的才能に溢れた人格障害寸前>とか<理想の未来なんて用意されていない>とか<その幻想のままで終わって行って良いわけないだろう>などというフレーズが印象的なJpopを教えてくれた梓は、真っすぐな女の子だった。

「さあ梓、赤いパサディナの花束を抱き風の方向に立って寒さなんかに負けないとう気持ちを見せてくれ。たとえば、その制服を乱し肌を出して冬をやり過ぎる気持ちを見せてごらん」

 梓はパサディナと同じ色のルージュを野性的な唇に塗るとブラウスのボタンを外しチェックのネクタイをルーズにして右肩を北風にさらした。

「梓、君の肩って何て白いんだ・・・」
「あ、はい」

 撮影後、17才の使者が置き去りにしたフレーズがいつまでも僕の心に響いていた。

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□この作品はフィルムが切断されています。これは切現テストをした部分です。経験のない方にはお分かりにならないかもしれませんが、切現テストはプロにとってとりわけポジフィルムを現像するときの常道手段のひとつです。でも、最近はこれをやる人はほとんどいないかもしれません。




2014-01-28 : 26th個展へ : コメント : 0 :
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1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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