『美空ひばり』



                  ⁂

 少年時代からずっと大嫌いだった美空ひばりを彼女の聖地で聴くことになったのは、田舎から出てきた高齢の祖母に見せてあげるためにわたしが付添い役にならざるをえなかったからである。
 美空ひばりの歌はわたしの魂を揺さぶり、今もひばりを聴くとその時に長時間つづいた身体の震えと手のひらの汗のぬめりを思い出すのである。それは、わたしが日本人であることがはっきりわかった瞬間だった。

 1977年の夏、わたしは新宿コマ劇場で美空ひばりの歌に犯された。以来、わたしは美空ひばりのファンである。
 
                  ⁂



2014-09-04 : コラム : コメント : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

プロフィール

ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
このブログのすべての写真や文章などコンテンツの無断コピー、無断転用を禁じます。

月別アーカイブ

ブログ内検索

FC2カウンター