『椿の花であることを願う』


20151107mizuki015-2のコピー


2015.11.07 model*美月

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 娘が薄手でクリーム色のトレンチコートを着て現れたことは、秋が深まっていることを僕に教えてくれた。娘の顔は小ぶりで首が長くおちょぼ口、華奢な身体は一輪の花のように可憐な香がした。僕は乙女チックな大正ロマンを代表する平面的な絵を思い浮かべた。娘はじゅうたんのように敷き詰められた茶色の落葉を踏んでさくさく音をたてて歩いた。しかし娘は静かである。娘の方を見たが笑顔を返すだけである。娘のバッグに描かれた赤い花が秋一色に一石を投じたように思えた。僕はその花が椿であることを願った。

 立ち止まり、娘にスカートをあげて下着を見せるように言う。そして下着を取るように言った。娘は低い椅子に腰掛けて両脚を開くとバッグからボールペンとメモ帳を出し何か描きはじめた。穏やかな風景の中でただバッグに描かれた赤い花と娘の股間だけがひかり輝いていた。

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□個展では別のカットを展示します。。




2016-01-06 : 28thに向けて : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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