『性問題の研究』・・・撮影報告


2016.2.6 model*うい

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 昨日ダミアンからフランスの印刷所でMOSOを刷り始めたと連絡が来たのだが、僕にとってかなり大きいはずのその知らせは、突然ういが僕の前に戻ってきた驚きに掻き消されてしまった。「平和でない精神的な倒錯の状況に平和を感じてしまう」と、ういのメール。「ういは、かろうじて平凡で清純な姿を保っているのだろう」と僕は返した。

 僕たちは真冬の河原に辿りついた。

 ういはどうしてあんな本を持っているだろう。「なぜ?」「ええ、これは私の・・・」ういは何か言おうとしてやめてしまった。その本のタイトルは『性問題の研究』で、性に関する真面目な論文集のようだった。それはういの僕への挑戦?などと考えてみたが、ういがそれを持参した本当の意味はわからない。
 撮影は遊びではない、そう自分に言い聞かせるため、いや本当はういにわからせるために、僕はこの清純で乙女チックかつ罪なき娘に対してどこか命令的にならざるを得なかった。まず、寒い河原に立ち『性問題の研究』を抱いたういにスカートをたくし上げるように指示したのである。当然だが、その先はただエスカレートするばかりで決して後戻りすることはなかった。撮影中バックに流れる曲はピアノトリオが演奏する『Exit music』である。それは僕が13才の僕を刺激した映画ロミオとジュリエットのエンディングテーマだった。

 僕はまた、これは恋ではないという強い意志を示すように凍える娘に命令をつづけたのだった。

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2016-02-07 : 28thに向けて : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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