『秋の組曲』

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 僕が中学一年生のとき教室のあちこちに穴があった。たとえば、教室の後方の壁にある連絡用の黒板のすぐ横や天井そして女子生徒の机の下などにあった。それは覗き穴だった。僕はその三つの穴を時と場合によって選んで訪れた。
 何を覗くかというと、放課後女の子たちが談笑する教室の風景や体育のための更衣、そして机に座って勉強をしている女の子のスカートの中だった。この素晴らしい経験がもたらしたものは、13才までに覗きというものにごく自然に慣れ親しみ成人を待たずに変態化したことだろう。そして、心の中に覗き見た女の子たちの残像が固まっておそらくエロスの成長はそこで停止した。
 信じてもらえる自信はないが、一番印象に残っているのは放課後の教室で女の子たち数人が談笑している場面である。女の子だけの世界を異性の僕が覗き見する状況の素晴らしさは、三島が『午後の曳航』に書いてあるとおりである。(三島の場合は対象が美しい母であったが・・・)

 僕はカーステレオから『フランス組曲』を流しながら覗きの経験を三人娘に熱く語った。僕は覗き見たあの放課後の思い出を甦らせるためにこの三人を連れて車で郊外へやってきた。秋の陽射しはやわらかく照らし女の子たちを包む世界のすべてがセピア色だった。僕はそのノスタルジックな楽園で思う存分女の子たちの放課後を撮影したのだった。たとえば、三人が輪になって遊んだり、列になって一人足りないアビーロード歩きをしたり、女の子同士頬ずりをしたり、ルーズに座った女の子の下着が見えたり、さらに下着さえ脱いで股間を開いて読書したり・・・。

 思う存分放課後を撮った僕はついに目眩とともに立ち尽くし、色づき始めた樹々の葉っぱが雲ひとつない秋空に浮き立つのをただ眺めていた。そして、<あの日々こそ僕がいちばん幸福な時代だったんだな>、、そう心の中でつぶやいたのだった。



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□モノクロは修正しています。無修正版は27th個展にて展示します。



 
2014-10-30 : 未分類 : コメント : 0 :
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1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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