『罪な肢体』 ・・・撮影報告


2016.6.25*modelわかな

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 女は細く長い手足をしていた。瓜実顔の女の顔を見ていると自然に古(いにしえ)というものを想像してしまった。ふと美人幽霊画の掛け軸が僕の頭をよぎり、もしやこの女は幽霊ではと思った。はっと現実に戻れたのは、無風なのになぜか女の白いプリーツスカートが舞ったときエレガントな下着を着けていることがわかったからだ。「花を摘みなさい」と言って女に生け花用のハサミを渡すと、女はすっと僕のそばを離れ歩き去ってしまった。
 しばらくして女は野草の束を抱いて僕のいる薮の中に戻ってきた。そしてまた僕の前に静かに立った。女の肌はさっきよりもっと白くなって透けていた。「あなたには人とは思えないような美が備わっている」と女に言ったあと、僕の背筋に冷たいものが走った。

「どんな写真を撮りましょうか」
「おまかせいたします」

 それにしても何と美しい肢体だろう。美しいことを通り越していて、美的ではあるが、僕自身冷静に撮影できるのかと少し怖かった。

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□この作品は月刊カメラマン8月号(7/20発売)に掲載されます。




2016-06-26 : 28thに向けて : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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