『胡桃電車』+『それは夢の中』2作品



<はじまり>

 予想もしなかった娘との再会がとても嬉しいのは言うまでもない。でも何だか息苦ささえ感じるのは、すでに娘に向かいはじめた特別な気持ちのせいなのか、それとも、いずれ執拗にエロスを求めてしまう自らを予見してのことなのか。いずれにしても、もう後戻りできないことだけは確かだ。

 娘、つまり栞和をひと言で表現するなら聡明な娘で、世間的な評価をすればこれほどの才媛は滅多にいない。しかし栞和にそれを鼻にかけるようなところは微塵もない。実際こんな娘に未だかつて会った事がない。小説やコミックの世界にかろうじて存在しているかもしれないのだが。
 日本的可愛らしさのある外見と、それ以上に質素な心を併せ持った娘とは、僕にとって理想でありずっと探し続けて来た存在だと言って過言でない。栞和への愛に限界があることに失望を感じるが、反対に文学的な意味合いにおいて希望がある。

 さあ、今日は栞和との数ヶ月に及ぶ旅(撮影)のはじめよう。

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『胡桃電車』栞和その1

2017.4.6 model*栞和

 栞和は白地に小さい花を散りばめた清楚なワンンピースを着ている。その衣装は僕のリクエストだった。僕は栞和に胡桃を十数個プレゼントし、そして電車に乗った。なぜ栞和が胡桃にこだわるのかは知らない。栞和は電車の座席にその胡桃をばら蒔いて、その中の数個を手のひらに載せた。僕は心臓が飛び出しそうなぐらいドキドキしながら栞和に合図する。その意味はスカートを上げて下着を見せなさい、という意味だ。そして、栞和はそのとおりにした。ファインダーの中の栞和は終止恥ずかしそうにしていたことが僕の心を打った。

「ありがとう、栞和!」
「こちらこそ、ありがとうございます」と言って、栞和は深く頭を下げて僕に向かって礼を言った。

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『それは夢の中』栞和その2

2017.4.6 model*栞和

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 フレンチスリーブのチェックのブラウスとフレアスカート姿の栞和は昭和の女子大生のコスチューム。僕たちは川原を歩いた。栞和は清純な笑顔を絶やさない。そんな彼女に僕は申し訳ない気持ちだった。何故なら、これから栞和に対して乳房を見せるように言わなければならないし、下着を下げてヘアを見せなさい、と言わなければならいのだから。僕がそれを栞和に伝えたとしたら、どうなるのか。誠実な娘だから、僕が言ったとおりに真面目な顔で応えるに違いないと思う反面、「わたし出来ません」と言って泣きながら僕の前から走り去るかもしれないとも思った。

 ついに僕はいつもの僕より真面目な口調で乳房を見せなさいと言った。栞和はそれに無言で応えた。次に下着を下げてヘアを見せなさいと続けると、やはり栞和はそれに無言で従ったのだった。強い南風が栞和の柔肌の乳房に吹き、処女のようなヘアを揺らした。それはまるで夢の中の出来事のようだった。

「ありがとう、栞和!また撮らせてくれる?」
「こちらこそ、また撮ってください」

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2017-04-07 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :
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1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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