『この季節だからこそ』


2017.4.17 model*栞和

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 栞和と微妙な季節を歩く。春だろうけれど初夏のような風と日射しがある。僕らの関係も季節同様に微妙で、どこまでも好きに撮らせてもらえるようでもあり、突然見えない壁が現れてその先は断られるかもしれない。今日は二度目の撮影なのだが、二人の間にはまだ少なからず緊張があって馴れ合いは感じられない。娘は一見まったく正直そのものである。しかし、娘のかけひきのない真面目さが所以にかえって心中を測れない。ノーサインで投げ込む投手の配球が読めないのと同じようなものだろうか。

 地面に咲くタンポポの脇に立ってスカートを上げるように言った。栞和はそれに従った。ピンク色の花を咲かせた灌木の脇にゴザを敷き、その上に座わらせて足を僅かに開いて太腿の奥を見せるように指示すると、栞和はそれにも従った。さらに雑草と添い寝してスカートを上げるように言うと、やはり従った。僕はどこまで大丈夫なんだろうという期待を持つことに疲れ始めていた。

 電車に乗った。横顔を見て栞和の心中を探ろうとしたが益々わからなくなった。終点まで行って川原を歩く。たった2週間で川辺まで辿り着けないほどに草の丈が高くなっていた。行けるところまで行き立ち止まると、栞和に胸を見せるように言った。すると栞和は素直に従った。次に下着を下げるように言うと、後ろを向いていて欲しいと言った。数十秒経って振り向くと、膝の上まで白い下着を下げていた。さらに、スカートをもっと上げてくれと注文すると、その通りにした。栞和の顔をまじまじと見た。美しい瞳と屈託のない笑顔。今この先の言葉を口にすべきなのか、やはり次の撮影機会を待つしかないと結論づけたのだった。

 これほどに正直で可愛らしい娘に対してエロチックな写真を撮れるなんて何と贅沢なことだろうと思うのだが、反面その悩ましさは半端なものではない。

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□この日撮った一連の作品をご覧になりたい方は拍手をお願いします。


2017-04-17 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :
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1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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