『都電ろまん』



2017.5.20 model*麻菜

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 今日の強い日射しは夏が来たのではないかと思うぐらいだ。僕は下街チックな娘と都電に乗って、はっぴいえんどの『風街ろまん』を口ずさんでいる。

「どこまで行くのですか?」
「わからない。いちおう終点の三ノ輪橋まで行くつもりだけど、突然降りると言うかも知れない」
「そうなんですか」

 車窓を流れて行く線路脇の夥しい薔薇の花を見たとき、次で降りてしまおうと思ったけど、ずっと娘と電車に乗っていたくて、やっぱり降りないよ、と目で娘に合図したのだった。

「君、いつもより可愛いね」
「そんなことありません」
「いや、ほんとのことだよ」
「いつものわたしですよ」

 娘とはいつも東京の西の方で会うけれど、東の方、つまり下街で会う方がずっと可愛らしく感じた。土地との相性によって女の子の可愛らしさの度合いに変化があることがわかった。それも劇的に。

*
ちんちん電車はゆかいだ
女の子を可愛らしく見せてしまう魔法の電車
もちろん、この娘はもともとかわいいんだけどね
ああ鉄道が好きだよ
ああ僕はとても幸せ
都電ろまん 都電ろまん


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2017-05-20 : 30th個展へ向けて : コメント : 0 :
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Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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