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『梅雨晴れのワン・ノート・サンバ』

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2018.06.09 model*理絵子

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 再びソバージュの娘を撮れると思うと胸がときめいた。数日前の天気予報を覆し見事な梅雨晴れは、またしてもこの娘が夏を持って来たのに違いないのです。
 スカウトした日のことを思い出す。ソバージュの髪に見え隠れしていた横顔がなんとも素敵だった。そして僕の耳にはボサノバが聴こえていたのです。その理由は理絵子の声と話し方に関係があると気づきました。理絵子は抑揚を抑えたトーンで、ゆっくりと話します。それは、ややスローにした『ワン・ノート・サンバ』を聴いているみたいなのです。

 僕はホームで待ちました。約束の時間に到着した電車の、僕が立っている目の前のドアから理絵子が降りて来たことがちょっとしたサプライズでした。理絵子は帽子を被っていて、黒いワンピースと、あのソバージュとがとてもマッチしていました。僕はカメラを出して、発車してスピードを上げる電車をバックに理絵子を撮りました。
 それから僕たちは多摩川へ行きました。去年あれほど通った僕の河川敷スタジオは、あの時のままだったことに驚きました。冬が来て草花が朽ち果てた後、また同じ場所に同じ緑が生えて来たのです。「石に文字を書いてください」と理絵子に言うと、「逸脱の『逸』を書きます」と応えたのですが、僕は秀逸の『逸』ではないかと思われたのです。

 理絵子はやはり特別な魅力を持った女の子だと思った。だって、理絵子をフレームに入れると、やっぱりボサノバが聴こえて来たからね。

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□この作品は九月の個展で別のカットを展示予定です。興味のある人は拍手をお願いします。
□去年の秋、たま子、オリビア、美月、マリア(他)が文字を書いた石は同じ場所にありましたが、文字は殆ど消えていました。




2018-06-10 : 32th個展に向けて : コメント : 0 :
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ogaeri

Author:ogaeri
1992年より一般の女性をモデルに作品を撮り始める。2008年「鉄道と彼女」を発表した。
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